奥野誠亮の発言 (憲法調査会政治の基本機構のあり方に関する調査小委員会)

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○奥野小委員 では、恐縮ですが、もう一つ。
 私は、昭和二十年八月から昭和二十七年四月までは戦争状態が継続しておった、こう考えているわけであります。その中で極東国際軍事裁判などが行われたわけでございまして、同時に、サンフランシスコ講和条約が発効する際に、その講和条約の中で、日本が極東国際軍事裁判所の裁判を受諾する、英文ではジャッジメンツを受諾すると書いてあるわけであります。
 裁判というのは、辞書を引きますと、いわゆる裁判と判決と両方の意味に使われておるわけでありまして、ジャッジメンツに対応しますと当然判決だと思うんです。判決だと思いますから、禁錮刑などの人を勝手に出したりはしなかった、絞首刑になった人に異議の申し立てはしなかった。それだけのことだと思うのでございますけれども、これを裁判と解して、あの裁判において行われた、昭和六年の満州事変以来、日本は戦争を企画し、準備し、遂行してきたということで絞首刑や何かにもなってこられたわけでございました。こんなことまで受諾していることはないと思うのでございます。
 そこで、絞首刑になった人を靖国神社にお祭りしているんじゃないかということが、私は中国から苦情が言われてきている一つじゃないかなと思うんですけれども、戦争中の出来事でございますし、ああいう裁判は国際法学界では認められるべきものじゃないんじゃないかな、私はこう思っておりますし、日本国では、国会で既にその間禁錮になっておった方々の年数も年金の期間に算入していますし、また、遺族には遺族年金を差し上げているわけでありまして、犯罪人とは処遇していないわけであります。
 中共は犯罪人と考えているのかもしれませんが、日本は犯罪人としては考えていないわけでございますし、殊に、日本の仏教でも神道でも、人が死ねば、みんな神であり、仏なんですよ。生前において何をしてきたかということは問わない。罪人でありましても、みたま安かれという法事などをやっているわけなんです。宗教に対する考え方も違うんです。
 先ほど、国柄ということをおっしゃった。私は、国柄というものをよく説明して、納得させていく努力を内閣としてももっとやられるべきだ。いろいろなことについて、まず相手の意に沿うような姿勢が先に立っていることを大変心配しているものでございますから、御感想でもあればおっしゃっていただきたいなと思って、あえて時間を使わせていただいたわけでございました。

発言情報

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発言者: 奥野誠亮

speaker_id: 25784

日付: 2002-07-04

院: 衆議院

会議名: 憲法調査会政治の基本機構のあり方に関する調査小委員会