小泉純一郎の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 池田議員にお答えいたします。
構造改革と景気回復の関連についてのお尋ねがございましたけれども、改革なくして成長なしという方針は堅持していきたいと思います。
また、これには時間がかかります。不良債権処理も二、三年のうちに正常に戻すということを方針に掲げておりますが、景気回復が先で改革は後にせよという議論もありますが、私は、改革なくして成長なし、そういう考えでこれからもやっていきたい。改革なくして景気回復したらば改革の必要はなくなっちゃうんです。改革すべきはたくさんあるじゃないですか。私は、時間はかかる、しかし改革に向けて断固とした措置をとっていきたい。
そういう中で不安も出てまいります。痛みも伴います。そういう際には、民間の経済活性化効果や雇用創出効果が特に高い措置を先行して取り組んでいく必要がある。私は、日本経済は十分潜在力がある、その潜在力を高めるような改革をしていきたいと思います。その中で、雇用対策に対してもあるいはセーフティーネットに対しても、しかるべき適切な充実策を講じていきたいと思います。
不良債権処理と景気回復とのつながりについてのお尋ねですが、実体経済の再生が不良債権の新規発生の抑制に寄与する一方、不良債権処理は、金融機関の収益力の増強、非効率な企業、部門の効率化等に資するものであり、他の分野における前向きの構造改革とあわせて実施することにより、我が国経済の再生につながるものだと思います。
私は、改革先行プログラムを踏まえ、不良債権処理に全力を尽くしてまいります。
不良債権の削減を急がず、銀行本来の信用供与業務を回復させるようにするべきではないかとのお尋ねでありますが、政府としては、不良債権の最終処理に当たっては、中小企業についてその特性も十分に考慮し、再建可能性等をきめ細かく的確に見きわめ、極力、再建の方向で取り組むとともに、中小企業を含む健全な取引先に対する資金供給の一層の円滑化に努めるよう金融機関に対し要請しているところであります。
失業者、倒産をふやさない対策についてのお尋ねでありますが、先般、総合雇用対策として、公的雇用における緊急かつ臨時的な雇用創出、ミスマッチを解消するため民間の活用による再就職支援などの失業なき労働移動の支援、訓練延長給付の拡充や自営廃業者等に対する生活資金貸付制度の創設、新たな信用保証制度の創設等による中小企業のセーフティーネットの充実等を取りまとめ、補正予算において必要な措置を講ずることとしております。
こうした施策とともに、規制改革の推進による雇用創出や労働市場の構造改革を進めることにより、雇用及び中小企業に係るセーフティーネットの整備のための適切な施策を推進してまいりたいと思います。
電機産業のリストラについてでありますが、個別の民間企業についてとやかく言うことは差し控えますが、各企業も生き残りをかけて必死の努力をしております。そういう中には、リストラを進める際には、可能な限り配置転換や職種転換に努めるなど雇用の維持に向けた努力をするのは私も当然だと思っております。
解雇規制法についてのお尋ねであります。
解雇については、いわゆる整理解雇の四要件や合理的な理由を必要とするという裁判例により対処されてきているところであります。しかし、経済社会の構造変化等に伴い雇用の流動化が進む中で、労働関係をめぐる紛争の防止の観点から、解雇基準やルールを明確にすることは大切なことだと考えます。解雇基準やルールの内容については、厚生労働省において、労使を初め関係者の意見も十分聞きながら検討していくことが必要であると考えます。
銀行等保有株式取得機構の設立はやめるべきだというお尋ねでありますが、今般、銀行等の株式の保有を制限することとしましたが、原則としては、銀行等がみずからの努力によって株式を市場に計画的に売却し、その制限を達成するよう努めていくべきものと私も考えております。しかし、それのみにゆだねるときは、銀行等による株式の短期間かつ大量の処分により株価の著しい変動を通じて信用秩序の維持に重大な支障が生じるおそれがあるため、そのためのセーフティーネットとして政府保証等を背景とした機構を設立するものであります。したがって、今般の措置は民間でできることは民間にゆだねるとの基本方針と背馳するものとは考えておりません。
医療制度についてのお尋ねでありますが、これは、給付は厚く、負担は軽くということはだれでも望むことでありますが、現在の財政状況あるいは今後、高齢者、少子化問題、そういうことを考えますと、お互いが持続的な医療保険制度を維持するためにどういう改革が必要かと。診療側、保険者側、患者側という関係者に等しく痛みを分かち合うというような改革をしないと、この医療保険制度が持続的に維持できるということに非常に危機感を感じております。
そういう意味におきまして、私は給付と負担の均衡をいかに図るかということを重点的に考えながら、世界でもすぐれた医療制度が今後とも国民生活にとって必要なものという観点からこの医療制度改革を進めていきたいと思っております。年末までに成案を得た上で、次期通常国会に所要の法律案を提出すべく全力を尽くしていきたいと思います。
公共投資の削減についてのお尋ねであります。
我が国の公共投資の経済に占める比率は、国土条件や整備水準が低かったことなどから、主要先進国に比べ極めて高い水準にありますが、いわゆる今回の骨太の方針において、主要先進国の水準も参考としつつ公共投資の対GDP比を中期的に引き下げていく必要があるとされているところであります。
今後は、この方針を踏まえまして、中期経済財政計画などを策定していく過程において、経済や財政と整合的な公共投資の規模を検討していきたいと思います。
残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手)
〔国務大臣塩川正十郎君登壇、拍手〕