桝屋敬悟の発言 (本会議)
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○桝屋敬悟君 私は、公明党を代表いたしまして、ただいま議題となりました個人情報の保護に関する法律案及び行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案など関連五法案に対しまして、質問を行います。(拍手)
私は、今、平成十一年の第百四十五回国会での議論を思い出しております。全国的な住民基本台帳ネットワークシステム構築の条件として、個人情報の保護に万全を期するため、速やかに所要の措置を講ずる必要がある、民間を含む個人情報保護法の制定を急がなければプライバシーの保護について国民が安心できないなどなどの声が、与党、野党を問わず、盛んに出されたのであります。
本国会では、行政機関の保有する個人情報を含め、まさに、包括的な保護法制が議論されるわけであります。
近年のIT社会の進展は、秒進分歩、経済・産業界はもちろんのこと、各家庭におきましても、銀行の口座振り込みから飛行機のチケット予約まで、家庭にいながらにしてできるまでに目覚ましい発展を遂げております。こうした我が国のIT社会を展望しながら、関連五法案が一刻も早く成立することを願いつつ、最重要項目に絞り、質問させていただきます。
先ほどの山内議員とほぼ同じ論点でありますが、やや論点が絞られてきたなという感を大きくするとともに、大事な点でありますから、重ねてお伺いしたいと思います。
まず、総理にお伺いしたい。
私ども公明党は、IT社会には光と影がある、利便性の裏腹の課題として情報流出の懸念への対処が不可欠であると考えておりますが、今回の個人情報保護関連五法案はこの影の部分に対しどのような役割を果たすのか、しかと御説明いただきたいと思います。
次に、基本原則についてであります。
この基本原則は、国民にひとしく備わる人格権の確立を根拠として、みずからの個人情報はみずからコントロールできるという、いわば当然のことを改めて確認をし、規定をしている、このように私は理解しております。この基本原則の適用、確立は、個人の人権を最大限に尊重する姿勢のあらわれであり、個人、法人を問わず、至極当然のことであると考えます。
メディアの方々からは、この基本原則の適用に対し、先ほども出ておりますが、報道の自由を侵害するのではないか、取材活動への支障を来すおそれがあるのではないかとの懸念が示されているわけであります。
繰り返しますが、私は、この基本原則は、個人情報を取り扱うすべての者が適正な取り扱いに努力しなければならない旨の努力規定、精神規定を盛り込んだものでありまして、公権力の関与や罰則は一切ないものと認識しておりますが、改めて、総理の明確な御見解をお聞かせいただきたいと思います。
さらに、義務規定の適用についてであります。
これも先ほど出ましたが、この義務規定については、報道は適用除外とされております。その報道の定義を明確にしていただきたい。また、新聞社、出版社、フリージャーナリストといった立場において、本法案の規定において何らかの差別があるのかどうか、懸念を払拭する総理の明確な答弁をお願いするものであります。
さて、昨年の通常国会に提出をされました個人情報保護法案、いわゆる基本法でありますが、まずは行政機関等の法制を急ぐべきではないか、この強い声が上がりました。今回は、双方の法律案があるわけであります。個人情報の漏えいに関しては、民間部門に比べて行政機関に関する規律が甘いのではないか、官に甘い法制であるとの厳しい声がありますが、こうした声にいかにお答えになるのか、今度は片山総務大臣に明確な御答弁をお願いしたいと思います。
最後に一点、総理の御決意を伺いたいと思います。
今回の関連五法案により、我が国は、個人情報の保護に関する包括的な法整備を行うことになります。その上で大事な点は、いま一度、住民基本台帳ネットワークシステムに立ち返っていただきたいということであります。もとより、セキュリティーに万全を期しているネットワークであると理解はしておりますが、包括的な法整備にあわせて、国民の理解と信頼を得るため、さらなる個人情報保護措置を検討すべきであると考えます。
二十一世紀の電子政府、電子自治体の構築に向けてぜひとも取り組むべき課題であると考えますが、総理の御決意を伺って、質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
〔内閣総理大臣小泉純一郎君登壇〕