平沼赳夫の発言 (予算委員会)

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○国務大臣(平沼赳夫君) お答えをさしていただきます。
 最近、内外の賃金の価格差等で、主に中国等へ日本の企業が移転をする、これが非常に顕著になっておりまして、ここ五か年間の数字を見ましても三割増えておると、こういうことであります。やはりこれが非常に、まじめに業をしておられるそういう生産者の方々に大変厳しい、特に下請関連、特に厳しい状況に相なっております。
 そこで、経済産業省といたしましては、この空洞化に対しては、やはり一つは、高コスト構造を是正するような思い切った対策をきめ細かく講じていくことが必要であろう。それから、やはり一九七三年のあのオイルショックのときに第一次の空洞化が起こりましたけれども、そのとき日本はイノベーションによって見事にその空洞化を食い止めたという、そういう実績を持っています。したがって、日本はまだ産業技術ポテンシャリティーございますから、そういう高付加価値のものを作り、いわゆるイノベーションを起こすということが大事だと思っています。
 そういう中で、我々としては、昨年の十一月に産業競争力戦略会議というのを設けまして、そこで実は今、一生懸命対策をしているところでありまして、一つは、何といっても、こういう障害になっている規制を取り払って、企業本来自らが力を発揮できるようなそういう状況を作ること。
 それから、今触れましたように、高コスト構造を是正するような方策を取っていく。
 それから、地域の産業を活性化するためには、これは今緒に就いたばかりでありますけれども、産業クラスター計画というのをやっておりまして、今、全国十九か所で百五十の大学が参画をして三千の企業が入っていただいています。そして、産学官の連携の中で、いわゆるこの蓄積されたそういう技術ポテンシャルを地域の産業に応じて開花をさせていこうと。今三千社ですけれども、これをどんどん増やしていくことも必要だろう。
 それから同時に、今やはりこのデフレを克服して、そしてそれぞれ頑張っておられる中小企業の皆様方がそれを克服するには、やる気があって潜在力のある中小企業の隅々にまで資金が行き渡ることが必要だ。そういう中で、金融機関の今貸し渋り、貸しはがしというような問題がありますので、第一次補正予算で一千四百億手当てをさせていただきまして、セーフティーネット貸付けあるいはセーフティーネット保証、これを構築をさせていただいて、きめ細かく対応していこうと。
 さらには、昨年秋の臨時国会で、売掛金債権に着目をして、そういった面で国が保証してさしあげて、そしてその企業が資金の調達が円滑に行われるように、そういう対策も講じていこう。
 そういう形と、もう一つは、やはりそういう企業の活力を増すという、それから雇用を吸収するというためには新しい産業、企業を起こしていく必要がある。これも昨年の秋の臨時国会で皆様方の御賛同をいただいて法案ができましたけれども、新しい企業を、今、年間十八万社にしかすぎないんですけれども、これを倍増していこう、そのための開業資金を積極的に活用していただいて伸ばしていこう、こういうことでございます。
 確かに、お地元の北陸は繊維の中心のそういう産業がございまして、繊維産業の生産拠点の海外移転というのも非常に加速しておりまして、繊維中小企業の経営に大変な影響を与えることは我々としても深刻に受け止めているところであります。
 そこで、中小企業グループ等が行う新商品開発、販路開拓事業等を応援するために、地場産業活性化補助金を従来用意してまいりましたけれども、今回、平成十三年度の予算の中で繊維中小企業のための特別対策枠を初めて設けさしていただきました。そして、これが、十四年度予算が無事成立をいたしますと、お地元の北陸を始めとする各産地においてこの特別枠を有効に使っていただこうと、こういうふうに思っています。
 また、国と県との共同負担により、福井県を始め全国十五か所に繊維産地活性化基金というのを設けまして、繊維産地における新商品開発、販路開拓事業等を支援してまいりました。そして、不透明な商慣行の是正ですとかアジアの海外消費市場への展開の支援をさしていただき、物作りと消費者のニーズ双方に目配りできる人材の育成、繊維産地の競争力を強化する対策はこれからも引き続き行っていこうと思っています。
 また、繊維の業界からの御要望も踏まえまして、加工再輸入減税制度の拡充を図る、その関税暫定措置法の改正も今国会で御審議をいただいているところでございまして、これによりまして我が国の生産と原材料に対する需要が増大する、こういうことも期待しておりまして、いずれにしましても、若い後継者の方々も一生懸命頑張っていただいていますので、そういった方々の意欲を失わないようにきめ細かい対策をやらしていただきたい、このように思っています。

発言情報

speech_id: 115415261X00920020311_018

発言者: 平沼赳夫

speaker_id: 2022

日付: 2002-03-11

院: 参議院

会議名: 予算委員会