小泉純一郎の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 松岡議員にお答えいたします。
 我が国の経済の実体経済の現状認識と国債三十兆円の枠についてのお尋ねでございます。
 大変厳しい状況にあります。失業者数あるいは失業率においても厳しい状況にありますが、そういう中で国債の安易な発行に頼らず、できるだけ財政規律を維持しながら、どのようにデフレスパイラルに陥らないような対策を取るか、極めて難しい、厳しい道ではございますが、そういう中で今回の補正予算を組んだわけでございます。
 今後とも、財政運営に対しては規律を保持しながら、現状の厳しい状況を踏まえながら、そして改革に資するような景気対策にも十分配意しながら、施策を実行することが必要だと思っております。
 二〇〇〇年十二月に米国CIA長官が発表した報告書に関するお尋ねがございました。
 この報告書は、国家情報会議が民間の専門家とともに十五年後の世界を形成する原動力と傾向を分析しつつ、我が国を含め世界の見通しをまとめたものと承知しております。
 この報告書では、日本が必要な構造改革を実施し、執行するかは不確実であり、二〇一五年までの間に日本の世界経済における相対的な重要性は低下するであろう旨を述べていると承知しております。
 いずれにしても、私としては、我が国が将来にわたり、世界の平和と繁栄のためにリーダーシップを発揮することができるようにするためにも、小泉内閣の進める構造改革を着実に実施、推進していく決意であります。
 日本は自己改革できないと思われることをどう考えるか、政界再編を含んだ日本の基本構造を改革する考えはないかとのお尋ねでありますが、自信喪失も良くないと思います。もちろん過信も良くありません。日本は危機に陥ったたびに見事に立ち上がってまいりました。困難な問題を抱えているのは日本だけではありません。ASEAN諸国をこの正月、五か国回ってまいりましたけれども、それぞれ失業者数も多い、そして経済も停滞している、その中で何とか改革を成し遂げて立ち上がっていこうという意欲を感じました。
 日本もまずは自信と希望を持って、過去、明治維新と第二次世界大戦後に匹敵されるような大変革であります。転換しなけりゃいけない、変わらなければならないと言っているんですから、現状維持勢力も十分そのことを考えながら変革に意欲的に取り組んでいただきたいと思います。私は、改革なくして成長なしの信念の下に、必要な改革を果断に実行していきたいと思います。
 また、自公保の連立与党の信頼関係を基礎に、構造改革の実現を目指してまいりましたが、野党の中で小泉内閣の進める改革に賛成だ、協力したいという政党があれば、議員があれば、私は喜んで歓迎したいと考えます。
 政治への不信がある中で、国民に痛みを強いる資格が政治家、官僚にあるかということでございますが、まずは政治家が率先して不信を解消する努力をしていかなきゃならないと思います。まず、一人一人が政治家の初心に立ち返り、自らを厳しく律する必要があると思います。
 その上で、政治家も官僚も、国民とともにこの国を再建していこうという意欲を持って、いろいろな改革に取り組んでいく必要があると思います。私もそのような、国民を信頼し、議員の皆さん方も必ずや改革に立ち上がってくれるということを信じながら、これからの諸課題の改革に取り組んでいきたいと考えております。
 国会の改革についてでございますが、御指摘の歳費削減の問題、定数の問題、国会運営の問題なども含め、既得権や先例などにとらわれることなく、早急に取り組む必要があると思いますし、今の御意見、納得できる点も多々ございます。
 ただ、今、参議院の役割や自主性について、行政権のトップであります首相が具体的に言及することは、議院独自の、参議院独自の問題も絡んでおりますので、現時点で具体的にどうかということは控えた方がいいと思っております。
 どのような効果的な改革がなされるかということは、議員、各党各派や参議院の独自性、役割を十分勘案しながら議論をしていただきたいと期待しております。
 我が国の未来図、生き残り策、新しい国家の姿についてでございますが、現在、私は行政側、官業側の改革が一番遅れていると思っています。今の経済界の問題、言われなくても民間の経済は必死に生き残り策を講じております。そういう中で、私は民間にできることは民間に、地方にできることは地方にゆだねるとの方針の下に、いろいろな改革を成し遂げまして、今後目指すべき社会としては、努力が報われ、一度や二度の失敗でくじけない再挑戦できる機会を提供していくようなそういう社会を形作りたい、そして子供たちの希望と夢をはぐくむそういう社会を目標に掲げていろんな改革を進めていきたいと思います。
 もちろん、この改革に伴って失業せざるを得ない方も出るでしょう。そういうことに対しましては、雇用対策もしっかり整備しまして、痛みを和らげ、改革に向かう意欲を保ちながら、必要な改革に向かって邁進したいと思っております。
 連邦制の導入についてでございますが、我が国においてこれが道州制とか市町村合併とか、今いろいろ議論が進んでおりますが、私は、まずは広域的な行政を担う地方公共団体の在り方について見直しをすべきではないかと思っております。
 地方主権の連邦制の議論と問題、これはどういう具体的な姿かということはまだつまびらかに存じてはおりませんが、地方分権と国政の在り方、国の役割と地方の役割の在り方、こういう点も見ながら議論を進めていく必要があるのではないかと思います。
 将来の地方自治制度の在り方については、中長期的に今御指摘の連邦も含めて議論をするのは結構なことだと考えております。
 残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手)
   〔国務大臣塩川正十郎君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 115415254X00220020123_027

発言者: 小泉純一郎

speaker_id: 9434

日付: 2002-01-23

院: 参議院

会議名: 本会議