櫻井充の発言 (財政金融委員会)
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○櫻井充君 まず、アメリカのちょっとCRAの現状、CRAのことについてお話しさせていただきたいんですが、CRA委員会というのは基本的に官の組織でございまして、そのCRAが、もちろん最初はマイノリティー対策であったものですけれども、民主党の政策になりまして、その後、地域に対してどれだけ貢献してくるかとか、地域経済の活性化のために用いられるようになってまいりました。
その結果、銀行の中での評価というのは、例えばスモールビジネスだとか、それから住宅、それから住宅の修理とか、そういうところに新しい融資が生まれたということで、収益の面では決していいというデータは出てきていませんけれども、新しいビジネスが生まれてきていると、そういうところできちんと評価されております。
今年の二月にFRBを訪れた際も、地域金融にとってCRAというのはもうなくてはならないものであって、共和党政権になってもこの制度がなくなることはないだろうというお話もいただきましたし、それから、あるアメリカの銀行の会長からもお話をいただいたんですけれども、今のアメリカの制度の中では極めて有用な制度であると、まずそういうような評価をされて、アメリカはそういうふうにされております。
その意味で、日本でこういうものをどうやって客観的に評価していくのか、これはこれからいろいろ検討していかなければいけないと思っています。
といいますのは、アメリカの地域再投資法も実は最初に作られたものからどんどんどんどん変わっていって、そしてその時代時代に適応しようとしてきているところがあるからです。ですから、日本も最初に施行したときに評価の在り方というものが不適切であったとすれば、それはどんどんどんどん変えていかなきゃいけないんじゃないか。もう一つ言うと、公共性そのものが時代時代によって変わっていく可能性があると、そういうふうに考えているからです。
現時点で例えばどういうことをそれでは考えているのかといいますと、御指摘ありました地域の振興に貢献する業務の状況ということですと、例えば今ある地方銀行などは、不良債権の処理というのは、ばさばさばさばさ企業をつぶすんではなくて、企業再生を行って破綻懸念先であったものを要注意先に格上げするとか、そういう努力をされている金融機関があるんですよ。そうすると、そういった企業再生をきちんと行ってきたということを評価することも一つでしょうし、例えば中心市街地の空洞化の問題がございますが、商店街がNPOを作って空洞化対策みたいなものをやったときに、そういうところに融資をしてきているかどうかとか、そういうことをもって評価してくると、地域の振興ということを行っているかどうかということははっきりしてくるんではないか、これは一例でございますけれども。
そしてもう一つは、金融の円滑化の評価とありますけれども、じゃ、そもそも金融の円滑というのは一体何かということなんだろうと思います。これは一九七五年だったかと思いますが、衆議院の大蔵委員会の方で当時の銀行局長が「社会的に要請されている望ましい分野に資金を円滑に供給する」ことというふうに答弁されておりますので、現時点で「社会的に要請されている望ましい分野」に本当に資金が、そのような形で資金が供給されているかどうかの評価項目を取ってくることが大事なんだろうと思っています。
現時点では、例えば地域から集めたお金を地域に本当にどのぐらい還元してきているか、それから中小企業等の人たちが今資金繰りに極めて困っている状況にありますから、中小企業者にどのぐらい貸出しをしているかとか、しかもそれは業種別でどうかとか、それから事業規模別でどうなのかとか、そういうようなことをもってして、望んでいる人たちのところに本当に融資がされているのかどうかということの実態を調べてくるということが極めて大事なことなんではないだろうか。そして、そのことをもってして円滑化を図っていくような、そういう手だてができるんではないだろうかというふうに考えております。