小泉純一郎の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 福島議員にお答えいたします。
NGOアフガン復興支援国際会議への参加問題と、一連の関係者の関与についてのお尋ねでありますが、本件は、元々外務省内の問題でありますが、これが国会の混乱を招いたわけでございます。この混乱を打開するために私としては取った処置であります。
議員が役所に意見を述べるということは結構であります。それは、与党野党問わず、どなたでも意見を述べるのは結構でありますが、それが適切であるか不適切であるかということについては役所は慎重に検討すべき問題だと。それを、今回のいろいろな問題を契機に、外務省のみならず各役所にも指示しているところであります。
川口新大臣には、特にこの点も含め、外務省に対するいろいろな意見は、聞くのは結構だけれども適切な対処をするように、そして意欲的に外務省改革に取り組むように指示をしておりまして、川口大臣も積極的に意欲的に取り組むということでありますので、私は、これを支援していきたいと思います。
武部大臣を更迭すべきではないかというお話でありますが、私は、武部農林水産大臣の取るべき責任は、BSEに関する正確で科学的な情報を国民にきちんと伝えること、BSE発生に伴う生産から消費に至る様々な悪影響に対応するための措置を講ずること、過去における行政措置等を点検し、将来にわたりBSEの発生防止に取り組むことにあると考えておりまして、今後とも、これらの職責を果たし、国民に安心をしていただくよう全力を尽くしていただきたいと考えております。
政治家と金の関係についてでございますが、あっせん利得処罰法の改正については、各党会派の議論を踏まえつつ、早急に改善策を取りまとめる必要があると考えます。
また、企業・団体献金や政党支部の在り方についても、政治と金の結び付きについて国民から不信を招くことがないような仕組みにすることが必要であり、これも各党で議論をしていただきまして、民主主義のコストとしての政治資金の調達の在り方についてよく議論を進めていただきたいと思います。
小泉構造改革と雇用創出についてのお尋ねでありますが、改革を進めていくうちに、規制に守られた分野を中心に痛みを生ずる可能性があります。こうした痛みに対しては、雇用のセーフティーネットの整備などにより極力緩和すべく努めているところであります。
サービス業の就業者は、八〇年代には六百五十万人、九〇年代には四百万人増加しております。昨年一年間を見ると、マイナス成長、厳しい経済情勢の中でも五十万人増加しております。今後、ケアハウスなどの高齢者ケア、保育所経営への民間参入などによる子育て支援、中古住宅市場、生活者移動支援サービス、環境関連ビジネスなどのサービス分野を中心に規制改革等による雇用創出型の構造改革を実施することにより、五百三十万人の雇用創出の実現に向けて努力していきたいと考えております。
また、こうした構造改革が目指すのは、個人が自由な創意工夫の下に能力と個性を発揮し、存分に活躍できる仕組みを備えた社会、すなわち努力が報われ再挑戦できる社会の実現であり、勝ち組だけが残り続ける社会との御指摘は当たらないと考えております。
内閣支持率の低下がありましたが、支持率が低かろうが高かろうが、改革を断行して日本の持てる力を発揮できるような体制に整えていきたい、それが改革にとって一つの大きな目標でありまして、その後、希望に満ちた日本の将来を実現する、このためにも構造改革が必要だと考えております。支持率がたとえ低くなっても、私の改革に対する決意は全く揺るぎません。
有事法制についてでございますが、日本国憲法の下、我が国の独立と主権を確保するため、また、国民の安全を確保するため、平素から必要な体制を整えておくことは、これは政治にとって当然の私は責任だと思います。治にいて乱を忘れず。乱になってから考えるというよりも、平和なときこそ有事のことを考えるのが、これは政治の要諦と古来から言われております。
そういう有事への対応として、住民避難や各種応急措置など、国民の安全確保のための諸施策は重要な分野ですが、法制の整備に当たり、基本的人権を尊重し、憲法の範囲内で行われるべきことは言うまでもありません。法制の整備は、特定の国を対象としているわけではありません。
ブッシュ政権の外交政策に関するお尋ねでありますが、日米両国の友好関係は、単に日米両国のみならず、世界の繁栄と平和にとって大変重要なものであり、日米両国の緊密化について日本としてもこれからも努力をしていきたいと思います。
今月訪日されるブッシュ大統領とは忌憚のない率直な意見交換を行いまして、国際情勢を含む幅広い分野について日米両国が共同して当たり、お互い平和と繁栄のために責任を果たしていく建設的な議論を行いたいと思っております。
有事法制は、憲法の下、我が国の独立と主権、国民の安全を確保するため、平素から必要な体制を整えるためでありまして、アメリカの戦争政策に日本を組み込んでいくという考え方に私はくみすることはできません。それは、かつて、日米安保条約を結べば戦争に巻き込まれるというグループと、自由民主党のように日米安保条約は日本の平和にとって不可欠だというのは、歴史が証明していると思います。
不審船の問題への対応、平和の実現等についてお尋ねがありますが、武装不審船の出没などが示すように、平和の維持、危機管理への取組は現実の課題であります。安定した平和を実現するため、主体的に対応してまいりたいと思います。既にアジア諸国間の信頼醸成に向けた対話促進に取り組んできており、今後もこのような努力を継続してまいります。
北朝鮮との関係については、今後とも、粘り強く国交正常化交渉の進展に取り組み、安全保障上及び人道上の問題の解決を目指していく考えであります。
人権救済機関の独立性についてですが、人権救済機関として新たに設置することとしている人権委員会は、いわゆる独立行政委員会であり、その構成と運営に関し高い独立性、第三者性を確保するとともに、人権救済手続も抜本的に整備することを予定しているところであり、これらを通じて実効的な人権救済制度が構築されるものと考えております。
医療制度改革については、患者の負担、保険者の負担、税金投入、この三者の組合せをしっかりと考えながら、少子高齢化社会に向けても国民皆保険制度が維持できるような安定的な効率的な制度にしたいと思って、今、鋭意改革を進めているところであります。
この問題につきまして、これまでにない診療報酬の引下げや一層の薬価の引下げを行うとともに、サラリーマンについても、また高齢者の方々についても相応の負担をお願いすることが必要と考えております。あわせて、診療情報、医療機関情報に関する規制改革、健康づくりを推進することとしております。同時に、医療保険制度の体系、高齢者医療制度、診療報酬体系の見直しなどの課題につきましても検討を進め、その基本的な方向を明らかにしてまいりたいと思います。
テロ対策資金規制法によるマネーロンダリング規制などの法制化についてのお尋ねがありますが、米国同時多発テロ事件の発生後、国際社会においてテロ資金供与防止条約等の速やかな批准やテロ資金対策の強化が強く求められており、我が国においても同条約の締結を早期に行うため、関係法律を今国会に提出すべく準備を進めております。
なお、この関係法律は、テロ資金の供与等、テロに加担する行為を処罰するとともに、金融機関における本人確認義務を設けるなどするものであって、テロと無関係の自由な市民活動に制約を加える性格のものではありません。
夫婦別姓に関するお尋ねでございますが、この問題は、婚姻制度、家族の在り方と関連する重要な問題でありますから、国民の意識動向や各党会派の議論の推移を踏まえて、更に検討を進めてまいりたいと考えます。
自然エネルギーについてでございますが、エネルギー安定供給の確保や地球環境問題への対応の観点から、自然エネルギーなどの新エネルギーの開発、導入を積極的に進めてきており、今後、更に取組を強化してまいりたいと思います。(拍手)