亀井善之の発言 (本会議)
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○亀井善之君 私は、自由民主党、公明党及び保守党を代表して、与党修正を経た平成十三年九月十一日のアメリカ合衆国において発生したテロリストによる攻撃等に対応して行われる国際連合憲章の目的達成のための諸外国の活動に対して我が国が実施する措置及び関連する国際連合決議等に基づく人道的措置に関する特別措置法案、自衛隊法の一部を改正する法律案及び海上保安庁法の一部を改正する法律案の三法案につきまして、賛成の立場から討論いたします。(拍手)
まず、いわゆるテロ対策特措法案については、国連安保理決議第千三百六十八号が、平成十三年九月十一日にアメリカ合衆国において発生したテロリストによる攻撃を国際の平和及び安全に対する脅威と認め、また、その他の同理事会決議も、国際的なテロリズムの行為を非難し、国連のすべての加盟国に対し、その防止等のために適切な措置をとることを求めていることにかんがみ、我が国が国際的なテロリズムの防止及び根絶のための国際社会の取り組みに積極的に寄与するため、テロ攻撃によってもたらされている脅威の除去に努めることにより国連憲章の目的達成に寄与する諸外国の軍隊等の活動に対して我が国が実施する措置とともに、国連の決議または国連等が行う要請に基づき、我が国が人道的精神に基づいて実施する措置について定めることを内容とするものであります。
かかるテロ攻撃は、命のとうとさを全く省みない残虐非道の行為であり、アメリカ合衆国のみならず人類全体に対する極めて卑劣かつ許しがたい攻撃であります。我が国としては、国際的なテロリズムに対して断固としてこれに立ち向かっていくとの決意を持って、このようなテロリズムとの闘いに対し、我が国自身の問題として主体的に取り組み、世界の国々と一致結束して、テロリズムの根絶のための努力を行わなければなりません。
この法律案は、憲法の範囲内において、憲法の前文及び第九十八条の国際協調主義の精神に沿って、国際テロリズムの防止及び根絶のため、我が国として可能な限りの支援、協力について定めたものであり、我が国が民主主義社会の安全と発展のために主体的な役割を果たしていくために必要不可欠なものであります。
また、この法案の与党修正部分は、政府原案についての審議を踏まえ、自衛隊の部隊等の活動について国会の承認に関する規定を設け、国会の責務を明らかにするとともに、外国の領域における武器の陸上輸送について修正を加えるものであります。これは、政府原案の基本的な考え方と枠組みを維持しつつ、国民の一層広範な理解と支持を得ていくとの観点から必要なものであります。
次に、自衛隊法の一部を改正する法律案は、平成十三年九月十一日にアメリカ合衆国で発生したテロリストによる攻撃等にかんがみ、本邦内における自衛隊の施設並びに日米地位協定第二条第一項の施設及び区域の警護のため、自衛隊の部隊等による警護出動の制度を新設するとともに、通常からの自衛隊施設の警護のための武器使用の規定を整備し、また、自衛隊が武装工作員等の事案等に効果的に対応するため、治安出動下令前の武器を携行する部隊による情報収集の制度を設けるとともに、治安出動時に武装工作員等の鎮圧等を行うための武器の使用及び海上警備行動時等において一定の要件に該当する船舶を停船させるために行う武器使用につき、それぞれ、人に危害を与えたとしても違法性が阻却されるように所要の規定を整備し、あわせて、我が国の安全が損なわれないよう、我が国の防衛上特に秘匿することが必要な秘密について、その保全と、仮にそれが漏えいした場合の罰則の整備を行うことを内容とするものであります。
この法律案は、我が国における同様のテロリストによる攻撃等への備え等に万全を期するためにぜひとも必要なものであります。
最後に、海上保安庁法の一部を改正する法律案は、外国船舶と思料される船舶の乗組員等による我が国の領域内における重大凶悪犯罪の発生を未然に防止する必要性にかんがみ、海上保安官が立入検査を適確に実施することができることとするため、海上保安庁長官が一定の要件に該当する事態であると認めたときにおいて、当該船舶の進行を停止させるために行う海上保安官または海上保安官補による武器の使用について、人に危害を与えたとしてもその違法性が阻却されることとすることを内容とするものであります。
我が国領域内において重大凶悪犯罪に関与している疑いを否定できない不審船による犯罪を未然に防止するためには、海上保安官による適確な立入検査の実施が極めて重要であり、その実効性を確保するため、このような武器使用に関する規定の整備が適切かつ不可欠であります。また、このような法整備により、最終的な実力手段として、海上保安官等が船体に向けて射撃を行うことがあり得るということが明確に示され、犯罪を未然に抑止する効果があります。
以上の理由から、これらの法律案に対する賛意を表する次第であります。
なお、政府提出のいわゆるテロ対策特措法案に対する民主党の修正案は、自衛隊の部隊等の活動を原則として国会の事前承認にかからしめるものでありますが、これについては、さきに述べた与党修正の考え方とは異なるものであり、反対するものであります。(拍手)