石田真敏の発言 (国会等の移転に関する特別委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○石田委員 自由民主党の石田と申します。
 八田先生には、本当にありがとうございます。御苦労さまでございます。
 今日まで、この特別委員会にたくさんの参考人の先生方がお見えになられまして、それでいろいろとお話をお聞かせいただく中で、なるほどなと思う御意見もたくさんいただいたわけでございます。私の考え方から申し上げますと、先生の考え方とは少し違うかなというふうに思っておりまして、私が納得をしたといいますか、なるほどと思ったそれぞれの先生方のお考えを一度御披露させていただいて、先生がそのことについてどのようにお考えであるか、お聞かせをいただきたいというふうに思います。
 三点、先生御説明をいただきましたので、三点について順次御質問させていただきたいというふうに思います。
 まず一点目は、東京になぜ集中するのかということでございます。
 これにつきましては、堺屋太一先生が、もう十年も前になりますか、その著書の中で述べておられるわけでございます。ちょっと簡単にですけれども、引用させていただきます。
  なぜ、日本だけがこれほど首都圏集中になっているのか。それは、官僚たちが熱心に首都圏集中を追求したためだ。じつは昭和十六年の「帝国国策遂行要領」の制定の際、国家社会の頭脳機能を東京に集めることにした。ここでいう頭脳機能とは、経済産業の中枢管理機能、全国的な情報発信機能、そして文化創造活動の三つである。官僚統制で規格大量生産社会をつくるために、これら三つを官僚の監視下に置いたのであった。
  まず第一の経済産業の中枢管理機能は、国家総動員体制で物資統制を行なうために官僚の監視下に置かなければならない。そのため、あらゆる産業と職能に全国団体をつくらせた。自動車工業会、鉄鋼連盟、電気事業連合会、弁護士会、医師会などの全国組織をつくり、この本部事務局を東京都に置かせた。こうすると、社長が全国団体の会長に就任すると、毎日のように役所と本部事務局に呼び出される。これでは東京以外に住めなくなる。これを繰り返すと主要企業の本社機能は、すべて東京に集まる、と考えたのだ。
  第二は、情報発信機能である。書籍や雑誌の出版社は発行物を取次業者に流すのだが、戦時中に取次業者を東京だけに集約した。このため、事実上、東京でなければ大型の出版活動ができない仕組みになった。テレビ放送では「キー局システム」という世界中にまったく例のない方式をつくり、キー局は東京にのみ許可した。このため、全国放送のためには、東京のキー局を通さなければならない。地方発の番組もすべて東京の局の意向に沿ったものになってしまうわけである。
  こうして、情報発信はことごとく東京から、という仕組みができあがった。まさに「東京の声」は「天の声」であり、「日本の世論」ということになってしまうのである。
  第三の文化創造活動を、東京に集中するためにはどうしたか。まず特定目的の施設は東京以外にほとんどないことにした。歌舞伎座やシンフォニーホール、あるいは格闘技専門体育館といったものは東京以外にはほとんどない。
  結果として、劇団も楽団もすべて東京に集中することになった。東京は、世界で最も交響楽団の多い都市である。
  分散化を意識的に進めないと、人や機能は東京に集まりつづけ、ますます東京の世論が日本の世論になり、国の単一化が助長される。この悪循環を断ち切るために、やはり国家百年の計として首都機能の移転を実現すべきであろう。
こう述べておられまして、私は非常に説得力があるなというふうに思っておるわけでございます。そうとするならば、やはりシステムとして東京一極集中が助長されているということになるわけでございまして、であるならば対策が必要ということになってくるかと思いますけれども、先生はこのことについてどうお考えになられるか、お答えをいただきたいと思います。

発言情報

speech_id: 115604298X00320030219_007

発言者: 石田真敏

speaker_id: 19830

日付: 2003-02-19

院: 衆議院

会議名: 国会等の移転に関する特別委員会