坂口力の発言 (本会議)
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○国務大臣(坂口力君) 山本議員にお答えを申し上げたいと存じます。ちょうど十問ちょうだいをいたしました。
一番最初は、保健、医療、福祉の雇用創出についてのお尋ねでございます。
厚生労働省といたしましては、介護や育児などの福祉に関しまして、今後、毎年約十万人の雇用増を見込んでいるところでございます。御指摘の百四十万人の雇用増につきましては、こうした取り組みのほか、医療分野の今後の動向でありますとか、公設民営、民間参入などの規制緩和によりますところの民間ビジネスの成長などを見込んで計算された一つの試算であると思っております。周辺産業も含めましての計算であるというふうに思っておる次第でございます。
今後とも、厚生労働省としましては、少子高齢社会に対応しました社会づくりに向けて、ゴールドプラン21や新エンゼルプランを推進することなどによりまして、提供されるサービスの増加や新たな雇用創出の着実な実現に努めてまいりたいと考えております。
医療機関等の職員配置基準についてのお尋ねがございました。
医療機関や福祉施設の人員配置基準につきましては、適切なサービスを提供できる最低基準として定めておりまして、先般、看護婦の配置基準の引き上げ等を行うなど、これまでも必要な見直しを行ってきたところでございます。
厚生労働省としましては、医療、福祉の質の確保、向上を図る見地から、今後とも人員配置基準につきまして適切な見直しを行ってまいりたいというふうに思っております。とりわけ、医療制度の改革とあわせまして、今後もそうした人員配置の問題につきまして真剣なひとつ取り組みをしていきたいと思っているところでございます。
今回の特例措置による常用雇用の代替についてのお尋ねがございました。派遣労働者についてのお尋ねでございます。
今回の労働者派遣の特例措置は、求人の旺盛な営業等の業務で人材の確保に活用されることが見込まれておりますので、若年者に比べまして就業機会に恵まれていない中高年齢者に対しまして、雇用機会の拡大等の効果が期待できるものというふうに思っております。
なお、今般の特例措置により一年以上働き続けた中高年齢者であります派遣労働者の方につきましては、派遣法の派遣労働者の優先雇用の努力義務規定がございまして、この規定が適用され、直接雇用の実現等に十分な配慮をしていきたいと考えております。
また、今回のこの中高年齢者に係ります派遣期間の臨時特例措置とは別にいたしまして、議員も御指摘のとおりの労働者派遣制度全体の見直しにつきましては、今後、平成十一年の改正労働者派遣法の施行状況についての総合実態調査の結果を踏まえ、労使関係者の御意見を十分に拝聴しながら結論を出したいと考えているところでございます。
非正規労働者と正規労働者の格差解消についてのお尋ねがございました。
労働者が多様な働き方を選択できるようにしますためには、それぞれの働き方に応じた適正な労働条件、処遇が確保されることが重要な課題であるというふうに思っております。
パートタイム労働者と一般労働者との賃金を含みます処遇の均衡の問題につきましては、現在、パートタイム労働研究会を開きまして、その結論を急いでいるところでございます。
また、パートタイム労働者に対します社会保険の適用拡大につきましては、議員の御指摘がございましたが、私たちも同じような気持ちを持っておりまして、現在行われております女性と年金検討会におきます議論を踏まえまして、平成十六年までに結論を出したいというふうに思っているところでございます。平成十六年までに行うこととなっております次期の財政再計算に向けまして、現在検討を進めているところでございます。
また、派遣労働者につきましての適用の実態等を把握しました上で、健康保険につきましても、総合型で健康保険を導入できないかどうか、今、関係者の皆さん方と検討を進めさせていただいているところでございます。
公務員等の雇用保険の加入についてのお尋ねがございました。
雇用保険制度は、本来、景気動向によりまして失業し得る民間労働者を対象とした制度であるというふうに考えております。したがいまして、諸外国と同様に、国家公務員は適用の対象から除外をしているところでございます。国家公務員につきましては、いわゆる退職金が一定以下の場合、失業状況にあれば、雇用保険の失業給付と同様の手当が国家公務員退職手当法によって支給されることとなっておりまして、地方公務員につきましても、同様な措置があれば雇用保険は適用されない扱いとなっているところでございます。しかし、私立学校の教員につきましては、従来に引き続きまして一層の加入促進に努めてまいりたいと考えております。
ワークシェアリングについてのお尋ねがございました。
先ほど総理からも御答弁がございましたとおり、昨日、総理からワークシェアリングにつきまして、政府としてもより積極的に取り組むよう御指示のあったところでございます。どのような形で実施していくかにつきまして、労使の皆さん方とよくお話をさせていただいて、そして政府として、その中で何が必要なのかということも早く結論を出したい、できれば来年の三月ごろまでにひとつ結論が出ればというふうに思っているところでございます。
募集、採用における人種等を理由とする差別禁止についてのお尋ねがございました。
平成十三年五月二十五日に、法務省の人権擁護推進審議会によりまして「人権救済制度の在り方について」の答申がなされまして、雇用の分野を含みます社会生活全般における人種、信条、社会的身分等を理由とする差別的取り扱いを対象とする人権救済制度の整備についての提言がなされたところでございます。この答申に基づきまして、現在、法務省におきまして新たな人権救済制度の整備を検討されているというふうにお聞きをいたしております。
そうした中で、厚生労働省といたしましても、いかなる役割を果たすべきかにつきまして検討をいたしますために、労働分野における人権救済制度検討会議を開催をいたしているところでございまして、この年内に取りまとめをしたいと思っているところでございます。
解雇ルールの法制化についてお尋ねがございました。
労働関係をめぐりますところの紛争を防止する等の観点から、解雇基準やルールにつきましてあらかじめ明確にしていることは大切なことだというふうに思っている次第でございます。
解雇基準やルールの内容につきましては、今後、検討の手順も含めまして労使を初め関係者の皆さん方の御意見をお聞きをしていきたいというふうに思っておりますが、労働者が安心をして働いていただける法律にしたいと考えているところでございます。
委託訓練の制度運用の改善についてのお尋ねがございました。
委託訓練につきましては、職業経験、適性等を踏まえまして、真に受講が必要な求職者に対しまして再就職に資する職業訓練を行うような努力をしているところでございます。
講座の定員につきましては、厳しい雇用失業状況等にかんがみまして、昨年度実績の十七万人に対しまして本年度は当初予算で三十万人分の訓練枠を設けているところでございますし、さらに補正予算におきまして約七万人分を追加したところでございます。
訓練の期間につきましても、これまで原則三カ月でありましたものを、今後、複数の訓練コースの組み合わせや大学等の活用によりまして、六カ月以上の高度かつ長期間の訓練コースを設定してまいりたいというふうに思っております。
さらに、受講対象者につきましてきめ細かなカウンセリングを実施をしたり、あるいはまた、真にこの訓練受講が必要な方に対して、適切な訓練コースを選定することに対する相談等にも応じたいと思っているところでございます。
最後に、地方自治体の職業紹介事業の実施についてのお尋ねでございます。
地方自治体が主体的に行う雇用開発やあるいは労働相談などは、雇用対策上、非常に重要であるというふうに思っております。国や地方の役割分担につきましては、地方分権推進計画、平成十年に実施されました計画におきまして、国は全国的な観点からいわゆるナショナルミニマムの維持、達成を図るために必要な職業紹介事業それから雇用保険事業等の施策を実施をして、地方は地域の実情、ニーズに応じた施策を自主的かつ総合的に実施することが整理をされたところでございます。
しかし、最近、雇用情勢が非常に厳しくなってまいりまして、それぞれの地域で特徴ある、あるいはその地域に特有のやはり雇用対策というものが必要になってきていることも事実でございまして、地方の皆さん方のそうした雇用に対するこの取り組みというものに対しましても非常に注目をしているところでございまして、そうしたこともこれから十分に勘案していかなければならないというふうに考えているところでございます。
以上、簡単でございますが、御説明申し上げました。(拍手)
〔国務大臣遠山敦子君登壇、拍手〕