福島瑞穂の発言 (本会議)
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○福島瑞穂君 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、小泉総理の施政方針演説について質問をいたします。
まず第一に、小泉総理の政治責任についてお聞きをいたします。
まず、田中眞紀子外相の更迭についてお聞きします。
国会の審理に支障を生じないためというのが理由であれば、なぜ武部農水大臣を更迭しないのですか。外務省の問題が国会の問題になったからと総理は答弁をしていますが、農水省の問題もとっくに国会の問題になっています。
二月五日、与党は、武部農水大臣に対する四野党の不信任案を否決しました。武部農水大臣の無責任な答弁は放置し、なぜ田中眞紀子前外務大臣は更迭なのですか。NGOに対して鈴木宗男議員が恫喝的発言を繰り返してきたことも、NGOの側が明らかにしています。二十一世紀は、政府とNGOは対等のパートナーシップを築くべきであり、外務省がNGOを選別し排除したことが根本的な問題と考えますが、総理はそのように認識されていないのですか。
今回のケースで、田中眞紀子さんには全く落ち度はありません。改革を標榜してきた総理は、外務省と鈴木宗男議員の関係、ODA疑惑にこそメスを入れるべきなのです。鈴木宗男議員と外務省の利権を守り、田中眞紀子さんを切ったのですから、あなたはもはや改革を叫ぶ資格などないのではないですか。
そして、環境大臣の任命は、今どうなっているのですか。環境大臣は任命もされていません。
真相究明にふたをし、派閥政治を行う総理の政治的手法は、従来型の自民党政治そのものです。総理は、政治家とお金の問題にもメスを入れようとはしていません。特殊法人改革も外務省問題もみんな密室決着ではないですか。小泉改革の馬脚が現れたと思います。
フラウという女性雑誌で、総理は、僕は都合のいい女が一番いいなと述べておられます。総理にとって田中眞紀子前外相は、初めは人気取りのために都合のいい女だったが、外務省改革をしようとしたために都合の悪い女になり、そして切ったのではないですか。
次に、武部農水大臣を罷免しない総理大臣にBSE問題に対処しない政治責任が発生していると考えますが、いかがですか。
政治家とお金の関係を断ち切るために、あっせん利得処罰法の改正、政党支部の制限、企業・団体献金の廃止をすべきだと考えますが、議論中ということではなく、総理の考えをお聞かせください。
第二に、経済政策についてお聞きをいたします。
小泉型構造改革は、景気回復に全く何の役にも立たないばかりか、不況を深めているということを、現在の不況と史上最高の失業率五・六%が示しています。倒産を増やす政策を取り続けることで不良債権はますます増えていきます。また、規制改革をするだけで需要の創出は発生しません。町の中で会社がつぶれていき、失業者が三百七十三万人となっている中で、改革が進んでいるというのは一体どういう考え方なのでしょうか。年間三万人以上の人が自ら命を絶っています。この先、これ以上のどんな痛みをあなたは用意をしているのですか。
弱肉強食、弱い者は落ちてしまえという競争原理の強化、勝ち組だけが残り続ける社会を作る小泉型構造改革だからこそ、人々は生活や将来に不安を抱き、消費が冷え込んでいるのではないですか。昨年、経済財政諮問会議の骨太方針が出した五百三十万人の雇用創出は一体どこへ行ったんですか。
社民党は、雇用継続保障法を作り、雇用の確保、再就職支援、雇用の拡大に力を尽くし、同一価値労働・同一賃金、パートタイマーの権利保障、時間外労働の規制などをやっていくことを提案しています。
サラリーマンの医療負担を三割にし、児童扶養手当をカットしていくことに端的に現れているように、小泉内閣は国民の生活を壊していきます。弱い者いじめとなるサラリーマンの医療三割負担と児童扶養手当のカットは見直すべきではないですか。
総理は、施政方針演説で、努力が報われ再挑戦できる社会と述べられました。しかし、今の社会、小泉型構造改革が目指しているのは、努力が報われず、再挑戦できない社会です。内閣支持率の低下は、実は国民が小泉型構造改革が景気を回復せず、国民生活をぶっ壊すことに気付き始めたからだと考えますが、いかがですか。
第三に、有事法制についてお聞きします。
有事法制は戦時法制であると山崎拓自民党幹事長は述べました。そのとおり、有事法制は戦時法制であり、戦時統制法制です。戦時法制、戦時統制法制は明確に憲法違反です。憲法違反の法律をなぜ作るのですか。ナチス・ドイツは、授権法を作り、政府の作った法律は憲法に違反することができるとし、憲法違反の法律を次々に作っていきました。そしてワイマール憲法を破壊していきました。同じことを小泉総理はやっているのではないですか。有事法制を作ろうとする小泉総理は、歴代のどの総理よりも憲法、法をないがしろにしています。
どこの国が攻めてくるのかという質問に対して、中谷防衛庁長官は、想定できないと答えています。一体どこの国が攻めてくることを念頭に有事法制を作るのですか。有事法制のポイントの一つは、基本的人権の制限です。有事法制の案の中には、戦前の隣組の復活さえ盛り込まれています。隣組の復活は一体何のために必要なのでしょうか。
世界で最強の軍事力を持ち、かつECHELONという盗聴システムを持つアメリカも、ニューヨークのテロは防げませんでした。テロを受けることのない国際協調、平和外交戦略こそを持つべきではないでしょうか。
アメリカのブッシュ大統領は、イラン、イラク、北朝鮮を悪の枢軸と非難しました。仮想敵国を作っていくことは、世界の平和を作っていくことに著しく反していると考えます。イラン、イラク、北朝鮮を悪の枢軸と言うブッシュ大統領のこのような考え、世界戦略に総理は同意しますか。従属していくのですか。
日本は、平和憲法を持ち、仮想敵国を作らない考え方に立っています。二月十九日、ブッシュ大統領は参議院の本会議場で演説をする予定ですが、悪の枢軸国の発言が日本の国会でなされれば極めて問題です。総理は事前にブッシュ大統領に意見を述べるべきだと考えますが、いかがですか。有事法制は、アメリカのこのような世界政策に、戦争政策に日本を更に組み込んでいく大変危険なものだと考えますが、いかがですか。
社民党は、仮想敵国を作るのではなく、北東アジアの安全保障機構の設置など、平和外交政策の土井ドクトリンを提案しています。日本海での不審船対策も、共同で多国間でやったらどうでしょうか。日朝国交正常化こそ日本にとって最良の安全保障ではないですか。有事を作らず、平和を作るのが政治の責務ではないでしょうか。
第四に、人権擁護法案について質問します。
人権救済のための第三者機関と言うためには独立性が必要です。法務省の外局とし、従来の人権擁護委員の手直しをしただけでは、真の意味での人権救済、第三者機関とは言えないと考えますが、お答えください。
第五に、医療制度改革についてお聞きします。
サラリーマンの負担を三割にするという提案に反対します。薬価に対してメスを入れ、診療報酬の引下げをもっと行うなど、根本的に医療制度の改革をすべきではないですか。
第六に、テロ対策資金規制法についてお聞きします。
テロ対策資金などの法制化は、そうした名目による市民団体の弾圧につながらないでしょうか。また、テロ関連活動というレッテルにより、自由な市民活動が封殺されてしまう危険性は生まれないでしょうか。
第七に、民法改正についてお聞きします。
夫婦別姓という選択肢を認めることに積極的でないのはなぜでしょうか。今国会に政府は民法改正案を出すのでしょうか。
第八に、自然エネルギーの促進についてお聞きをします。
社民党は自然エネルギーの促進と自然エネルギー促進法の実現に力を注いできました。総理、自然エネルギーの促進法を成立させるべきだと考えますが、いかがでしょうか。
小泉総理は、自民党政治をぶっ壊すと言って登場しながら、ぶっ壊しているのは実は憲法体制であり、国民の生活です。戦争への道を大きく開き、国民の基本的人権を制限しようとする小泉政権は、野党で結束して打倒するしか道はありません。
平和を愛し、生活を愛し、子供や未来を愛する国民とともに小泉政権を打倒し、国民が真の主権者となる政治を作ることをお誓いして、私の質問を終わります。(拍手)
〔内閣総理大臣小泉純一郎君登壇、拍手〕