魚住裕一郎の発言 (憲法調査会)
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○魚住裕一郎君 私、公明党の魚住裕一郎でございます。
谷川団長を始め、参加をさせていただいた者でございますが、団長からもかなり詳細に御報告がございました。印象に残った点を中心に何点か発言をさせていただきます。
まず、かなり会談の日程を詰めて入れていただきまして、充実した調査活動ができたというふうに考えております。最後の方はグロッキーぎみではございましたけれども、充実したものでございました。
今、高橋委員からもございましたが、全体を通して申し上げると、EUの拡大の議論の中で、やはり希望と悩みというものを何か肌身で感じてきたなというのが実感でございました。また、EU議会というものがございますけれども、そこでも話を、会談をさせていただきましたけれども、各国の中においてEU議会というものが非常に遠い存在というふうな発言もあり、私どもと、思っていたこととちょっと違ったなというふうな印象もございました。
そのEUでございますが、将来のコンベンションというのがありましたが、そこで欧州基本権憲章というものが制定されておりますが、それはなぜか、各国の人権カタログがありながら、このEUとして人権カタログ云々ということにつきまして、このドラフターの事務次長の同席者に答弁がございましたが、それで三点ほどEUの人権基本権憲章を作る理由を述べられておりましたが、一つが、強力なEUの機関に対して基本権を守らなければならない、そういう必要性を強く感じた。二点目が、このEUというものが経済面を超えた共通の価値観を持つ。これを市民レベルに説明し、納得させていく。三つ目として、市民に、自分たちがEUに対してどのような権利を持っているか、EUとは何かを理解してもらうためにこの一つの文書にまとめた。こういう理由が述べられておったわけでありますが、これは憲法制定過程においてもこの人権というものの在り方、非常に参考になったなというふうに私自身としては感じているところであります。
憲法改正を行った国もあるわけでございますが、イタリアで先般、地方自治を強化する改正があったわけでありますが、その在り方、ずっと話を聞いていますと、実施法をこれから制定するという話がありまして、要するに実施法も一緒になきゃいけないんではないかというふうな思いがあったものですから、その点について非常に新鮮な響きで受け止めました。その上で、憲法裁判所もこれからどんどん権限争議、自治体同士、あるいは中央と地方との権限争議も予想されるというような発言もありまして、憲法を、まあ改憲とか護憲とか論憲とかいろいろございますけれども、議論していく上で非常に参考になったなというふうに考えております。
それから、憲法裁判所あるいはそれに類似する機関に訪問をさせていただいたわけでありますが、先ほどもスーパー立法者というような表現もあったと思いますが、いわゆるモンテスキュー的な発想を放棄して、より憲法の持つ価値観を実質化させる、そういう取組として私は受け止めた次第であります。これは人権であり、また統治機構のいろんな争議を仲裁すると、そういうような役割を果たしているんだなというふうに感じた次第でございます。
それから、先ほども取り上げられておりましたけれども、各国、途上国含めて法整備支援、憲法を含めた法整備支援もかなり取り組んでいるという姿が見られました。欧州評議会のいわゆるヴェニス委員会、ここには韓国も参加しているというお話でございまして、これは朝鮮半島の統一もにらんだような、東西ドイツの経験を踏まえたそういう経験を学び取っていこうと、そういうことで参加しているという話でございましたが、この法の支配を全世界にというこのCEの理念にのっとった活動でございますが、これも参考になったなと。
それと、先ほども話に出ました国境なき弁護士団も、各ルワンダ等の弁護士としての活動のほかに、東チモール等、この法整備ということに寄与しているというふうな報告がございまして、ODAの大国である日本も今後更にこの点も考慮していくべきだろうというふうに感じた次第であります。
人権の点についてもう一点だけ申し述べたいと思いますが、欧州評議会に人権裁判所がございますが、フランスでもこの欧州人権裁判所から破棄の事例があるということで、かなりこの人権裁判所が欧州の中で重きを成しているというふうに実感をいたしました。そして、その裁判所の研修生として中国も参加しているというようなこともお聞きいたしまして、これからも人権というものが大きな政治あるいは各国を動かす因になるなというふうに実感してきた次第でございます。
以上でございます。