田名部匡省の発言 (本会議)
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○田名部匡省君 国会改革連絡会(自由党・無所属の会)を代表して、今回提出された道路関係四公団民営化推進委員会設置法案について、小泉総理並びに関係閣僚に見解をお伺いいたします。
一九八七年、国鉄民営化が実行され、その後の経緯を拝見しておりますと、経営の主導権が国に握られていたときと違い、自己責任で経営する企業という意識が定着したことが感じられ、民営化以降、それまで年間一千億円以上の国庫補助金を受けていたものが、責任体制のできる立派な納税企業になったことからも、民営化の効果が実証されていると思います。加えて、採算の合わない路線の新設について、どんな圧力にも屈しない態度や経営の姿が見られるところであります。
今回の道路公団民営化についても、同じ理念で実行すると考えているか、まず総理、関係大臣に御所見をお伺いいたします。
今後の高速道路の整備は、まず民営化後の企業が自立経営を行うという観点から考えるべきであり、民営化した会社を無視して、政府と与党内で国費投入をするとかしないとか、昨年暮れありましたような、公団十三路線の事業見直し判断への政治的介入が疑惑として取りざたされています。知らないうちに建設資金償還計画期間を三十年から五十年に延長するなど、相変わらず国民には分かりにくい政治的な決着がなされているが、総理の言う真の民営化とは何なのかという議論をもっとすべきだと思いますが、総理、関係大臣の御所見をお伺いいたします。
公団が見直しをした、いわゆる新規十三路線の事業資金は財投機関債で調達する計画のようですが、どのような状況になっておりますか。また、道路四公団の計画交通量が予測より一〇%少ないと未償還予測が、先ほどもお話ありましたが、合計五兆八千億円にも上るという試算を政府の行政改革推進事務局がまとめ、総理に報告したとのことでありますけれども、総理、現在の整備計画分の九千三百四十二キロメートルで五十年の償還計画をお決めになりましたが、それにより本当に償還計画は達成され、今後とも国費投入ゼロは保証されるのでしょうか。総理、国土交通大臣に御所見をお伺いいたします。
小泉総理、あなたは少子高齢化時代の年金、医療費のことをよくお話しされますが、今、日本が国家としてなすべきことは、増大するおそれのある税の負担を国民に求めない努力を限りなくすることであります。長引く不況下で、相次ぐ企業倒産、年間三万人を超える自殺者など、国民が苦しい生活を強いられている今こそ、我々政治家が無駄を省き、将来の子孫に負担を求めない努力をすべきで、そのためには国会議員の定数削減、特殊法人、公益法人等の徹底的な廃止と削減が必要だと思います。
総理の主張されるように、民間でできるものは民間でやるべきであり、民営化すれば、利益が出ると税金を納めることになり、ひいては国民のためにもなるものであります。民営化すれば、経営が赤字なら昇給もボーナスもカットされ、リストラの可能性も出てきて業績に敏感になります。また、赤字になる不採算路線は建設しないなど、経営の効率化が図られると思います。
一方、国の経営では、経営者の責任意識が希薄になり、赤字でも高額な給料やボーナス、そして退職金までもらうなど、民間では考えられない国民感情と懸け離れたことが行われていると思います。
どのようにこのことをお考えになるか、総理並びに関係大臣の御所見をお伺いいたします。
小泉総理は、揮発油税などの道路特定財源をほかの項目にも使えるようにと法改正を目指す考えを示しておられますが、元々、道路特定財源は、昭和四十六年、私たちの生みの親であります福田赳夫先生が大蔵大臣、田中角栄先生が幹事長時代の話であり、当時の議事録によりますと、昭和四十六年度予算では、道路財源不足から一般財源として受け入れることにした。ひも付きであるとかあるいは特定財源であるとか、そういう形を取っておりません。九兆四千億円の一部として全体の財源を構成する。主たる目標を道路に置いておりますが、道路と深い関係にある標識、交通安全対策にも配慮した。目的財源にしない訳は、総合交通体系が決まっておればあるいは目的税的にできたかもしれない。当時の国会で答弁をされておる。田中角栄幹事長とこのことによって福田赳夫大蔵大臣との間で意見の対立があった。あくまでも暫定措置で、永久的に道路整備に使うものでないことで落ち着いたという経緯があると。
聖域なき構造改革をにしきの御旗と総理はされておりますが、それでは納税者の立場にも思いをはせていただきたいと。
私はいつも思うのでありますけれども、国民の郵便貯金、簡易保険、年金を財投資金として工事が行われて、そして赤字を出す。この赤字は国民の税金で、昨年も五兆三千億負担しております。そして、完成した道路は、料金を払ってこれを通る。こういうことは、私は踏んだりけったりという言葉を知っていますが、その後何と言うか分かりませんけれども、国民が一人で相撲を取っているような感じさえするのであります。
揮発油税は、本則税率一リットル二十四・三円が暫定税率を含めると倍の四十八・六円になります。この暫定税率は一向に軽減されない。揮発油税が道路整備の目的税である限り、受益者負担の原則にのっとるべきであります。目的を変えるぐらいなら減税するのが正しい目的税であると考えます。
かつて、安倍晋太郎会長に私は、自動車から余りにも税の負担が多過ぎますという話をしたことがありますけれども、自動車所有者は、自動車を購入時に支払う取得税、車検ごとに納める重量税、自動車責任保険、任意保険、自動車税、免許証の更新手数料、車庫証明手数料に加えて高速道路を走行するとき高額な利用料を支払うなど、過酷な税負担に耐えております。自動車所有者に偏る負担の在り方は、明らかに私は不公平だと思うのであります。
いずれにいたしましても、是非、暫定税率の見直しを始め特別会計、この見直しを抜本的な税制改革に含めて着手すべきだというふうに思いますが、総理の御所見をお伺いいたします。
この法案は、公正な人選をすることが不祥事続きの我々政治家にとって何よりも大事なことであります。全く公平でだれにも影響を受けない人選をすべきであって、私ども、国民が政党や政府のためにあるのではないということを肝に銘じなきゃならない、政党や政府は国民のためにあるのだということを忘れないで私どもは政治にこれから取り組んでいかなければならない、こう思います。
最後に、総理の御決意を求めて、私の質問を終わります。(拍手)
〔内閣総理大臣小泉純一郎君登壇、拍手〕