小泉純一郎の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 阿部議員にお答えいたします。
競争的な教育制度についてのお尋ねであります。
過度の受験競争の問題は改革に取り組むべき教育課題の一つと考えています。このため、学力試験に偏重した入学者選抜から、面接や推薦入試の実施など、生徒の多様な能力、適性等を多面的に評価できるように入学者選抜の改善を図っているところであります。
また、あわせて、ゆとりの中で学ぶ楽しさを実感できるよう、教育内容を厳選し、体験的学習を重視するなど、教育内容や方法の改善に努めてまいります。
高校の希望者全入についてのお尋ねであります。
現在、高校進学率は約九七%に達しておりますが、生徒の能力、適性、興味、関心、進路希望等は極めて多様化しており、こうした生徒の実態に応じて各学校が責任を持って三年間にわたる教育を提供するためには、入学者選抜は必要であると考えております。
高等学校入学者選抜については、受験競争が激化せぬよう、面接や推薦入試の実施などの多様化等を促してまいります。
なお、高校の学区制は、今後、その設定について、地域の実情等を踏まえた各教育委員会の判断にゆだねることとしたものであり、学区の拡大や全県一学区をねらいとするものではありません。
出席停止制度の法改正の趣旨に関する質問でありますが、深刻な問題行動を起こす児童生徒については、日ごろの生徒指導の充実のためのさまざまな努力にもかかわらず、他の児童生徒の教育が妨げられている場合には、その教育を受ける権利を保障するため、出席停止とすることも必要であると考えます。
問題行動を起こす児童生徒に対しては、早期からの指導を一層充実するとともに、今回の法改正により出席停止の要件及び手続の明確化、学習支援の充実を図ることを通じ、その一層適切な運用を期してまいります。
出席停止期間中の学習支援に関する御質問でありますが、出席停止に際しては、適切な期間を設けて児童生徒に対して教職員が家庭を訪問し、学習課題を与えて指導したり、教育相談を行うなどの取り組みを行うこととなります。
今回の法案では、児童生徒の出席停止期間中の学習支援に関する規定を盛り込んだところであり、法施行に当たっては、これらの児童生徒に対する学習支援措置が十分行えるように必要な条件整備に努めてまいります。
出席停止に関する子供の意見聴取についての御質問でありますが、法律上、出席停止は保護者に対して命ずるものとされているので、今回の法改正では、出席停止の名あて人である保護者からの意見聴取等を規定したところであります。
一方、児童生徒については、出席停止の適切な運用を図る観点から、その意見を聞く機会を持つよう配慮することは大切なことであり、今後ともその趣旨を指導してまいります。
指導力不足教員を出さないような学校づくりを進めるべきではないかとのお尋ねでございます。
教員の職務は児童生徒の人格形成に重大な影響を与えるものであり、指導が不適切な教員への対応は重要な課題であります。このためには、採用や研修による教員の資質向上や職場環境の整備等を通じて、指導が不適切な教員が生じないよう努めるとともに、このような教員が生じた場合には、本法律案で創設する転職措置を含めた人事上の適切な対応をすることが必要と考えております。
法案が成立すれば、教育現場は一層困難を来すのではないかとのお尋ねであります。
法案は、出席停止制度の適切な運用により児童生徒の教育を受ける権利を保障すること、さらには、指導が不適切な教員に対する転職措置の創設により適切な教育の確保に資することを目指したものであります。したがって、この法案は、教育現場の混乱をあらかじめ防止するものであります。
残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手)
〔国務大臣遠山敦子君登壇、拍手〕