小泉純一郎の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 辻議員にお答えいたします。
構造改革、景気回復、雇用創出、経済活性化についてのお尋ねがございました。
私は、着実に改革は進んでいると思っております。まず、道路公団の民営化、住宅金融公庫の廃止などの特殊法人改革、郵政事業への民間参入など、これまで不可能だと思われていた改革が着実に実現の方向に向かって進んでおります。
こうした構造改革を推進することは、経済の先行きに対する国民の信頼、期待の確立、規制改革などによる民間の活力の増大などを通じ、消費、投資の回復や雇用創出につながるものと考えており、中期的な景気回復を実現したいと考えております。
また、引き続き構造改革の推進を図る観点から、六月ごろを目途に税制改革、経済活性化策について基本的な方針を示すこととしております。
税制改革についてでありますが、税制の在り方は経済再生の確固たる基盤を築くかぎとなるものであります。あるべき税制の構築に向けては、中長期的な視点を十分に踏まえつつ、経済活性化をどのように支え、経済社会の構造変革にどう対応するのか、中立、簡素、公平な税制をどう実現するのか、適切な租税負担水準や地方分権にふさわしい地方税の在り方をどう考えるかなど、税制全般にわたる諸課題について検討を進めており、六月を目途に基本的な方針を示すとともに、当面対応すべき課題について年内に取りまとめ、平成十五年度以降実現してまいります。
私の言葉のインフレターゲットについてのお尋ねでありますが、私は政治家の言葉は重いものであると思っております。昨年の総理に就任以来、所信表明演説で明らかにした構造改革の着実な実現に向けて正に一歩一歩改革を進めておりまして、改革なくして成長なしの言葉には今後も変わりがありません。私の言葉にインフレがあるというのを御指摘でありますが、それは当たらないと考えております。
郵政民営化、医療制度改革などの改革と抵抗勢力についてのお尋ねでありますが、ニュージーランドにおいてはニュージーランドの事情があると思います。民間のポストを実際に目にし、国により事情が異なることはあっても、私が進める郵政事業の改革については各国とも重要課題として取り組んでいるものと受け止め、改革の意欲を一層強くしました。
また、医療改革につきましては、平成九年以降、薬価や診療報酬、医療提供体制、高齢者の患者負担などの改革を着実に進めてまいりましたが、今般の改革においては、これまでにない診療報酬の引下げを実現するとともに、給付率の七割への統一、高齢者医療制度見直しなど、思い切った改革を行うこととしました。同時に、医療保険制度の体系の在り方、新しい高齢者医療制度の創設、診療報酬体系の見直しなどの諸課題についても、先送りすることなく、平成十四年度中に基本方針を策定し、不退転の決意で更なる改革を進めてまいります。
こうした改革に対する抵抗勢力との関係については、議論の過程では様々な考えがあります。しかし、最終的には私の示した方針どおり協力してくれるものと考えており、今後とも、恐れず、ひるまず、とらわれず、改革に邁進してまいります。
衆議院の解散、内閣改造、会期延長についてのお尋ねですが、私は衆議院の任期の中で着実に改革に取り組みたいと考えております。小泉内閣の閣僚は、いずれもその分野に精通し改革に熱心に取り組んでおります。また、政府は法案を提出した以上、会期内にその成立に向けて全力を傾けることが当然であると考えております。現時点で、衆議院の解散、内閣改造、会期の延長は考えておりません。
教育についてのお尋ねでありますが、私は、米百俵の精神は、これは今さえ良ければいいという考えじゃない、今よりも明日を良くしよう、多少今の痛みに我慢しても明日をもっと良くしようという精神が大事だということを説いたのと同時に、教育の重要性を示唆したものであります。
これからも明るい未来を切り開く担い手は人であります。教育改革の推進は国政の最重要課題の一つであります。このため、改革断行予算である平成十四年度予算においても、歳出の思い切った削減と同時に、人材育成、教育については重点分野の一つとして大胆な配分を行っております。さらに、育英奨学事業の充実や教科等に応じた少人数授業の推進など、今後とも教育の充実に努めてまいりたいと考えております。
当面の重要政策課題について十一問お尋ねがありました。
まず、それぞれ重要な課題と考えてはおります。
消費税を含む税制の在り方については、現在、経済財政諮問会議、政府税制調査会等において議論しております。六月を目途に基本的な方針を示してまいります。
介護保険制度については、現場の声に耳を傾けつつ、介護サービスの基盤整備や質の向上などに取り組み、制度の一層の定着を図ってまいります。
年金改革の基本理念については、次期年金改正に向けて、今後の少子化対策の検討を見つつ、持続可能な安心できる制度の再構築に努めてまいります。
基礎年金の国庫負担の引上げについては、平成十六年に行う次期年金改正において、安定した財源確保の具体的方策と一体として検討してまいります。
労働債権の位置付けについては、破産法の見直し作業の中で検討したいと考えております。
米国のセーフガード措置については、引き続き米側と協議を行い、国際ルールに従い適切に対処する考えです。
京都議定書発効については、今国会における京都議定書締結の承認と必要な国内法の整備をお願いしていると同時に、早期発効に向けて各国に対して働き掛けております。
いわゆる空洞化対策及び物づくり基盤の強化については、物づくり基盤の強化を含め、製造業の国際競争力の強化に積極的に取り組んでまいります。
地方への財源移譲と補助金については、地方の自立性を高めるため、地方行財政の効率化を前提に見直してまいりたいと考えております。
東京都のいわゆる銀行税については、包括的な外形標準課税に関する議論の中で解決を図るべきであると考えております。
郵政法案の与党との協議と成立の見通しについては、与党審査において法案の内容についての了承を得ないまま国会に提出という異例の方法を取ったところでありますが、本通常国会において議論を尽くし、関係四法案が成立するよう御審議をお願いしたいと考えております。
私の靖国参拝についてでございますが、昨年八月の靖国参拝は、内閣総理大臣である小泉純一郎が心を込めて参拝したものであり、このことと訴訟における国の主張と何ら矛盾するものではないと考えております。
四月十一日、中国海南島へ向かう機中における記者団との懇談において、靖国神社への参拝の問題に関し、私から大して大きな問題ではないと思うと述べたのは、個別の案件について日中間でいろいろ意見の違いはあっても、幅広く将来に向けての協力関係を探っていく、これが最も重要であると考えるからであります。
また、御指摘の江沢民国家主席の発言については承知しておりますが、中国側には中国側の立場があると考えております。
昨年八月の私の靖国神社参拝に関する提訴についての私の発言に関する、訴訟に関する質問がありました。具体的な争点については、訴訟手続の中で適切かつ誠実に対応してまいりたいと考えます。
平成四年四月に私に五十万円が贈られたと記載された文書についてどうかというお尋ねでありますが、そのようなものをもらったことはありません。なぜそのような記載があったのか、理解に苦しんでおります。
国会議員の秘書の逮捕や、さきの補欠選挙の結果と政治の信頼回復についてのお尋ねがありました。
今回の一連の問題は、国民の政治への信頼を揺るがす大変残念なことであり、深刻に受け止めております。先月末の衆参両院の補欠選挙、県知事選挙においても、この問題に対する国民の厳しい声が反映されていると思います。政治に対する国民の信頼回復に向けて、どうすれば政治家と金の関係について不信を招かないような、行為を防止できるか、法整備も含め、今国会中に一歩踏み込んだ改善策を講じることができるよう、既に与党において検討に着手しているところであります。
残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手)
〔国務大臣塩川正十郎君登壇、拍手〕