直嶋正行の発言 (憲法調査会)
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○直嶋正行君 民主党の直嶋でございます。
訪米調査団の皆様、大変御苦労さまでございました。
今の御報告をお伺いし、また先ほど会長の方からございましたように、この国会における憲法調査会のテーマに関連しまして、きょう私は二つのことを御提言をさせていただきたいというふうに思います。
一つは、首相公選制についてであります。
もちろんアメリカは大統領制でありますが、我が国においても首相公選論というのが大変幅広く語られるようになりました。そういう意味では、一つの世論としてこの首相公選論というのがいろいろ形成されつつあるんではないかというふうに思います。しかし、首相公選の是非等は議論されますが、その具体的な内容等については余り議論の中でも明らかになっておりません。
以下ちょっと議論を進める上で、この議論を進める場合にはどうしても天皇制が一つ問題になります。したがいまして、以下私の意見を若干申し上げますが、私はその場合に、現在の象徴天皇制を前提にして意見を申し上げるということで御理解をいただきたいと思います。
首相公選制についてメリットはたくさんあるというふうに思います。
一つは、やはり現状さまざまに言われます国民の皆さんの政治への意識が高まるということは申し上げられると思います。また同時に、直接国のリーダーを選ぶということは、国民主権の発動ということで考えますと、もう一つ新たな道を開くということになると思いますし、もちろんリーダーとしての首相のリーダーシップは強化されるというふうに思います。
しかし、一方でいろいろ問題もあるんではないかというふうに思います。例えば、近年、首相公選制を取り入れたイスラエル、私もおととし訪問する機会があったんですが、イスラエルの場合は、首相公選制を取り入れたことによって国民の皆さんが二票を持つことになった。そして、大きな問題は首相公選で、国会議員の選挙は身近な問題でと、こういう意識の結果、国会がたしか百六十の定数だったと思いますが、小党が乱立しまして、十五、六の政党が乱立すると。逆に政治が不安定になったという指摘もなされております。
したがいまして、私は、首相公選制を議論する場合に議院内閣制との兼ね合いをどうするかということが大きな問題になると思います。また一方で、大統領制についても、アメリカの場合はうまくいっていると言われておりますが、その他、例えばお隣の韓国でも議院内閣制にしてはというような議論があるやに聞いております。
したがいまして、ムード的に首相公選論をただ議論するんではなくて、こういった今申し上げましたような例えば議院内閣制と大統領制のメリット、デメリット、そういったものも含めてこの憲法調査会で本格的に議論をすることは、国民の皆さんから見ても大変国会の憲法調査会の議論としてはふさわしい議論ではないかというふうに思います。したがいまして、こうした議論ができるような方向をぜひ幹事の皆さんにつくっていただきたい、こういうふうにお願いを申し上げたいと思います。
二つ目は、今の議論とかかわるんですが、古くて新しい問題でありますが、参議院のあり方の問題であります。私は、やはり二院制そのものと参議院のあり方について、この参議院の憲法調査会で議論をすべきだというふうに思います。
この点については、これまでの議論の中でも何人かの委員の皆さんからも問題提起がございますし、私どもがお招きした参考人の中からも議論がございました。参議院の問題点として、よく政党化ということと、それから第二院としての役割ということはよく言われます。ですから、選挙制度の問題も絡むかもしれません。しかし、憲法調査会でありますから、例えば衆議院優位の規定がなされています五十九条、六十条、六十一条、六十七条、それぞれございますが、私、これを見ますと相互の、何をもとにそれぞれが規定されたのかよく理解ができない部分もございます。
したがいまして、こういった憲法の具体的な規定も含めて、第二院としての参議院の役割をきちっと議論する大変いい場ではないかというふうに思います。恐らく衆議院の憲法調査会ではここらあたりの議論はなかなかなされにくいんではないか。むしろ、参議院であるゆえに、あるいは参議院の憲法調査会であるからこそ、みずからこの参議院の役割を取り上げ、改めて議論をしてみる。
これまで、参議院についてもいろいろ提言がなされていますが、やはり憲法の規定が前提にどうしてもなってまいりまして、根本的な議論が余りされてこなかったように思います。先般の有識者の報告書はややそこに踏み出しておりますが、私どもみずから根本的に参議院について議論することは大変大事なことだというふうに思いまして、私個人の見解としては、この部分に関しては、例えば本年の参議院選挙後で結構でございますから、この調査会に何か分科会のようなものをつくって集中的に議論をする、こういったことをトライしてもよろしいんではないかというふうに思っておりますので、御提言申し上げたいと思います。
以上二点、よろしくまた御議論賜りますようお願い申し上げます。
ありがとうございました。