宮澤喜一の発言 (本会議)
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○国務大臣(宮澤喜一君) ことしの春に予算委員会等におきまして、ことしの秋には従来のような大きな補正予算は組まないで済むのではないかということを確かに申し上げました。
私どもは、大体年内に経済の成長がいわゆる公需から民需にバトンタッチができるだろうという予測を当時持っておりまして、実際に民需のうち、企業関係、設備投資関係は今日まで極めて順調に、予想以上ぐらいに盛り上がってまいっておると思います。
従来ですと、それが不況回復のときに雇用、家計につながっていくわけですが、この間四—六のQEが出ましたが、統計的には失業率は五%を割っておりますし、有効求人倍率もだんだんよくなっておるわけでございますから、QEも姿としては決して悪くないのですけれども、どうもその雇用、家計というところにもう一つ元気がない。
あるいは、このたびの経済の変革というのは非常に大きな経済社会の構造変化につながっておるのかもしれないというようなふうにも思われておりますが、いずれにしても、二つの経済を支える民需の、民間活動のうち、片っ方はいいが片っ方はまだちょっと心配があるということでございましたから、やはりここは補正をしておかないといけないだろう。殊に、年度後半の公需が、来年の一、二月、三月ごろの公需が落ちるかもしれないということもあって、せっかくのバトンタッチを足を引っ張るといけませんということ。それから、御承知のようにこれから日本がどうしても直面しなきゃならないITであるとか、そういう幾つかの問題についての備えもこの際しておきたい。両方のことからこの補正をさせていただくことになりました。
もちろん、従来に比べますと規模としては小さいものでございますが、やはりここはちょっと手を抜かない方がいいという気持ち、しかし同時に財源としても、とにかく半分は税収、剰余金等々で賄いまして、それでも二兆円近い公債になったのは残念でございますけれども、そういうことで、大体民需の高揚に従いまして、官側の予算を通ずる刺激策というものは、調子を合わせつつ少しずつトーンダウンしていくことができる、そういう状況であるというふうに考えておるわけでございます。(拍手)