山本一太の発言 (国際問題に関する調査会)
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○山本一太君 幾つかコメントをさせていただきたいと思うんです。
まず、井上委員や本田先生の方からもこれから取り上げていくテーマについての御意見があったんですが、本田委員のおっしゃった情報の話は私は大変おもしろいと思うんです。ただ、なかなか取り上げにくいテーマだとは思うんですが、二十一世紀の日本の国家戦略を考えていく上で、やっぱりどういうふうに情報に取り組む体制をつくっていくかというのは実は非常に国家戦略上大切だと思うんです。
ただ、昔、こういう試みをやったことがあって、実は日本の情報というのは先生がおっしゃったようにかなりアメリカに頼っていまして、余りこの分野に入っていくと実はいろんなところからいろんなプレッシャーがかかるということがありまして、かなりセンシティブだなというふうに思ったことがあるんです。
ただ、今回、共和党政権になって、例のこの間来たアーミテージが中心になってつくったアーミテージ・レポートも出まして、集団的自衛権の話をしたり、あるいはパワーシェアリングのコンセプトをいろいろ提言したりしたんですが、私はあのレポートの中で非常に注目しているのは、初めてアメリカ側から、本当に政権のブループリントになるかどうかわかりませんが、しかし、主要な人たちが全部入っていますので、初めてアメリカ側から情報協力ということを言いまして、いわゆる健全な自由競争じゃないんですが、ある程度情報の分野でも日米が競い合っていくことでこの分野に協力関係をつくってもいいんじゃないかという提言が入っていたので、やり方はいろいろ気をつけなきゃいけないと思うんですが、日本にいかに情報というものを扱う体制をつくるかという話はもしかしたらどこでもやっていませんし、こういうふうに公式にこういった委員会の場で取り上げるというのはかなりおもしろいのかなという感じがいたしています。それが一点です。
二点目は、この前の意見交換のときにも言ったんですが、もう今期の国際問題調査会はこれで一回おしまいということになるわけなんですけれども、これも何人かの方からサポートいただいたんですが、国連総会モニター議員団とでもいいましょうか、国連総会のときにある程度その議員団が行くという計画だけはぜひ次の会長にお願いして、次の期に残していただきたいなと。現実的にはいろいろと国会の問題はあるかもしれませんけれども、少なくともやっぱりこの調査会で小委員会か何か設けて、そういう提言をするという活動はぜひ私はやったらどうかと思っていますし、私は現実的にこれは実現する可能性があると思っていますので、ぜひ次の期の国際問題調査会に一つの何か課題として残していただければというふうに思います。
それから三つ目は、沢委員がおっしゃった文化の力というのは私は本当に賛成です。ただ、いつも思うんですけれども、文化はイコール、いわゆる日本の伝統文化だけじゃないと思うんです。文化というのはいろんな側面があって、一時、金大中大統領の政権、今でも金大中大統領なんですが、大衆文化の解禁の問題というのがあって、韓国の偉い学者さんが来たところに呼ばれてパネルディスカッションみたいなのに参加したことがあるんですが、大衆文化という言葉は私は死語だと思うんですね。文化というのは低いとか高いというのはなくて、だから、さっき沢委員がおっしゃったソフトパワーを生かす文化、それは日本からクラシックの世界的な指揮者が出ていればそれも一つの文化の力なのかもしれないし、あるいは華でも、それからお茶でも日本の本当の伝統文化として深い力を持っているんですが、しかし、いわゆるサブカルチャーみたいな、例えばアジアに行くと、アメリカの文化さえ席巻しているような日本の若者文化とか、やっぱり日本の新しい側面も大きな文化交流の一部としてとらえて、私は総合的に発信していくべきじゃないかなというふうに沢委員のお話を聞いて思いました。
あと最後に、五分以内ということなんで、あと一分ぐらいあるのであれなんですけれども、やっぱり二十一世紀の一つのキーワードは、外交の世界で特に言うと発信力だと思うんです。せっかく国際問題調査会みたいな、ほかで、衆議院にはないシステムの中で、これだけ長い時間を使って日本を代表する専門家のお話を聞き、皆さんで議論をしているということもあるので、またこれは会長に対してもお願いを申し上げたいと思うんですが、やっぱりこの会自体がメッセージ発信型になっていくべきじゃないかと思います。
例えば、さっきの国連モニター議員団のアイデアの発信じゃないんですけれども、以前私が国際問題調査会にいたときにODA基本法の小委員会というのをつくりまして、田先輩にもいろいろ御指導いただいたんですが、十三回ぐらい小委員会だけでやりまして、ODA基本法の骨子を超党派でつくったことがありまして、これは私はODA基本法のこれまでの歴史の中では画期的だったと思うんです、まさに骨子だけだったんですけれども。そういう活動をぜひこの会の中で、もう来期になってしまいますけれども、やっぱり発信型、新しいイニシアチブ、提案型という、日本の新しい外交の流れを踏まえた運営といいますか、そういう活動をぜひまた御検討いただければなと思います。