武部勤の発言 (本会議)
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○国務大臣(武部勤君) 林業基本法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
現行の林業基本法は、昭和三十九年、その当時における社会経済の動向や見通しを踏まえて、我が国林業の向かうべき道筋を明らかにするものとして制定されました。
しかしながら、基本法制定後三十七年が経過し、我が国経済社会が急速な経済成長、国際化の著しい進展等により大きな変化を遂げるとともに、森林に対する国民の要請は、木材生産機能から、国土や自然環境の保全、地球温暖化の防止等の多面にわたる機能の発揮へと多様化しているなど、我が国森林・林業をめぐる状況も大きく変化いたしております。
こうした中、現行林業基本法が規定する政策体系につきましては、関係者の多大な努力により成果を上げてまいりましたが、一方で、林業の採算性の悪化、林業収入への依存度の低下等による森林所有者の経営意欲の減退により管理不十分な森林が増加しつつある状況にあります。
このため、国民の要請にこたえて、我が国の森林が将来にわたり適切に管理されるよう、木材の生産を主体とした政策から森林の有する多面にわたる機能の持続的発揮を図るための政策へと転換し、国民的合意のもとに政策を進めていくことが必要であります。
本法案は、このような基本的考え方のもとに、林政審議会の報告を踏まえ、国家社会における森林・林業の位置づけなど森林・林業政策に関する基本理念を明確化するとともに、政策体系を抜本的に再構築し、今後の中長期的な政策展開の基軸を明確化するため、提案したものであります。
次に、この法律案の主要な内容につきまして、御説明申し上げます。
第一に、森林及び林業に関する施策についての基本理念を明らかにすることであります。
まず、森林の有する多面的機能の発揮のためには、森林の適正な整備及び保全が必要であることを基本理念として位置づけております。
また、林業が森林の有する多面的機能の発揮に果たしている重要な役割にかんがみ、その健全な発展を図るとともに、国民の需要に即した林産物の供給及び林産物の利用の促進を図ることについても基本理念と位置づけております。
さらに、あわせて国、地方公共団体及び森林所有者の責務等を定めております。
第二に、基本計画を策定することであります。
森林及び林業に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、森林・林業基本計画を定めて、施策についての基本的な方針、森林の有する多面的機能の発揮並びに林産物の供給及び利用の目標、総合的かつ計画的に講ずべき施策を国民の前に示すこととしております。
第三に、森林及び林業に関する施策の基本方向を明らかにすることであります。
森林の有する多面的機能の発揮、林業の健全な発展、林産物の供給及び利用の確保に関する施策として基本的なものを定めております。
なお、林業基本法の一部を改正する法律案は、衆議院において一部修正されておりますが、その概要は次のとおりであります。
第一に、森林の適正な整備及び保全を図るに当たっては、定住の促進等による山村の振興が図られるよう配慮されなければならないものとすること、第二に、国は、森林の現況の調査その他の地域における活動を確保するための支援を行うものとすること等であります。
以上、林業基本法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げた次第であります。(拍手)
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