小泉純一郎の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 山本議員にお答えいたします。
今後の失業率の予測と雇用対策に対する質問でございますが、雇用情勢については、九月の完全失業率が過去最高の五・三%となるなど、大変厳しい状況だと認識しております。このような状況の中で適切な雇用対策を講ずることが必要であると考えております。
このため、新市場、新産業の育成による雇用の受け皿整備、官民の連携強化、能力開発による雇用のミスマッチの解消、雇用のセーフティーネットの整備を柱とする総合雇用対策を取りまとめ、補正予算において必要な措置を講じたところであり、ただいま雇用対策臨時特例法案の審議をお願いしているところであります。
また、昨日、連合と会談を行いまして、その際、雇用の維持、創出を図るため、ワークシェアリング、この問題について取り組むことを提案しまして、政労使の合意形成を図るための場を速やかに設けるよう厚生労働大臣に指示したところであります。
これらの施策を適切に推進し、国民の雇用不安の払拭に今後とも努めてまいりたいと思います。
社会保障分野における雇用創出に関するお尋ねでありますが、福祉などの分野についてはサービス提供量を増加させることとしており、これに伴い、新たな雇用創出を図ることとしております。これらの財源については、社会保障制度を持続可能なものとするという観点に立って、利用者負担、保険料、公費の適切な組み合わせを考えることとしておりまして、利用者負担のみをふやすことは考えておりません。
公務員の増員についてでありますが、国家公務員については、民間にできることは民間に任せる、地方にできることは地方にゆだねる、この原則に基づきまして、行政のスリム化、効率化を進めていく中で定員の削減を図る一方、施策の重要度、優先度、緊急度に応じて定員を重点的に配分することも重要でありまして、めり張りのある定員配置を実現していきたいと思います。また、地方公務員についても、国の方針を踏まえ、定員管理の適正化に取り組むよう要請しているところであります。
製造業の空洞化についてでありますが、製造業は我が国の基幹的な産業ですが、近年、内外のコスト価格差を踏まえ、中国を初め海外への進出、移転が続いており、国内の雇用の減少などへの影響が懸念されております。
産業の空洞化や雇用の減少を防ぐためには、規制改革等を通じて魅力的な国内事業環境を整備するとともに、高付加価値化等により製造業の国際競争力の強化を図ることが必要不可欠でありまして、積極的な取り組みを進めてまいりたいと思います。
アジアの経済圏形成への対応及び中国のWTO加盟の日本経済に対する影響及び我が国の対応に関するお尋ねですが、我が国は、WTOによる多角的貿易体制を補完し、さらに自由化や経済活性化を進めるための一つの方策として二国間協定を交渉することとし、シンガポールとの間でアジアで最初の経済連携協定の交渉を成功裏に終了いたしました。これを一つのモデルとしつつ、今後ともアジア諸国の幅広い経済連携強化に取り組む考えであります。
中国のWTO加盟は、国内の雇用への影響について注視する必要がありまして、我が国産業の競争力強化の必要があるものの、輸出入及び直接投資の拡大などを通じ、日中両国に大きな利益をもたらし得るものと考えております。
自殺の問題についてでありますが、我が国の自殺者は平成十年より連続で三万人を超えており、緊急に対応を要する重要な問題であると認識しております。
政府としては、今年度より、相談体制の充実強化を図るとともに、職場における自殺防止対策マニュアルを作成するなど、地域、職域が連携した自殺防止対策を実施することとしております。また、より効果的な対策を実施するため、近日中に厚生労働省において検討会を開催することとしております。
自殺者数の発表についてでありますが、交通事故と違いまして、自殺というケースがそうそう把握できるかについては難しい側面があります。いろいろな事情がありますし、プライバシーの問題もあります。今後、担当省庁において研究させたいと考えております。
ホームレスの自立支援に関する立法についてのお尋ねですが、ホームレス問題については与野党がそれぞれの立場で検討を行っておられると承知しております。政府としても、これらの検討状況を注視しつつ、平成十一年五月に取りまとめたホームレス問題に対する当面の対応策に基づき、自立支援事業の実施などホームレスの自立に向け着実に取り組んでまいりたいと思います。
残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手)
〔国務大臣坂口力君登壇、拍手〕