奥野誠亮の発言 (憲法調査会)

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○奥野委員 自由民主党の奥野誠亮であります。
 いろいろ御意見を伺っておって、だんだんと改正という方向では一致してきたように思うわけでございますけれども、やはりこの憲法がどういう関係でできたかということについて、もう少しお互いに意見が同じようになればありがたいな、客観的なことでございますから、これはもう当然一つになるはずだと思うのであります。
 日本の憲法は、マッカーサー元帥の三原則に基づいて占領軍が書いたものを、日本の国会がそれを議決した。衆議院の選挙に当たっては、立候補に当たっても資格審査があったんだ。また、主権は、天皇及び日本国政府の権限は占領軍の総司令部総司令官に従属すると決めつけられておったわけでございますし、憲法の中に書かれておりますような言論の自由も表現の自由もありませんし、占領政策の批判も許されませんし、また、占領軍は追放という武器も使ったりしておったわけでございました。マッカーサー三原則の一つには、日本国の安全を守るための戦争も許されない、こう書いてあるわけでございまして、大変失礼な原則だ、こう思いますけれども、それに従ってあの憲法ができていることは事実でございます。
 そんなこともございますので、私は、憲法は改正すべきだ、しかも全文改正すべきだと。部分改正ではなかなかつじつまが合わないところがたくさん出てくる。まさに、汚辱の憲法を、晴れて日本人自身が新たなる出発に当たって憲法を新しく持ったんだ、こういう姿にしたいな、こう思っておりますことを一つ申し上げておきたいと思います。
 もう一つは、国連重視、国連中心のお言葉が何人かから申されました。私も、国際協調が大事である、世界の平和を念ずる点においては人後に落ちない、こう思っておるわけでございます。
 しかし、御理解いただきたいのは、第一次世界大戦の後で国際連盟ができ、第二次世界大戦の後で国際連合が生まれました。そのときには、侵略戦争は許さない、この侵略戦争を起こさないためには国際連合みずからが軍事力を持たなければならない、そういう意味であの規約ができているわけでございます。やがて東西対決などもございまして、それはいまだに行われておりませんけれども、そういう事情でございますから、連合国の主要な五カ国が安全保障理事会の常任理事国になる、それぞれの国が拒否権を持つ、全部ほかの国が賛成であっても一国が反対すれば国際連合の意思はまとまらないということになるわけでございます。
 今度のイラクの問題に当たりましても、フランスは、最後は拒否権を発動する、こう言ったりしてアメリカの決断を早めたんじゃないかなと私は思っているわけでございます。
 その当時、今申し上げたような意味でできておりますから、日本は、敵国条項というのがありまして、もちろん常任理事国にもなれませんし、今日幾ら私が常任理事国に入れろと言いましても、五カ国全部の賛成を得ることはそんな簡単なものではない、こう思っておるわけでございます。
 しかも、当時とすっかり違いまして、当時は五十一カ国の構成でございましたけれども、今は百九十一カ国。しかもまた分担金は、アメリカが二二%、日本が二〇%、ドイツが一〇%等でございまして、常任理事国五カ国のうちのアメリカを除いた四カ国全部でもたしか一六%で、日本よりも少ないと思います。
 これだけの貢献をしておりながらも、その発言に当たっては、敵国条項というのがあって、いつまでも敵国、連合国というのは対立関係を持った国連でございますから、もうそろそろ国連批判もお互いがやったらいいじゃないか、国連の改革を求めていったらいいじゃないか、何で国連中心で、国連の決めたとおりでなきゃいけないと言わなきゃならないのか。少し私は、日本人もこの際自覚を持って、世界に言うべきことも言いたいなと。もう戦後六十年近くたっているわけでございますから、六十年前の事情で拘束されることは残念だな、少なくとも我々国会の中で、もうちょっと国連のあり方に対する批判も持つようにしたいなということを提言しておきたいと思います。

発言情報

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発言者: 奥野誠亮

speaker_id: 25784

日付: 2003-07-24

院: 衆議院

会議名: 憲法調査会