坂口力の発言 (本会議)

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○国務大臣(坂口力君) 広野議員から十問ほどの御質問をちょうだいいたしました。
 HIV、ヤコブ、C型肝炎等の被害に関します政府の責任についてのお尋ねがございました。
 血液製剤によりますHIVの感染問題及びヒト乾燥硬膜によりますクロイツフェルト・ヤコブ病感染問題につきましては、それぞれ問題の背景等に異なるところがございますが、裁判所から御指摘いただきました責任を深く自覚をし、反省すべきものであると考えております。
 また、血液製剤によりますC型肝炎感染の問題につきましては、現在、日本の製剤メーカーに対しまして報告を求めますほか、海外規制当局や当時の省内関係者を対象といたしまして、事実関係の調査等を行っているところでございます。可能な限り速やかに調査をいたしまして、結果を御報告申し上げたいと思います。
 厚生労働省といたしましては、これまでも、薬事法に基づきます安全対策の強化を始め、医薬品等によります健康被害の防止のための各般の取組に最大限努めてきたところでございますが、今回の改正案によりまして、生物由来製品について、原料採取・製造段階から使用に至りますまで一貫して安全確保体制を導入するための措置を講じてまいりたいと考えているところでございます。
 本法案改正は遅いのではないかという御指摘がございました。
 HIV感染問題を踏まえまして、医薬品等の安全対策を充実させますため、平成八年には薬事法の改正を一度行ったところでございます。このときには、医薬品等の使用による感染症等が発生した場合や医薬品等を回収した場合、厚生大臣に報告することを製造業者等に義務付けるなどの措置を講じてきたところでございます。
 今回の薬事法の改正におきましては、生物由来製品の開発の進展等も踏まえまして、更なる安全対策の強化の措置を講じようとするものでございます。
 生物由来製品によります健康被害の救済制度についてのお尋ねがございました。
 御指摘の救済問題につきましては、本年三月に研究会の報告がまとめられましたところであります。現在、この報告書を踏まえまして更に検討を進めているところでございまして、来年の通常国会を目途として、新たな制度創設のための法律案を提出できるよう、最大限努力をしてまいりたいと考えております。
 血液製剤の国内自給についてのお尋ねでございました。
 国内の献血によります血液を原料として製造されるべきである、血液製剤その他は国内の献血によって行うべきであるという御指摘でございまして、私も全くそのとおりだというふうに思っているわけでございます。先ほども山本議員からの御質問にもございました。
 最大限この献血量を増やしていきたいというふうに思っておりますが、献血は強制するわけにはまいりませんし、これは善意にお待ちする以外にないわけでございますので、是非国民の皆さん方の御理解を得たいというふうに思っております。
 最近、若い人たちの献血がかなり減ってきておりますので大変憂慮をいたしておりまして、そうしたことにもこれから検討を加えて、そして力を入れていきたいと考えているところでございます。
 血液製剤の表示についてのお尋ねがございましたが、これは御指摘をいただきましたように、血液を外国で採取しました血液製剤につきましては、患者等の選択に資することができますように、その採血国を製品の直接の容器等に表示をさせるという方向で現在検討をいたしております。これは省令で定めたいというふうに思っているところでございます。
 透析患者の食事療法についてのお尋ねがございました。
 これは、従前は透析に長時間を要していたことを踏まえまして、食事加算という形で評価をしてきたところでございますが、今般の診療報酬改定におきましては、透析時間の短縮化の実態も踏まえまして、これを廃止をしたところでございます。
 透析に時間を要しまして、療養の一環として食事療法が必要となりますケースにつきましては、透析に係ります診療報酬の点数の中で食事に関する経費も含めて包括的に評価をしてきたところでありまして、適切な措置であると考えているところでございます。
 治験の体制整備についてお尋ねがございました。
 厚生労働省といたしましても、治験の体制整備は大変重要であると考えておりまして、治験の迅速化と質の向上を図りまして、国際競争力のあります治験環境の実現を目指したいと思っております。大規模治験センターの創設でありますとか、治験コーディネーターの養成等の拡充などを盛り込みました全国治験活性化三か年計画を策定をいたしまして、これに基づきまして各種施策を総合的、計画的に進めてまいりたいと考えているところでございます。
 平成九年度より審査官等の計画的な増員を行いまして、標準的事務処理期間も十八か月から欧米並みの十二か月に短縮をしたところでございまして、引き続きこの方も努力をしていきたいと考えております。
 東洋医学につきましてのお尋ねがございました。
 科学的に未解明な部分がございますが、漢方薬のうち有用性が認められているものにつきましては、これまでも薬事法上の承認を行いまして、保険給付の対象とするなど、我が国の医療の一部分を担う重要なものとなっております。厚生科学研究費助成金などを活用しながら東洋医学に関します研究支援を行ってきたところでありまして、今後も行いたいと考えております。
 それから、中堅中小企業の将来への指針についてのお尋ねがございました。
 我が国の製薬産業におきましては、中小企業や地場企業は、これまで後発品でありますとか大衆薬、それから配置薬等を中心に製造、販売を行ってきたところでありますが、厚生労働省といたしましても融資や減税等の支援措置を講じてきたところでございます。
 高齢化が一層進みます二十一世紀におきまして、安価で良質な後発品の安定供給でありますとか、自分で健康を管理する思想の浸透に対応いたしまして、大衆薬等の開発、販売が求められております。こうしたニーズに積極的に対応しなければならないと考えているところでございます。
 医薬品産業の国際競争力強化のための戦略についてのお尋ねがございました。
 日本の大手製薬業界は、近年、積極的な海外進出に努めているところであります。新薬の開発をめぐります国際競争力が激しくなっておりまして、現在のままでは国際競争力が弱体化することが懸念をされております。
 このため、厚生労働省といたしましては、医薬品産業の国際競争力の強化と国際的に魅力のある創業環境の実現を目指しまして、魅力のあります薬を開発する環境の実現を目指しまして、今月九日に医薬品産業ビジョン案というのを公表をさせていただいたところでございます。これからも努力を重ねたいと存じます。
 最後に、食料医薬品安全庁についてのお尋ねがございました。
 BSE問題に関します調査検討委員会の御提言を受けまして、先般、食品安全行政に関します関係閣僚会議が設置をされました。本年六月に具体的対処方針を取りまとめるべく検討が始まったところでございます。
 食品と医薬品も含めてという御提言でございましたが、医薬品の方は医療との非常に結び付きも強いものでございますから、この医療との分離をするということもなかなか難しいといった大変難しい問題を含んでおりますので、その辺も考慮をしながら対処してまいりたいと考えておる次第でございます。(拍手)
   〔国務大臣福田康夫君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 115415254X01720020412_022

発言者: 坂口力

speaker_id: 22554

日付: 2002-04-12

院: 参議院

会議名: 本会議