佐藤観樹の発言 (本会議)
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○佐藤観樹君 私は、ただいま議題となりました予算委員長野呂田芳成君の解任決議案につきまして、民主党・無所属クラブ、自由党、日本共産党、社会民主党・市民連合を代表して、提案の趣旨を御説明いたします。(拍手)
主文、
本院は、予算委員長野呂田芳成君を解任する。
以下、その理由を申し上げます。
そもそも、予算委員長初め常任委員長は、国会法に定める各議院の役員であり、厳正、中立、公平な立場で委員会運営に当たるべき立場にあり、予算委員長野呂田芳成君も、委員長就任に際しては、公正な委員会運営を誓約しておりました。
現下の政治情勢のもとで、我々は、予算案審議に当たって、まず取り組まなければならないことは、KSD汚職事件や機密費横領事件などの真相を国民の皆さんに明らかにすることであります。
村上正邦参議院議員が、KSDをバックに、自民党を中心に金をばらまき、ものつくり大学の開学に当たってどのように政治をゆがめてきたのか、いまだに解明されておりません。
機密費については、松尾前室長の銀行口座数もどんどんとふえ、不明な金額も、当初、官房長官が委員会で答弁をした九億六千五百万円からさらにふえていき、外務大臣の答弁、外務省の調査は極めていいかげんなものであることが委員会審議の中で明らかになってまいりました。
実習船えひめ丸衝突沈没事故に際しては、森総理がゴルフ場を離れなかったことも重大であります。
そのために、これに関連をする村上正邦参議院議員、額賀福志郎衆議院議員、松尾前外務省要人外国訪問支援室長らの証人喚問の実現や関係資料の提出、これが不可欠であると野党は理事会ごとに強く求めてきました。
それにもかかわらず、同君は、野党の要求に全く応じない与党、自由民主党、公明党、保守党に同調して、村上氏を参議院予算委員会で、額賀氏を基本的に秘密会の政治倫理審査会で行うという、衆議院予算委員会の野党の要求に全くこたえようとはしておりません。国民が求めている真相解明にふたをしてきたのであります。極めて無責任な態度と断ぜざるを得ません。(拍手)
予算委員会は、国の予算を審議するという極めて重要な役割を持つ委員会です。機密費は、国民の税金そのものであり、KSDが絡んだものつくり大学は、労働省の雇用保険特別会計から出された補助金が使用されております。国民が重大な関心を持っている予算の執行にかかわる疑惑の解明をすることなく審議を行うことは、国民、納税者は到底納得できません。(拍手)
また、同君は、二月九日、予算委員会が開かれた衆議院第一委員室において、自由民主党林省之介議員が社会民主党・市民連合辻元清美議員を誹謗中傷する文書を配布した行為について、林議員へ委員長からの厳重注意で決着させましたが、決着までに十日もかかったことは、野呂田予算委員長はその職責を放棄し、院の品位を汚すことに加担したと言われても仕方ありません。
さらに、予算委員長野呂田芳成君は、二月十八日、太平洋戦争について大東亜戦争と呼んだ上、その戦争がアジア諸国の独立を助けたという、日本の侵略戦争行為を正当化するような発言をいたしました。これは、委員長の個人的な見解を述べたというには余りにも重大な発言であり、看過できません。予算委員長という重要な立場を顧みない、極めて軽率な発言であると言わざるを得ません。
一九九五年、自由民主党、日本社会党、新党さきがけの村山内閣当時、戦後五十年に当たり、歴史を教訓に平和への決意を新たにする決議を国会決議として世界に向けて発信し、また、村山総理は談話を発表しました。その四年後、野呂田芳成君は防衛庁長官に就任されましたが、その野呂田君が、今度の発言のように、アジア諸国からも批判されるような浅薄な理解で防衛政策を行っていたかと思うと、愕然とする思いであります。河野外務大臣でさえ、昨日二十日、閣議後の記者会見で、一九九五年の村山談話が一貫した我が国の考え方で、私もそのとおりだと考えると、野呂田委員長の誤った歴史認識を批判しているではありませんか。そして、その結果、予算委員会の審議にさらなる混乱を招いた責任は極めて重く、本来なら即刻みずから職を辞すべきであります。
そして、このような同君の不当な態度がきわまったのが、翌十九日、予算委員会中における公聴会日程の強行採決であります。公聴会の日程については、理事会での協議が途中だったにもかかわらず、事もあろうに、委員長は、民主党・無所属クラブ池田元久議員の質疑時間中に、我々が反対する中で、公聴会日程の強行採決をするという暴挙を行いました。このような行為は、極めて公正を欠き、議会制民主主義を無視した言語道断の行為であります。(拍手)
あげくは、昨日二月二十日の予算委員会の与党単独での強行開会であります。無法きわまれりであります。予算委員会では、いまだに審議はわずか七日しか行われていません。KSD汚職事件、機密費横領事件、さらにはアメリカ海軍原潜と宇和島水産高校実習船の衝突沈没事故をめぐる森内閣の危機管理問題、さらには不況脱却、財政金融など、審議すべき課題が山積をしております。このような中で、与党の審議時間消化のための委員会審議強行に予算委員長がみずからの立場を忘れて加担するなど、許しがたい行為であります。
当然のことながら、委員長は、みずからの職責を遂行すべく、率先して、理事会、委員会の正常化を目指して、各党に陳謝し、与野党の合意に基づく公正で円滑な運営に戻すべく努力するべきでありました。合議制を尊重しつつ、委員会の議事を整理し、秩序を保持することが国会法に定められた委員長の本来の使命であります。
野呂田芳成君は、大学卒業後、建設省に入り、文書課長を皮切りにして、参議院議員、農林水産大臣、防衛庁長官、そして近くは衆議院国家基本政策委員長も務めたベテラン議員であり、温厚篤実、バランス感覚にもすぐれたジェントルマンであるとかつては言われたこともありました。
しかるに、その野呂田君をして、いまだ予算審議七日にして、かかる議会制民主主義を破壊する数々の暴挙を重ねさせたのは、参議院選挙の結果を心配する余り、党利党略で日程を決め、一月三十一日という異常に遅い国会を召集しておきながら、予算審議の充実より、とにかく早く通しさえすればよいとする自民党、公明党、保守党の圧力に屈した結果であります。一日も早く予算を成立させ、森総理の退陣を促そうという政略であります。まさに、森政権も自公保体制も断末魔のあがきと言えます。
今日に至り、委員会の審議を正常化し、重要な予算の審議を行っていくためには、予算委員長野呂田芳成君の解任以外に解決の道はありません。
重ねて、予算委員長野呂田芳成君の解任を強く求め、提案理由の説明を終わります。
議員各位の御賛同を心からお願い申し上げます。(拍手)
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