古賀一成の発言 (国土交通委員会)

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○古賀(一)委員 これまでの私の質問はイントロでございまして、今大臣に、名案かどうかわかりませんが、一つの案を申し上げたいと思うんです。
 実は、ヨーロッパの都市、アメリカの都市をいろいろ見て日本の都市を見たときに、明らかに違う点があると私は思うんですね。その一点こそが実は地方都市の空洞化であり、歴史を生かそう、文化を生かそう、あるいは新しい知恵で商店街活性化を図ろうといろいろな手だてをしても、それが効果なきがごとく、まさに大臣が、活性化どころか復旧だ、そこまで言わなきゃならぬぐらい疲弊してきた原因というのは一つあると私は思うんです。
 それは、私は、日本の歴史を見たときに、日本は歩行者文化だったから、車両文化がなかったから、結局、戦後に道路をつくり始めて、バイパスという形で車の文化のインフラをつくってきたんですね。実は、ドイツのアウトバーンの横に建物はないですよ。アメリカのインターステートの周りにもないし、地方都市と地方都市を結ぶ都市間の地方道路にもイギリスは家は建っていませんよ。やはり結局日本は、新しくバイパスをつくったところに余りにも多くの新規店舗、住宅、学校、そして当然それに伴って横断歩道橋、信号、そういうものが、実は通過交通のためにつくったほとんどのバイパスにそれが張りついて、結果として、大規模な農地が手に入る、単価はもちろん中心市街地よりも安い。そういうことで、ほとんどの新規立地というのが旧市街地をほったらかしてそういうバイパス近辺に張りついてきたのがこれまでの社会資本整備と地方都市の推移だったと私は思うんですね。
 だから、幾ら歴史を生かして町おこしをやりなさいとNPOに言っても、実は、そこの部分を自由にしているから、結局、中心市街地は、あるいはその町が持つ雰囲気、歴史というものはもうとめようもなく疲弊していっているというのが私は現状だと思うんですよ。ヨーロッパの都市を見れば、日本の都市のようにはなっていません。そこが私は決定的な盲点じゃないかと思うんです。
 実は、私の地元は福岡県の筑後ですけれども、一番大きい母都市が久留米でございます。筑後地方というのは、道路局長お見えでございますけれども、国道はたくさんあるんです。三号線、二〇九、二百十号とたくさんあるんですけれども、改築が終わっている国道というのはないんですよね。バイパスがないんです。その数少ないバイパスが、久留米インターから出ております櫛原バイパスというのがあるんですけれども、今でも数少ないバイパスなものですから、しょっちゅう渋滞するんです。ここに実は、今話した、例によって例のごとくの大規模店舗を立地しようという話があって、商店街はもう戦々恐々であるとともに、数少ないバイパスが恐らく大渋滞になるんじゃないかという懸念も今出ています。
 私は、地元のその案件を一つの例として出しましたけれども、日本全体にいわゆる新しい社会資本であるバイパスができたときに、自由自在にそこに新しいものが張りつくことを許してきた。それは、昭和五十年代の日本の経済成長、いわゆる新規立地の、つまり民間設備投資の需要の相当部分は沿道産業だったと思うんです。それは大変な役割を果たしてきたと僕は思うんです。でも、こういう低成長の、成熟化社会の、人口減の、高齢化社会の、こういった今の日本が置かれた現状、マクロの経済状況からいうならば、これまでどおりそういうことを放置していったときに、本当に、地方都市の中心市街地を守れとか、補助金を出しますとか、表彰しますと幾ら言ったって、私はとめようがないと思う。
 本当に大変な問題ではありますけれども、この際、四省庁一緒になった大大臣でございますから、しかも、それは、単に都市計画行政とか道路行政のエゴでも何でもなく、地方都市のあり方そのものを、これからの超高齢化社会の低成長時代に合わせて考えようではないかということで、私は一つの問題提起として、具体的に言うならば、新規のバイパスをつくるときには、それは通過交通のためにつくるわけですから、それに特化させて、沿道への立地に一定の歯どめをかけ整序する、そういうことを関係省庁集まって考えるべき、そういう時代に来ているんじゃないか。この十年、二十年、あるいは外国に行って、見て、つらつら彼我の差を比較したときに、そこに一つの大きい活路があるんじゃないかという気がしてならないんです。
 この点、初めての提案だと思うんですが、どうお考えでしょうか。

発言情報

speech_id: 115404319X01320020508_031

発言者: 古賀一成

speaker_id: 24335

日付: 2002-05-08

院: 衆議院

会議名: 国土交通委員会