藤島正之の発言 (本会議)
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○藤島正之君 私は、自由党を代表して、ただいま提案のありました地方税法等の一部を改正する法律案外三案につきまして質問いたします。(拍手)
冒頭申し上げますが、地方経済を初め、日本経済は今や危機的な状況にあると思われます。最近の株価や各種の経済統計を見ますと、日本経済の先行きに対する警戒信号のみがあらわれており、景気が回復する兆しは全く見えておりません。中小零細企業や多くの国民は塗炭の苦しみを味わっているのであります。
市場でささやかれている唯一の景気回復策が、KSD問題、外交機密費や米原子力潜水艦と漁業実習船えひめ丸の衝突沈没事故への対応で危機管理意識を問われている森総理大臣の退陣であるということは、余りにも情けない話であります。
そこで、法案内容の質疑に先立ちまして、まず、森内閣の政治姿勢について質問させていただきます。
先日の党首討論において、我が党の小沢党首は、森総理に対して、森総理は日本丸の船長なのだから、日本の行く先を明示し、強力に引っ張っていってもらわなければならない立場にある、しかし森総理は、行く先を示さず、ただ漫然とデッキに立っているだけであり、船長としての資質に欠けており、かわってもらわなければならないという趣旨のことを申し上げました。しかし、小沢党首が本当に申し上げたかったことは、事態はもっと深刻であり、たとえ森総理が交代しても、日本丸の行く末は全く不透明なものであり、漂流さえしかねない、そういうことであります。
その理由は、最近の自民党及びその政権下で発生した、御承知のようなKSD事件あるいは外務省の機密費流用事件などのスキャンダルに見られるように、自民党の構造的な体質そのものに起因していると考えるからであります。
つい最近の各種世論調査による森内閣の支持率は、ほとんど一〇%を割っております。私も、森内閣は即刻退陣すべきだと考えます。
また、現在、与野党を問わず、森総理は交代すべきだ、後任にはだれがいい、あるいは悪い、そういったことが公然と言われておりますが、事態は、そのようなトカゲのしっぽ切りならぬトカゲの頭切りで済むというようなものではありません、もっと深刻なものであります。
このような状況を船に例えて申し上げれば、建造した当初はどんなに頑丈で大きく立派な船であっても、半世紀近く休まずに航海し続ければ、船長が幾ら交代しても、もう現在、適当な交代要員となる船長は残っていないようですけれども、艦橋、機関、操舵機、ひいては船全体が疲弊し、がたがくるものであります。それも無理もないことかと思います。
ところで、その場合どうすればいいのか。一たん航海を中止し、陸に揚げるか、あるいはドックに入れて船の形を含め大改修をし、出直すか、あるいはもう再航海をあきらめて、再利用できる部品だけを取り出して、時代に合った新しい船をつくるしかないのではないでしょうか。官房長官の御所見を賜りたい。
次に、十三年度予算についてお伺いいたします。
国の予算と地方財政が表裏一体のものであることは、言わずもがなであります。この十三年度予算案には、確かに幾つかの景気対策は見られます。しかし、いずれもが小手先だけの対策にすぎないものであります。しかも、それも時期を失したものばかりと言わざるを得ないのであります。戦に例えて申し上げれば、兵力の小出し投入は負け戦のもとであり、結局は全滅の憂き目を見ることになるのではないでしょうか。
私ども自由党は、景気を確実な上昇軌道に乗せるためには、規制緩和、税制改革などを中心とする抜本的な構造改革、これこそが必要だと考えております。株価にも端的にあらわれているとおり、経済界及び市場も、現在審議されている予算案について否認しているのではないでしょうか。
政府は、現在の予算案により我が国の景気及び地方財政の状況が本当によくなると確信しているのでしょうか。また、新年度になって、参議院選挙の前に、選挙対策を考えて補正予算を編成するというようなことは絶対にないと言い切れるのでしょうか。財務大臣の御所見を伺いたいと思います。
政府・与党は、我が国景気の速やかな回復は予算の成立が大前提だ、そのためには、国民の不信、不満を背景とする野党の意見や抵抗を一切排除してでも、一日でも早く予算の衆議院通過を図るべきであるとしております。私は、これまで申し述べましたように、予算案の内容からしても、我が国の景気の回復のために一日も早い予算の成立が必要であるという主張は、全く理解できないものであります。KSD事件に関する証人喚問など、山積する緊急重要課題について、ともに審議を尽くすことを国民は求めているのではないかと考えます。
しかるに、現在、与党の間では、予算案が衆議院を通過したら森内閣は交代だというような話が公然となされております。これは、党利党略の政権のたらい回しと重要な予算案審議を結びつけるという、まさに国民を愚弄するものではないでしょうか。国民はそれを納得するでしょうか。私も素朴な疑問を持たざるを得ないのであります。
言わずもがなでありますが、憲法第八十六条は「内閣は、毎会計年度の予算を作成し、国会に提出して、その審議を受け議決を経なければならない。」と規定しておりますが、ここで言う内閣とは、与党ということでは決してありません。内閣総理大臣及び内閣総理大臣により任命された国務大臣から成る一体としての内閣のことであり、基本的には、その同一の内閣が予算の作成、提出、議決及び執行に責任を持つべきことを憲法は言っている、こう考えるべきであります。
しかるに、現在なされている議論、すなわち予算が衆議院を通過したら森内閣を更迭するというのは、国民の理解を得られるのでしょうか。もし内閣をかえるのであれば、予算の衆議院通過前に交代させ、新しい内閣がその新内閣の責任において、現在の予算でいいのか、あるいは修正すべき部分があれば修正して提出し直すのがよいのかを判断して国会の審議を受けるのが正論であり、国民の理解を得られるのではないでしょうか。官房長官の所見を賜りたい。
さて、本題に入ります。
まず、政府・与党の地方自治に対する基本認識について伺います。
政府・与党は、本当の意味で地方自治を尊重しているとは到底思われません。総理、閣僚を初めとする与党の方々は、口を開けば地方自治の推進などと唱えておりますが、実態は全く違っております。これまでの国政選挙のたびに、与党候補者は、声高々に、中央とのパイプを叫び、訴えております。また、その選挙に応援に行く総理、閣僚が堂々とおっしゃっておるのは、候補者当選の暁には何々事業の実現を約束します、こういう言葉は、まさに利益誘導政治と中央集権政治を如実に示しているのであります。
本当に地方自治を尊重しているのであれば、まず、総理を初めとする閣僚の方々は、範を垂れて、このような地方自治を否定するような選挙応援をやめ、あるいはやめさせることから始めるべきであると考えますが、官房長官の所見を伺います。
次に、地方財政について伺います。
地方自治にとって最も大事なことは、何といっても、地方財政を健全化させるために地方財源を充実させることであります。しかし、今や、地方公共団体の借入金残高は、平成十三年度見込みで約百八十八兆円、地方交付税特別会計借入金は四十二兆五千億円、地方債依存度は一三・三%に上る見通しとなっておるわけであります。地方財政全体が破綻の危機に瀕しており、地方公共団体の自立性は弱体化するばかりとなっているわけであります。
地方が自主性を発揮して地方財政を健全にするためにも、国と地方との財源の見直しと税収の適正化を図るとともに、例えば、私ども自由党が申し上げておりますように、公共事業補助金は一括して交付するというような改善を行うべきと考えますが、この点について、総務大臣及び財務大臣の御答弁を求めるものであります。
次に、地方税について伺います。
今回の地方税法等の改正の大きな柱の一つには、自動車のグリーン化税制があります。環境保全のため、排気ガスが少なく低燃費の、環境に優しい自動車の導入を進めるために、これら自動車に対して軽減税率を適用することとしておりますが、この点については、我々も全く賛成するものであります。
しかし、この特例措置では、外国から輸入した中古車については、どんなに環境負荷の大きい自動車でも、輸入登録した時点で新車新規登録扱いになるために重課税を免れるという盲点があります。
また他方、車齢十一年を超えたディーゼル車、車齢十三年を超えたガソリン車を、一口に環境負荷の大きい自動車として重課税を課すことになっておりますが、これは、実際の環境負荷の大きさに関係なく、あなたは古い車に乗っているからというだけで自動車税を特に重くします、こういうものであり、納得できるものではありません。
これらの点につき、総務大臣の御所見を伺います。
最後の質問になりますが、私は、我が国を、我が国のどこに住んでいても豊かな国民生活を享受できるようにする必要がある、そのように思います。
そのためには、国と地方公共団体の役割を明確にし、両者が対等な関係になるような新たな行政体制を構築することが不可欠であり、また、地方公共団体が行財政基盤を強化し、地域における行政を一貫して、自主的、自立的に企画、立案、調整できるようにする必要があります。
そして、これを実現するための具体策として、現在三千二百余りある市町村を、当面千程度、最終的には三百にまで統合して、市町村合併を強力に推進することが必要であると考えます。
総務大臣のお考えをお聞きして、私の質問を終わります。(拍手)
〔国務大臣福田康夫君登壇〕