中川正春の発言 (憲法調査会地方自治に関する調査小委員会)
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○中川(正)小委員 民主党の中川正春でございます。
いつもきれいに整理をしていただいて、頭の中を私たちもクリアにしていただきまして、ありがとうございます。
これから推進委員会で議論をしていただきたい、こういう論点があるのではないかということを基本に申し上げたいと思うのです。私たちの党でも、地方分権というのは、もう総論の時代は終わった、これからは各論の時代なんだというような問題意識を持ちまして一つ一つ整理をしております。その上に立って質問をしていきたいというふうに思うんです。四点ほどございます。
一つは、財政あるいは財源移譲の問題でありますが、先ほどちょっと御指摘があった、財政危機ということがあったから移譲ができないという御指摘もあったんですけれども、私は、どうも、この作業をやっているうちに気がついたのは、モデルがないということだと思うんですね。移譲した後、自分たちのそれぞれの自治体がどんな状況になっていくのかというビジョンが今のところございません。
その中で、さっきお話が出た合併ということもあるわけですが、このビジョンを具体的につくり上げるということがないと、次の財源移譲という具体的な作業にも入っていくことができない、ここが問題なんだと思うのです。その点について、どこまで推進委員会でつくっていこうとされているのかということ、このことをまずお尋ねをしたいと思うんです。
二番目に、そういうものともう一つ密接に絡んでくるのは、日本の今の国の法体系と、その背後にあるナショナルミニマムという基準の持ち方の関係だというふうに思うんです。
今の法体系では、国家がすべての基準をつくっているんですね。法律の中では枠づけをして、それから政令、省令ということの中で、例えば教育でいえば、学校の先生一人に対して子供たちの数がどれだけ、あるいは面積がどれだけ、あるいは福祉という分野にとってみれば、どれだけのナショナルミニマムという形で基準を確定していくかというのは、これは法律の体系の中でなされているということ。これをどこまで地方自治体に移していって、どこまで国が基準を決めていくのかということ、この整理がもう一つできていないということだと思うんですね。そこのところをどう考えておられるかということであるかと思うんです。
それから三番目が、合併の議論との関連になってくるわけでありますが、さっきの基礎自治体が多様であっていいということ、これは私も賛成でございます。そういう形の中で、さまざまな基礎自治体のあり方がもっと弾力的に議論されていいんだろうというふうに思うんですね。そのモデルがこれまたできていないということであります。
特に、さっき御指摘のあった中山間地域の自治体というのは、苦しい自治体が一緒になって面積を大きくしたところで、構造が変わらないわけでありますから、ここのところは恐らくは都道府県、あるいは道州制という議論が出てくるとすれば、その中で、国にかわってこういう中間自治体が連携をとってお世話をしていくんだろうというようなイメージが私たちにはわいてくるわけでありますが、そういうところの、合併に向かっての安心感といいますか、将来、こういう形になるんだというビジョン、これをどういうふうに意識されているのかということをもう少し詳しくお話をいただきたいということ。
それから最後に、行政サービスとの関連で、コミュニティーの議論が出ましたが、大きな自治体で、効率のいい能力のある自治体で行政サービスを供給するということ、こういう方向にはなっていくんだろうと思うんですが、しかし、市民一人一人の形からいくと、それでは最終的には満たされないんだろうと思うんです。
もう一つの要素として、参加ということがあるんだというふうに思うんですね。参加ということと、それから高い行政サービスを受けるということ、両方あわせていこうと思うと、やはりもう一回コミュニティー論、もう一つは住民自治といいますか、そこへ向いてしっかり議論がおりてこないと、基礎自治体が大きくなっていけばいくほど人は幸せにはなれないんではないかという、そこがあると思うんです。ヨーロッパの先進国で今コミュニティーがもう一回見直されてきているということの意味合いはそこにあるんだろうと思うんですが、そこの議論がどこまでいっているのかということ、このことをお尋ねをしたいと思います。
以上、四点です。