吉武民樹の発言 (厚生労働委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○吉武政府参考人 公的年金制度は世代間扶養を基本といたしておりますので、少子化の問題は非常に影響を与えるという形になっております。そういう観点から、次期年金制度改正におきます課題の一つといたしまして、先生がおっしゃったようなことを検討いたしております。
 まず最初の育児期間につきまして、年金制度上、育児に携わる方の将来の給付額ができるだけ低減しないようにということにつきましては、ドイツ、イギリス、フランス、スウェーデン等の国では既にこれを導入いたしておりまして、こういうことも参考にしながら検討を進めているところでございます。
 それから、年金資金を活用した貸付制度でございますが、この点につきましては、一つは、子供さんを育てる際に父親の方の一番お考えになる事項は教育費の負担だという調査がございます。それから、現実の姿を申し上げますと、三十代ぐらいの方では、通常の消費支出のほかに、大きな支出といたしましては、ローンの返済が三万六千円ぐらいございまして、教育費は一万五千円ぐらいでございますが、四十代になられますと、ローンが五万二千円ぐらい、教育費が五万一千円。それから五十代になりますと、ローンが四万二千円ぐらい、教育費が四万四千円という形でございます。特に四十代、五十代の方にとっては教育費の負担というのは非常に大きなことになっています。そういう観点から、年金資金を活用した教育支援についての検討を行っております。
 ただ、この点につきましては、実は、社会保障審議会の年金部会でも、端的に申しますと、二つの御意見がございます。最初の御意見を申し上げますと、年金制度は世代を超えた支え合いでございますので、将来の高齢者世代を支える現役世代といずれなられる次世代を育成するということは、年金制度にとっても本質的に重要な課題である。それから、世代間扶養を基本とする公的年金制度におきまして、保険料を負担していただく次の世代なしには賦課方式の年金制度は存続をし得ませんので、子供を養育する方につきましてはそれだけ年金制度の維持に貢献しているという評価もできますので、そういう点から年金制度上考慮すべきだ。それから、次世代の方は、今後だんだん保険料が引き上がってまいりますので、これを負担していただく世代でもございますので、そういう世代の理解を得るために次世代育成支援という形で負担の還元を行うことも有効だという考えがいわば積極のお考えでございます。
 これに対しまして、先生がおっしゃいますように、年金財政は非常に厳しいので、年金制度としては年金給付に徹すべきであって、それ以外の給付を行う余裕はないというお考えもございますし、むしろ保育サービスあるいは子育て環境の整備等が実効性が高いのではないかという御議論もございます。
 こういう御議論を今審議会で御検討いただいておりまして、さらに御検討いただくとともに、私どもとしてもこの問題については十分検討してまいりたいというふうに思っております。

発言情報

speech_id: 115604260X02220030606_027

発言者: 吉武民樹

speaker_id: 2686

日付: 2003-06-06

院: 衆議院

会議名: 厚生労働委員会