小泉純一郎の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 桑原議員にお答えいたします。
 今回のAPEC会合の位置づけについてでございます。
 APECは世界最大の地域協力の場であり、我が国は、APECをアジア太平洋地域の経済面での協力の中核として重視し、アジア太平洋外交の重要な柱と位置づけております。
 今次APEC首脳会議では、反テロリズムに関する声明を発出したこと、我が国が進めている構造改革につき各首脳の理解が得られたこと、そして、今後のAPECの活動方針についても認識の一致を見たことなど、大きな成果が得られたと考えます。
 テロ対策特別措置法との関連で、各国の反応やアフガニスタン情勢に関する認識についてのお尋ねであります。
 テロ対策特別措置法は、国際社会の平和と安全の確保を目的として、テロリズムの防止及び根絶に向けた国際社会の取り組みに積極的かつ主体的に寄与するためのものであります。このような我が国の対応については、各国に適切に説明してきており、理解を得られてきているものと考えます。
 アフガン情勢については、情勢は極めて流動的ですが、今後とも、和平、復興の両面で貢献の方途を検討していく考えであります。
 今後の取り組みに当たっては、周辺諸国支援、中東和平問題、貧困問題への取り組みなどの重要性も十分考慮していく考えであります。
 我が国として、国連にどのような役割を期待し、どのように働きかけているのかとのお尋ねです。
 テロを防止し根絶するためには、国際社会が一致団結して、断固たる決意で立ち向かうことが重要であります。このような考えのもと、我が国としては、国連その他の場を活用しつつ、テロを許さない国際環境形成のための外交努力、国際的な法的枠組みの強化、経済システムの安定、貧困の削減、民主化の推進等に積極的に取り組んでいく考えであります。
 我が国の構造改革について各首脳に対してどのような説明を行ったかについてのお尋ねであります。
 我が国が進めている構造改革につきましては、民需主導の自律的な経済成長の達成を目指して構造改革を進めていくことを説明しました。我が国経済の回復はAPECの地域にとっても必要であり、我が国が改革の手を緩めないということで、ブッシュ大統領初め各首脳からの理解が得られたと考えております。
 テロによる被害の出ている航空、観光産業への対応策についてのお尋ねであります。
 テロの影響により厳しい経営状況に置かれている航空会社、旅行関連事業者に対しては、本日、円滑な資金繰りを確保するため、日本政策投資銀行等による緊急融資、信用保証協会による別枠保証等を行う旨、決定したところであります。
 また、沖縄については、既に観光関連業者に対する沖縄振興開発金融公庫の資金支援を強化するなどの措置を講じておりますが、さらに沖縄県とも連携をとりながら、安全に関する正確な情報の提供や旅行需要の喚起に資する対応策を進めてまいります。
 今後とも、テロによる航空、観光産業への影響については適切に対応してまいりたいと考えております。
 WTO新ラウンドについてでございます。
 新ラウンドは、我が国の国益にとって、また、多角的貿易体制の強化のため、極めて重要な交渉です。したがって、我が国は、貿易自由化のみならず、貿易ルールの明確化、強化を含む十分に広範な交渉項目に基づく新ラウンドを十一月のドーハ閣僚会議で立ち上げるため、各国と協力しつつ、一層努力していく考えであります。
 農産物セーフガードについてのお尋ねです。
 セーフガードは、自由貿易体制のもとで、輸入の増加による国内産業の重大な損害に対し、国内産業が構造調整を行うための緊急避難的かつ一時的な措置であり、その発動等の検討に当たっては、WTO協定及び関連国内法令に基づき、透明かつ公平、厳正に対応してまいります。
 ネギ等三品目の暫定措置は、これらの手続にのっとって発動したものであります。確定措置の発動については、今後、輸入増加と国内産業の損害との間の因果関係の有無等を見きわめた上で、WTO協定及び関連国内法令に基づき、総合的に判断することとしております。
 本件については、中国との間で対話を通じて解決することが重要であると考えており、さきの江沢民国家主席との会談においてもこの点について意見の一致を見たところであり、引き続き中国側と粘り強く協議を続けていきたいと考えております。
 北方四島周辺水域におけるサンマ漁問題についてのお尋ねであります。
 政府としては、これまで、累次にわたり、首脳レベルを含むあらゆるレベルで関係国等に抗議や申し入れを行っています。
 例えば、八月二十日には、私よりプーチン大統領に対し親書を発出し、ロシア側が誠意ある対応をとるよう働きかけてきており、日ロ双方は、この問題について相互に受け入れ可能な解決策を早急に見出すことで一致しています。また、今月二度行った日韓首脳会談の結果を踏まえ、韓国との間でも、本件についてハイレベルの協議が行われているところであります。
 政府としては、この問題を早急に解決するため、関係国と引き続き真剣に協議を行っていく考えであります。
 歯舞、色丹の議論と国後、択捉の議論を同時かつ並行的に進めていくことについてのお尋ねであります。
 このような協議の進め方は、歯舞、色丹の引き渡しについては一九五六年の日ソ共同宣言で既に合意されているという意味において、歯舞、色丹の問題と国後、択捉の問題との間に交渉の進捗状況に違いがあるという事実を踏まえたものであります。
 こうした協議の進め方は、北方四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結するとの一貫した方針を前提としているものであり、この方針には何ら変更はありません。
 政府としては、これまでに達成された成果を引き継ぎ、今後とも精力的に交渉を進めていく考えであります。
 残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手)
    〔国務大臣田中眞紀子君登壇〕

発言情報

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発言者: 小泉純一郎

speaker_id: 9434

日付: 2001-10-30

院: 衆議院

会議名: 本会議