久間章生の発言 (武力攻撃事態への対処に関する特別委員会)

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○久間委員 ただいま議題となりました武力攻撃事態における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律案に対する修正案について、その提案理由及び内容の概要を御説明いたします。
 修正の第一点は、武力攻撃事態の定義に関するものであります。
 現在の法律案では、武力攻撃事態については、武力攻撃が予測されるに至った事態を含めて包括的に定義していることから、事態の緊迫度に応じた対処措置の違いが法律案上わかりにくいという指摘や、武力攻撃のおそれと予測の違いがわかりにくいという指摘がなされたところであります。
 このような指摘を踏まえ、修正案では、現在の武力攻撃事態から、いわゆる予測を切り離して事態を二分し、それぞれの事態について、対処の基本理念を明らかにするとともに、対処基本方針に記載すべき重要事項を列記することとし、また、武力攻撃のおそれと予測の定義をそれぞれわかりやすいものにすることとしたところです。
 修正の第二点は、武力攻撃事態への対処における基本的人権の保障についてであります。
 基本的人権の保障については、現在の法律案第三条において、武力攻撃事態への対処に関する基本理念の一つとして規定していますが、その考え方をより具体的に規定すべきという指摘がなされていたことを踏まえ、日本国憲法第十四条等の規定は最大限尊重されなければならない旨の規定を盛り込んだところであります。
 修正の第三点は、国民への情報提供についてであります。
 武力攻撃事態において、政府が国民に対して適切な情報提供を行うことは極めて重要であることから、武力攻撃事態への対処に関する基本理念の一つとして、現在の法律案第三条に、武力攻撃事態における政府による適時適切な国民への情報提供に関する規定を盛り込んでおります。
 修正の第四点は、武力攻撃事態の認定についてであります。
 現在の法律案第九条では、内閣が閣議決定を行い、国会に承認を求める対処基本方針に定める事項として、武力攻撃事態の認定、武力攻撃事態への対処に関する全般的な方針及び対処措置に関する重要事項を定めることとしております。
 これに関して、事態の認定に当たっては、その認定の前提となった事実を記載すべきという指摘がなされたことを踏まえ、武力攻撃事態の認定に加え、当該認定の前提となった事実を対処基本方針に定める内容としたところであります。
 修正の第五点は、国会の議決による対処措置の終了についてであります。
 現在の法律案では、対処措置の終了については、政府の責任において行うとの趣旨から、国会の関与は規定されていませんでしたが、対処措置の終了について国会の関与を強めるべきという指摘がなされたことを踏まえ、法律案第九条において、内閣総理大臣が対処基本方針の廃止につき閣議の決定を求める場合として、「国会が対処措置を終了すべきことを議決したとき」を加えたところであります。
 修正の第六点は、事態対処法制の整備と、法律案の施行期日に関するものであります。
 現在の法律案第二十二条では、事態対処法制の整備は法律施行後二年以内を目標として行うこととされていたものを、速やかに行う旨の規定に改めたところであります。
 また、これに関連して、武力攻撃事態対策本部長の権限、内閣総理大臣の権限等を規定する法律案第十四条、第十五条及び第十六条について、別に法律で定める日から施行することとしたものであります。
 修正の第七点は、国民の保護のための法制の整備に関連するものであります。
 修正案では、国民の保護のための法制に関し、広く国民の意見を求め、その整備を迅速かつ集中的に推進するため、内閣に、国民保護法制整備本部を設置する等の規定を盛り込んだところであります。
 修正の第八点は、武力攻撃事態以外の緊急事態対処のための措置に関連するものであります。
 政府は、武力攻撃事態のみならず、武装不審船事案、テロなどの事案を含めて、国家の緊急事態にすき間なく対処することとしていますが、現在の法律案では、武装不審船事案やテロなどの新たな脅威に対する政府の対応が具体的に明確でないという指摘がなされたところであります。
 このような指摘を踏まえ、法律案第二十四条を次のように修正することとしました。
 すなわち、第一に、武装不審船事案や大規模テロなどの新たな脅威への対処に取り組む旨を明示しています。第二に、これらの事態に対処するために必要な施策の内容として、情報の集約、分析、評価のための態勢の充実等を明示しています。第三に、これらの事態への対処という課題の緊要性にかんがみ、速やかに必要な施策を講ずべき旨を明示しています。
 修正案の第九点は、緊急事態への対応に関する組織についてであります。
 緊急事態への対処の重要性についての指摘を踏まえ、附則に、国及び国民の安全に重大な影響を及ぼす緊急事態への迅速かつ的確な対処に資する組織のあり方について検討を行う旨の規定を盛り込んだところであります。
 以上が、武力攻撃事態における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律案に対する修正案の提案理由及びその内容の概要でございます。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。

発言情報

speech_id: 115605053X01020030514_005

発言者: 久間章生

speaker_id: 26814

日付: 2003-05-14

院: 衆議院

会議名: 武力攻撃事態への対処に関する特別委員会