扇千景の発言 (本会議)

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○国務大臣(扇千景君) 緒方議員の御質問にお答え申し上げます。
 住民軽視の姿勢についてのお尋ねがございました。
 今回の法案は、事業認定手続の透明性及び信頼性の向上を図ることによりまして、国民から信頼される二十一世紀型の公共事業への転換を推進しようとするものでございます。事前説明会や公聴会については、形式的なものにとどまらず、十分に実のあるものとなるように必要な措置を講じていきたいと存じております。
 また、第三者機関の中立性についてのお尋ねがございました。
 第三者機関の中立性の確保につきましては、委員の任命に当たりましては特定の分野に偏ることなくバランスよく選ぶこととともに、事業を推進する中央官庁のOBを入れないこと、委員の任命に当たってはその氏名を公表すること、そして第三者機関の意見、考え方を示す議事要旨を公開すること、それらを考えております。
 また、私どもといたしましては、社会資本整備審議会におきまして、このような観点から人選、運営等を行うことにしており、これによって中立性を確保できるものと考えております。
 また、事業者と事業認定庁との同一性の問題についてのお尋ねがございました。
 国土交通大臣が事業認定を行うことにつきましては、事業認定の判断には、事業に関する技術的、専門的知見が必要なこと、事業認定の中立性等を担保するための新たな措置として、第三者機関である社会資本整備審議会の意見聴取、公聴会の開催、事業認定理由の公表の義務づけを措置することとしたこと、諸外国におきましても事業所管大臣が事業認定を実施することが通例なこと等から妥当であり、この公正性や中立性は担保できるものと考えております。
 過去五年間の大臣の認定に係る申請件数及びそのうち認定されなかった件数についてのお尋ねがございました。
 平成八年度から平成十二年度までの間において、国土交通大臣または旧建設大臣に対して事業認定の申請があった件数は、五カ年度の合計で八百十八件となります。このうち、申請者において申請を取り下げた三件を除く八百十五件が認定されております。
 第三者機関による事業認定制度についてのお尋ねがございました。
 今回の法案において、事前説明会、公聴会の開催の義務づけにより住民の意見把握に努めるとともに、公正、中立な第三者機関の意見聴取、事業認定の理由の公表による情報公開の徹底を行うことにより、現行の事業認定手続を大幅に見直すものでございます。以上のことから、事業認定制度としては、今回の法案により、公正性、中立性は十分に確保されているものと考えております。
 計画策定段階における事業の議論の場についてのお尋ねがございました。
 公共事業の実施に当たりましては、計画段階におきまして、幅広く住民参加、情報公開を行う対話型行政を積極的に推進いたしております。現在におきましても、河川整備計画の策定に際して地域住民等の意見の反映、都市計画の決定における住民の意見の反映、道路計画につきましても地域住民等の関係者の意見を聴取し、計画に反映するパブリックインボルブメント方式の試行など、計画段階での住民参加手続の積極的な導入を推進いたしております。
 さらに、今回の衆議院での修正を受けとめ、より積極的に取り組む必要があると考えており、事業分野による計画策定の仕方は異なるものの、パブリックインボルブメントの実施あるいは事前説明会や公聴会の開催など、運営面での整合性が図られるように、できるだけ早期に検討を進めてまいります。
 なお、今回の法案により、公聴会の開催、第三者機関の意見聴取、事業認定理由の公表を行うようにすることによって、事業の公益性を議論する場がより実質的なものとなるものと考えております。
 最後に、リサイクル施設等を収用適格に追加するのは問題ではないかとのお尋ねがございました。
 近年のごみ問題の深刻さを踏まえ、循環型社会の形成を図るために、収用適格事業として地方公共団体等が設置するリサイクル施設及び廃棄物処理センターが設置する廃棄物処理施設を追加することといたしたところでございます。
 この措置は、あくまでも、その事業の有する社会的、客観的な公益性に着目して行ったものであり、例えば、電力会社が送電線を整備する場合にも情報公開法や環境影響評価法の対象とならず、用地選定への住民参加が制度化されておりませんけれども、その施設の公共性が高いことから収用適格を認めてきたところと同じ考え方に立っているものであり、適切なものと考えております。
 以上、お答え申し上げます。(拍手)

発言情報

speech_id: 115115254X03320010620_009

発言者: 扇千景

speaker_id: 27625

日付: 2001-06-20

院: 参議院

会議名: 本会議