中山正暉の発言 (憲法調査会)

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○中山(正)委員 自民党の中山正暉でございます。
 法哲学者のヘーゲルという人の言葉に、神は世界を統治する、その統治の内容、その計画の遂行、それが世界史であるという大変意義深い言葉があるのであります。私は世界連邦主義者でございまして、世界連邦というものができることを夢見ておる一人でございますが、今のところの国連に満幅の信頼が置けるかというと、私は、そうではないように思います。
 それは、過去、私も国会に出していただいて三十四年になりますが、かつて、四十年ぐらい前に、まだ国会に出る前でございましたが、この議員会館に、チベットの隣にありましたシッキムという王国の王女様が来られて、カンパ族という族長を連れて、中国に今圧殺されようとしている、何とかしてくれという話があって、それ以来、チベットを中国が圧殺してしまい、特に日本の場合、考えますと、アルバニア決議案という決議案が国連に出まして、そして、ついに台湾という、中華民国、日本はいわゆる日中戦争の最初は毛沢東と戦ったのではありません。毛沢東の中国は、一九四九年、日本が戦争に負けて四年後にできた国でございますが、それ以前に長い戦争を始めた中華民国を、国連から二千二百万人の国民を有する国を追い出してしまいました。十万人の国さえ国連に加盟させているのに、世界一の金の保有、世界第二の外貨の保有量を持っている台湾を追い出した国連が、一体、国連なのかしら。
 逆に、一九五〇年六月二十五日に朝鮮動乱が起こりました。国連決議、十六カ国、ソ連が拒否権を発動したために、国連決議百九十五号であったと思いますが、十六カ国が団結して北朝鮮を攻めました。今、その北朝鮮が国連に加盟しております。台湾は国連に加盟しておりません。私は、中国で塩川訪中団についていったときに、国連に台湾を加盟させなさい、それを中国に賛成しなさいと。特に、私は日本国憲法の問題で大変疑問に思っておりますことは、この国会で永久条約で期限のなかった中華民国との条約を一秒の議論もなしに破棄しました。外務大臣が記者会見でそれを破棄したわけだから、これは最大の憲法違反であったといまだに私は思っておるのでございます。
 考えてみますと、先ほど仙谷先生のお話にありましたが、アメリカはおととしのセプテンバーイレブンス、九月十一日、この日に攻撃を受けたときに、世間の議論の中に全く出ておりませんが、アメリカは、連邦法の第二十二章の二千六百五十六号のfの(d)という国内法を持っております。テロをしかけられた国には大統領は攻撃をすべき責任を持つと。国連決議以前に、アメリカの大統領は国内法で縛られているという現実が無視されています。
 物事が一つになっていく過程というものはいろいろある。例えば、日本の歴史を振り返ってみても、歴史は鏡といいますから、引き出しから時々出して見てみようという、昔は大鏡、増鏡、吾妻鏡という、鏡というのは自分を照らせという意味でございます。太閤秀吉が日本を統一するその前提としての小田原城攻めをやりました。その次は、御承知のように、幕末には福島藩を攻撃しました。そして日本は統一されていきましたが、最後に、明治維新になってからも、西郷隆盛が城山で賊軍とされて、後には上野の山に銅像が立って、彼の罪は許されるわけでございますが、統一の場合には、統一に至るまでの悲しい戦争があるという人間の現実を私どもは直視しなければいけないと思います。
 その意味で、今、このイラクという国、イランに戦争をしかけ、またクウェートに戦争をしかけ、そして十三年間、敗戦の条件は、核拡散防止条約によりますいろいろな大量破壊兵器をなくすということは、特に、三木内閣のときに、国会で核拡散防止条約が批准されましたときに、私は自民党を代表して賛成討論をいたしました。
 その意味から、この大量破壊兵器を保有する国が十二年かかってもそれに応じないことに対する、私は国家的な問題としての日本国が、特に北朝鮮という国が隣接しておりますし、私は、北朝鮮から、自社さきがけ、この三党の訪朝団で帰ってまいりましたとき、フォーリー大使に大使館に呼ばれまして、北朝鮮の報告をしてくれということで話をしましたときに、アメリカから来られていた若い戦略家が、いざというときは北朝鮮は休戦協定しかないから、ばんとたたいたらどうだろうかというお話がありましたので、冗談じゃないです、反撃は日本と韓国に来ますよ、アメリカにはミサイルが届かないかもしれませんが、これは何としても私どもは、そういう日本に対する報復を考えていただくと、同盟関係を切られるなら別ですが、そういう行動に出てもらっては困りますと言ったことがございます。
 しかし、現実の問題として、一九五〇年六月二十五日、朝鮮動乱が開始されます一週間前にダレス国務長官は三十八度線に行って、戦争はない、平和はこの朝鮮半島で続行されると言った一週間後に朝鮮動乱は始まったことを我々は思い起こしながら、日本は、アメリカという世界最大の、四十四兆円という日本のことしの税収に匹敵する軍事力を持っているこのアメリカが警察行動に出る行動を、私どもは、人間の社会として、政治家として現実を認めながら、夢は世界連邦ができる、国連がその機能を果たすことを夢見ながら、総理大臣、小泉純一郎総理の今の決断は正しかった、私はかように認識をしております。

発言情報

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発言者: 中山正暉

speaker_id: 32328

日付: 2003-03-20

院: 衆議院

会議名: 憲法調査会