大森礼子の発言 (憲法調査会)
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○大森礼子君 ありがとうございます。
首相公選制についても後で質問するんですが、これについてもよく中身を吟味してからでないといけないと思うんです。
それはなぜかといいますと、この小選挙区制にしましても、イギリスの制度を倣ったといいますが、全然前提が違うと。日本の場合には衆議院選挙と参議院選挙と二つ公選制でありまして、しかも参議院の方では、憲法五十九条で法律案の成立につきまして拒否権に近いような強い権限が与えられております。参議院が否決しますと、衆議院の方に戻って、今度は出席議員の三分の二以上という非常に強い権限があるわけですね。ですから、連立になるというのも、日本では参議院で一つの政党が過半数に行かないから、そこで連立になるのだと私は理解しているわけなんです。
そうしますと、みんな政権というのは衆議院選挙だけ考えるんですけれども、イギリスの場合は一つの選挙によって政権交代があり得るけれども、日本の場合には政策を争うというんですが、そうすると法律をつくって実現しなくちゃいけない。なのに、衆議院選挙で例えばAという勢力が勝っても、参議院でBが過半数をとっていれば、これはタイムラグの間、政策を実現するための法律が非常に通りにくい。政治的混乱が起きるわけですね。だから、二大政党で政策が実現可能になるためには、衆議院と参議院とで同時に過半数を占めたその時点から実効性があるわけでありまして、日本の場合ではこのイギリスの制度というのはそこがもう既に間違っていたんではないかなと私は思うのですが、先生はいかがお考えでしょうか。