畑野君枝の発言 (本会議)

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○畑野君枝君 私は、日本共産党を代表して、学校教育法の一部を改正する法律案等、三法案に反対の討論を行います。
 子供と教育をめぐる極めて深刻な状況を打開するために今求められているのは、国連子どもの権利委員会からの勧告に基づき、日本の過度に競争的な教育制度を是正し、一人一人の子供の成長と発達を中心に置いた教育へと改革を図ることであります。
 ところが、三法案は、子供、父母、教職員、国民の願いに逆行し、ますます競争教育を激しいものにし、管理と統制を強化するものだと言わなければなりません。
 しかも、重要法案は最低二十日間の審議を行うとの本院での原則をないがしろにし、会期末に審議を十分に尽くさないまま、我が党の反対を押し切って強行に採決に付されることに対し、私は強く抗議するものであります。
 反対する第一の理由は、高校の通学区域の規定を廃止し全県一学区を可能とするとともに、大学への飛び入学をこれまでの物理、数学から全分野に拡大するからであります。これまで以上に競争教育とふるい分けの教育を激しいものにしようとするものではありませんか。
 高校教育への影響の検証や各界からの意見聴取などを全く行わないまま子供たちに押しつけることは、余りにも無謀と言わなければなりません。参考人の中からもこれらに対して危惧の念が表明されました。
 第二は、ボランティア活動など社会奉仕体験活動を法定化することにより強制することにつながるからです。ボランティアと奉仕という概念の違うものを一体化することに懸念の声が寄せられています。ボランティア活動を学校教育で評価することも明らかになりました。これでは自主的、自発的になされるボランティア活動をゆがめる結果になるではありませんか。
 第三は、指導が不適切の判断のもとに教職員を免職、転職させることは、力量向上につながらないばかりか、教職員をますます萎縮させ、教育現場から自由で伸び伸びとした教育活動を奪うものです。今日に至るも、指導が不適切な教員の定義すらも出されず、肝心の研修の内容も明らかとなりませんでした。これでは、指導が不適切の名のもとに恣意的な転職強要や人権侵害、プライバシーの侵害が横行し、教育現場に無用な混乱を引き起こしかねません。
 第四は、排除の論理に基づく、問題を起こす子供の出席停止要件の法定化です。
 憲法に保障された教育を受ける権利を一時停止するわけですから、慎重の上にも慎重に行わなければなりません。ところが、子供の出席停止期間や子供、父母の異議、不服提出に関する手続が欠如しています。しかも、子供の意見聴取も法定化されていません。まさに我が国が批准した国連の子どもの権利条約が全く無視された法案であることも浮き彫りになりました。
 これらの法案は、審議をすればするほど問題点が明らかになり、矛盾が深まりました。私的諮問機関にすぎない教育改革国民会議の報告を慌てて法案化したために、法案の体すらなしていない欠陥法案であることが浮き彫りになったわけであります。これらの法案は、日本の教育と子供たちに決して押しつけてはならない悪法であります。
 二十一世紀を担う子供たちのためにも、また、教育基本法の精神に基づく我が国の豊かな教育のためにも、この法案は廃案以外に道はありません。今からでも遅くはありません。子供と教育のことを思うのであれば、三法案を廃案にすべきだということを強く主張して、反対討論とします。(拍手)

発言情報

speech_id: 115115254X03620010629_024

発言者: 畑野君枝

speaker_id: 11663

日付: 2001-06-29

院: 参議院

会議名: 本会議