国井正幸の発言 (国会等の移転に関する特別委員会)
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○国井正幸君 去る二月十八日、西川委員長、江本理事、福本理事、河本委員、谷委員、和田委員、草川委員、渕上委員、そして私、国井の九名は、三重県及び滋賀県において国会等の移転に関する実情調査を行ってまいりました。また、現地におきましては高橋千秋議員が視察、概況説明会に参加されました。
三重県、滋賀県を含む三重・畿央地域は、平成十一年十二月の国会等移転審議会答申において、将来新たな高速交通網等が整備されることになれば移転先候補地となる可能性があるとされた地域であります。同地域は、三重県、滋賀県、京都府、奈良県の四府県にまたがり、畿央一から四までの四エリアと三重一、二の計六エリアから成っております。
今回の調査では、まず、立法関係機能及び行政関係機能のうち主に中央省庁関係が配置されることが想定される畿央二エリアを視察した後、概況説明会において四府県知事及び関係者から説明と意見表明を聞き、意見の交換を行い、その後、行政関係機能と司法関係機能の配置が想定される畿央一エリアを視察いたしました。
以下、その概要を御報告申し上げます。
まず最初に、畿央二エリア視察のため、三重県阿山町の玉滝浄水場の展望台を訪れ、四府県知事、三重県議会議長、三重県議会首都機能移転・地方分権推進調査特別委員長及び地元自治体の首長の方々と合流し、内保博仁阿山町長より説明を受けました。
畿央二エリアは、三重県阿山町を中心に、同県上野市、伊賀町、滋賀県甲南町、信楽町にまたがり、上野盆地の北部に位置する標高二百メートル前後のなだらかな丘陵地帯で、千ヘクタールを超える大規模な国有林、民間所有地が存在することから、一団の土地の円滑な取得が可能な地域であります。また、位置的にも大阪圏と名古屋圏のほぼ中間にあり、名阪国道、JR関西線のほか、現在建設中の第二名神高速道路等により両圏の連携、活用が容易な地域であります。
次に、概況説明会について御報告いたします。
まず、北川正恭三重県知事より、三重・畿央地域が移転先にふさわしい理由として、この地域が日本の中央にあり、かつ関西圏、中京圏の結節点にあって、両圏域から独自性を保ちながらも連携して首都機能を担うことができること、関西文化学術研究都市に代表される最先端の学術研究機能が数多く集積しており、これらの知的資源や人的資源を生かして高度な政策立案機能を実現できること、京都、奈良、近江、伊勢などの我が国固有の歴史・文化資源を継承していて、新たな文化を創造できること、古くからアジアとの交流の歴史を有しており、関西国際空港と中部国際空港の活用により国際的交流の拠点たり得ること、多様で魅力ある自然環境や景観が広がっており、環境と調和の取れた都市を構築できることの五点を総括的に説明いただきました。
次に、國松善次滋賀県知事からは、日本の首都機能所在地の移転の歴史にかんがみれば、今こそ国家百年の大計に基づいて首都機能を移転すべきであること、新しい首都は頭脳的な機能に純化し、日本の顔たる風格を持つべきこと、三重・畿央地域が関西圏と中京圏の中間に位置し、周辺に既存の都市がネックレス状に存在しているため、これらの都市を生かせばコンパクトな移転が可能であり、かつ京都、奈良、近江、伊勢にある豊富な歴史・文化資源を生かすことで世界に対し日本の顔をよりアピールできることなどが述べられました。
次に、荒巻禎一京都府知事が、三重・畿央地域の文化的、地理的ロケーションが東西文化の分かれ目に当たり、両方の文化が混在しているという優れた点があること、大阪などの既存の都市による補完が可能であるほか、関西文化学術研究都市では国立国会図書館関西分館が今年十月にオープンの予定であり、また、和風京都迎賓館も本年三月に着工するなど、首都機能を支援するのにふさわしい施設の整備がなされていることなどの点を述べられました。
次に、柿本善也奈良県知事が、首都機能移転において問われているものは東京一極集中の是正であり、中央政府の在り方、国と地方の在り方を見直すことにある、また、日本の文化のアイデンティティーが出てくるような、日本の姿が見えるような場所に首都機能を移転すべきで、それには三重・畿央地域がふさわしいなどの意見を述べられました。
この後、地域の行政、経済界等により設立されております三重畿央新都推進協議会の関係の方々より発言がありました。
まず、近畿開発促進協議会の孝石欣一大阪府副知事より、東京の一極集中の是正あるいは国家セキュリティーの観点から首都機能移転が必要であり、移転先には、歴史的、文化的厚みを有し、研究開発拠点が集積し、関西国際空港を始めとしたインフラが活用できる三重・畿央地域がふさわしい旨の発言がありました。
次に、関西経済連合会の井上義國行政改革委員会委員長より、小泉総理の唱える構造改革においても地方分権、中央集権打破が大切であり、欧州と比較しても日本の地方分権の状況は進んでいない、首都機能移転は世界が注目している日本の構造改革の象徴ともなり、経済的にも良い影響を与える旨の発言がありました。
最後に、近畿商工会議所連合会高橋宗治郎副会長より、東京への一極集中が他の経済圏に閉塞感を与えており、三重・畿央地域へ首都機能が移転すれば近畿、東海の二つの経済圏への大きな刺激となり、地域間競争が全国に波及していく旨の発言がありました。
この後、関係の方々と視察参加者との間で、三重・畿央地域での六つのエリアの位置付け、水資源確保の見通し、IT産業の先進地としての畿央地域の特性、名古屋空港の活用方策、びわこ空港開設への取組状況、移転コストの削減と透明性の確保、地方分権の進捗と首都機能移転との関係、移転地域を国の直轄地域にすることなどについて意見交換が行われたほか、移転問題については既に決断の段階である旨の意見表明が何回かございました。
概況説明会終了後、滋賀県水口町、土山町、甲賀町、日野町にまたがり、標高百五十メートルから二百メートルのなだらかな丘陵地帯に位置する畿央一エリアを視察し、土山町役場において松山正己町長より、この地域は旧東海道である国道一号線が通る古代より文化が栄えた地域で、大阪、京都、奈良、名古屋のいずれの都市にもほぼ等距離という立地である旨の説明を受けました。
以上が調査の概要であります。
最後に、四府県知事を始め調査に御協力いただきました関係者の皆様に厚く御礼を申し上げて、報告を終わります。