藤島正之の発言 (財務金融委員会)

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○藤島委員 報道は確かに対立したような形で書きたくなるものでしょうから、そういう書き方になっているんでしょうけれども、この二つの考え方自体を見れば、私は、総裁の方の厳しい見方というのを実は応援したくなるような、そういう感じが今実感としてはしておるんですね。
 というのは、政府の責任である構造改革の方は、正直言って本当に遅々として進んでいない。金融政策としてある程度もう限界までやっているんだという気持ちが、総裁の方からは確かににじみ出ている。私も、実際問題、客観的に見ますと、政府の方の構造改革が非常におくれている、ここに根本的な原因があるんだろう、こういうふうには思っております。
 それで、地方の問題との絡みになってきますけれども、次はペイオフの問題なんです。
 いろいろあるんですけれども、非常に今環境条件が悪い、これは言えると思うんですね。不良債権処理も終わらず、デフレ傾向のあるときに、本当にこういうふうにペイオフを完全にやっていいのかどうかという問題は確かにあろうかと思うんですが、さればとて、ここでまた来年四月の完全なペイオフを延期する、これはもう言語道断の措置だろう、こう思うわけであります。
 今回、四月にありました定期性預金についてのペイオフを実施した際には、確かに、かなりの金額が地方銀行から都銀の方に流れていった分はあるわけですけれども、実は先日、地方で地方銀行の支店長さんを数カ所訪れて話を聞いてみますと、ことしの四月の分に関して言うと、逆に自分らにとって若干メリットもあったというんですね。
 なぜかというと、要するに、定期性預金といっても普通預金といっても、今ほとんど金利に差がないものですから、そうすると、定期性の預金を都銀の方に預けかえるよりは、当面、自分の銀行の中の普通預金に切りかえている。
 そうすると、金利差は大したことはないとはいえども、銀行から見れば、同じ金額がそのまま滞留しておって、金利が定期預金より普通預金の方が少なくて済むわけですから、大きい声では言えないけれども、実は四月のものに関して言えば、そんなに問題ないし、むしろメリットもあった、こういうふうに言っているわけです。
 実際、心配しているのは来年の四月だと。本当に流動性の預金まで全部ペイオフになった場合に、今度は自分の中でそういうわけにいかないわけですから、信用のある銀行に流れていくんじゃないか、これが大変心配だと。
 同時に、もしそれが行われると、自分たちが地元の中小企業に貸している、それを貸すことができなくなるし、回収せざるを得なくなる、これは地方経済にとって大変な問題なんですよということを数カ所の支店長さんから聞いてきたんですね。
 実は昨日、第二地銀協から、陳情書といいますか、ペイオフ解禁に伴う問題点、こういう資料が出されておるわけですけれども、この中で、いろいろな難しい経済環境のような状況下で、解禁は経済社会に混乱を招き、我が国の対外信用を低下させると。
 具体的に言うと、資金調達手段が限られている中小金融機関に深刻な影響を及ぼす可能性が高く、信用収縮が中小企業や地域経済に悪影響を及ぼす、不安心理から預金分散やたんす預金がふえて預金者に負担を強いる、自治体の預金、自治体が地方銀行に預金している場合に、損失が生ずれば財政運営が影響を受ける、あるいは、金融システムの混乱や短期金融市場での危機、長期国債の売り圧力などを招きかねない、こういうふうに言っておるわけですね。
 確かに、現在もう既に、たんす預金といいますか、個人が非常にお金を持っているんですね。ちなみに、この間調べてみましたら、一流銀行の金庫、貸し金庫、あれを聞いてみましたら、数カ月先まであかないというんですよ、間違いなく。幾つか聞いてみましたけれども、数カ月先まで貸し金庫は満杯だというんですよ。こういう状態なんですよね。
 こういうのを踏まえて、日銀の総裁は、このペイオフについてどういうふうにお考えになるのか、お伺いしたいと思います。

発言情報

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発言者: 藤島正之

speaker_id: 9825

日付: 2002-07-19

院: 衆議院

会議名: 財務金融委員会