小泉純一郎の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 原議員にお答えいたします。
公共事業に関し、必要な対応についてでございます。
公共事業については、国際競争力の確保、個性ある地域の形成等の課題に対応し、二十一世紀の国民生活と経済活動の基盤を形成するため、真に必要な事業に重点化するとともに、国と地方の役割分担の明確化、事業間の連携、コスト縮減、入札契約の改善を進めるなど効率化に努めつつ、国民の理解を得ながら、引き続きその推進を図ることが必要であると考えます。
このため、補助金の廃止、縮減や、統合補助金の拡充などの国庫補助負担事業の見直しを進めるとともに、道路特定財源の使途について、従来からの道路等の建設等に加え、密接に関連する環境対策事業等を追加することとしたほか、三位一体の改革の芽出しとして、自動車重量譲与税に係る譲与割合を引き上げることといたしました。
本法案は、緊急措置法に基づく事業分野別の長期計画を統合し、バリアフリー社会の形成などの横断的な重点目標を設定し、事業間連携を確保するとともに、計画内容を事業費から達成される成果へと転換するなど、公共事業の改革を効果的に進めるものであります。
農林水産省関係の公共事業のあり方、道路の事業量の仕組みについてでございます。
農水省関係の公共事業については、食料・農業・農村基本法などの理念に基づいて他の農業施策と一体的に推進するため、今回の法案の対象となっておりませんが、事業間連携の確保、コスト縮減など、事業横断的な公共事業改革の取り組みは進めているところです。
また、道路事業については、従来の五カ年計画を廃止し、社会資本整備重点計画に一本化することといたしましたが、道路特定財源の暫定税率の延長等について、納税者の方々の理解を得るため、その前提となる道路特定財源の対象となる事業の量の目安を示すこととしたものであります。
現状維持との批判は当たらないと考えます。
社会資本整備重点計画の国会承認についてでございます。
社会資本整備の重点化、効率化を図る観点から、行政として取り組むべき今後五年間の重点目標と事業の概要を定めるものでありますが、計画の前提となる基本理念は、今般、まさしく、法案として国会の承認を受けることとなるものであります。
一方、重点計画は、他の同様の行政計画も参考として閣議で決定することとしておりますが、その事業の実施については、毎年度の予算に関する審議により、国会による承認を経た上で可能となることから、必要な国会の関与は担保されているものと考えます。
計画策定の行政手続や住民参加についてです。
社会資本整備重点計画には、事業の構想段階における住民参加の仕組みなど、地域住民等の理解と協力を確保するための措置に関する事項を定めることとしております。
また、計画案の作成に際し、国民や都道府県の意見を反映させるための措置を講ずることにより、地方公共団体の自主性や地域の特性等に配慮してまいりたいと考えます。
裁判を受ける権利と行政に対する司法審査についてです。
国民が容易に利用できるとともに、迅速、適切かつ実効的に救済を受けられる司法を実現するため、内閣は、司法制度改革に取り組んでおります。
環境に関する裁判を受ける権利についての御議論を含めて、司法の行政に対するチェック機能を充実強化し、国民の権利救済をより実効的に保障する観点から、必要な見直しを続けてまいりたいと考えます。
従来の事業と新技術との比較評価についてです。
汚水処理施設の整備については、各都道府県が、費用対効果が最大となるような整備手法の組み合わせを示す都道府県構想を策定し、これに基づき、事業を進めているところです。
また、新たな技術が実用化された場合には、それも含めて費用対効果を検討し、都道府県構想の中で適切な役割分担を図っていくものと考えます。
なお、社会資本整備重点計画においても、より効率的、効果的な社会資本整備の実現に向けて、下水道と農業集落排水事業などとの連携について盛り込むこととしており、十五年度予算においては、合併処理浄化槽の整備は対前年度約三四%増とする一方、農業集落排水事業については約三〇%減とするなど、めり張りをつけた配分を行ったところであります。
人に優しい行政サービスのための計画についてです。
暮らしの質を高めたいという国民の意欲にこたえ、暮らしの構造改革を進め、国民が安心して暮らせる豊かな経済社会を実現していくことは重要な課題と考えます。
このため、小泉内閣においては、今般の法案を含めた社会資本整備の重点化、効率化の推進に加え、医療を初め、将来にわたり持続可能なものとするための社会保障制度改革、待機児童ゼロ作戦の推進などの少子化対策、奨学金制度の充実などの教育改革、循環型社会の構築に向けた廃棄物処理やリサイクルの推進など、広範な改革への取り組みを進めているところであります。
今後とも、予算配分の重点化などを通じ、活力ある豊かな経済社会の実現に向けた各般の改革を着実に進めてまいります。
残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手)
〔国務大臣扇千景君登壇〕