坂口力の発言 (厚生労働委員会)
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○坂口国務大臣 このたび、厚生労働大臣を再び命じられました坂口でございます。委員長を初め委員の皆様方におかれましては、引き続きお世話になりますので、よろしくお願いを申し上げたいと存じます。
現在、我が国の雇用失業情勢は、完全失業率が高水準で推移するなど依然として予断を許さない状況にあり、さらに今後、不良債権の最終処理等の構造改革を実施する過程で厳しさを増すおそれがあることが考えられ、これに的確に対応していくことが小泉内閣の重要課題であります。
このため、先般成立しました雇用対策法等改正法に基づき、労働者の円滑な再就職の促進や自発的な職業能力開発の促進等を図るとともに、緊急経済対策に盛り込まれた諸施策の効果的な実施に全力を挙げて取り組んでまいります。
さらに、今般、新たに小泉内閣総理大臣を本部長として設置しました産業構造改革・雇用対策本部の活用を図り、関係省庁とも連携しながら、規制改革等を通じた新規雇用の創出や能力開発支援、労働市場環境の整備等を迅速かつ強力に進めてまいります。
また、解雇、労働条件の変更等をめぐり増加している個々の労働者と事業主との間の紛争の簡易迅速な解決を図るための個別労働紛争解決法案を今国会に提出しており、一日も早い成立をお願いいたすところでございます。
社会保障制度は、国民の安心や生活の安定を支えるとともに、経済社会の活性化にも寄与するものであります。今世紀、いまだ人類が経験したことのない少子高齢社会を迎える中で、将来にわたり持続可能な、安心できる制度を再構築することは喫緊の課題であります。
このため、政府・与党社会保障改革協議会において決定されました社会保障改革大綱を踏まえ、今後、その具体的推進方策について、政府・与党一体となってワーキングチームにおいて協議を進めることとしております。
特に、国民の老後を支える公的年金については、その役割を将来にわたり十分に果たせるようにすることが必要であります。基礎年金の国庫負担割合の二分の一への引き上げを早期に実施すべく、安定した財源の確保の方策とあわせて鋭意検討を進めてまいります。
また、公的年金を土台としつつ、国民の自助努力を支援する仕組みを整備することが必要であり、現在御審議をいただいております確定給付企業年金法案や確定拠出年金法案、さらに農林共済年金統合法案の一日も早い成立をお願いいたすところでございます。
さらに、医療保険制度につきましては、昨今の厳しい財政状況などにかんがみまして、平成十四年度には高齢者医療制度などの改革をぜひとも実現する必要があります。国民的な議論のもと、検討作業を急ぎ、来年の通常国会には所要の法案を提出できるよう全力を尽くしてまいります。
介護保険につきましては、高齢者の介護を国民皆で支えていくという制度の趣旨を基本に、今後とも、よりよい制度へと育ててまいります。
少子化への対応につきましては、一昨年末に策定されました少子化対策推進基本方針及び新エンゼルプランに基づきまして、総合的な少子化対策の一層の推進に努めてまいります。
さらに、男女がともに働きながら子供を産み育てることができる環境を整備すべく、目標や実現時期を定めた上で、保育所の待機児童ゼロ作戦を推進するとともに、必要な地域すべてにおける放課後児童の受け入れ体制を整備してまいります。また、今国会に提出している育児・介護休業法改正法案の一日も早い成立をお願いいたしたいと思います。
さらに、小児救急医療体制の整備を推進するとともに、児童虐待や家庭内暴力の防止対策に取り組んでまいります。
国民の健康と安心を確保するため、HIV感染事件等を踏まえ、医薬品、食品等の安全性確保対策に引き続き万全を期しますとともに、総合的な医療安全対策の実施や先般の有識者会議の報告書を踏まえました肝炎対策の推進に全力を挙げて取り組んでまいります。
さらに、ノーマライゼーションの理念に基づきまして、障害者プランや障害者雇用対策の着実な推進を図ってまいります。
また、今般のハンセン病訴訟の判決につきましては、大変厳しい結果であると受けとめております。現在、関係省庁間で対応を検討しているところでありますが、国の法的責任の問題とは別に、入所者の方々に対する医療、福祉、社会復帰等の支援に引き続き最善を尽くす考えであります。
このほか、今国会には、予防接種法改正法案、水道法改正法案、障害者等欠格事由法案を提出しているところであります。いずれも国民生活に密着した法案であり、一日も早い成立をお願いいたします。
最後に、KSDをめぐる一連の事件につきましては、労働行政に対する国民の信頼を損なう事態となったところであり、これを極めて深刻に受けとめ、深く反省いたしております。KSD等からの旧労働省幹部職員に対する接待問題につきましては、先般、調査を行い、厳正な処分をしたところであり、今後とも、引き続き職員の綱紀粛正の徹底を図りますとともに、KSDを初め所管するすべての公益法人に対し、健全かつ適正な事業運営が確保されるよう指導監督を強化してまいります。
厚生労働行政には、このほかにも多くの課題が山積しております。私は、厚生労働行政を預かる者として、政労使の意思疎通の促進にも心がけながら、これら諸課題の解決に全力を挙げて取り組み、国民の将来に対する不安を払拭し、国民に安心と活力をもたらすことができるよう最大限努力してまいる決意でございます。
委員長を初め皆様方の一層の御理解と御協力を賜りますよう、よろしくお願いを申し上げたいと思います。(拍手)