田英夫の発言 (外交防衛委員会)

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○田英夫君 一九五四年の六月二日、参議院、正にここ参議院の本会議場で、防衛庁設置法それから自衛隊法、この二つが可決、成立しております。つまり、自衛隊がここで発足をしたと。
 その同じ本会議の後で、本会議の中で、自衛隊の海外出動をなさざることの決議というものが可決されております。これは、鶴見祐輔さんが、この方は緑風会のメンバーですが、当時、緑風会が参議院の第一党であったわけですけれども、その緑風会を中心にして議員から発議された決議でありますが、その冒頭に、鶴見祐輔さんが提案者を代表して趣旨説明をされております。
 決議そのものは、「本院は、自衛隊の創設に際し、現行憲法の条章と、わが国民の熾烈なる平和愛好精神に照し、海外出動はこれを行わないことを、茲に更めて確認する。」と、こういう決議であります。
 さらに、鶴見さんは、提案理由の説明の中で、陸上自衛隊は、その名称のいかんにかかわらず、その数量と装備、武器に至っては、軍隊の内容に近づきつつあることは否めないと。「すでに憲法第九条の明文に違反するとの議論が生じております。」、「我が国が再び、戦前のごとき武装国家となる危険すら全然ないとは申せない」、こういう警告を発しながら、海外出動はしてはならないという提案をされ、それを受けて、社会党の羽生三七さんが賛成討論をしておられるんですが、その中で、羽生さんは、「自衛隊の海外出動を認めないという一点で各派の意思が、最大公約数でまとまつたことは、参議院の良識として、誠に欣快に存ずる次第であります。」と、こういうことを述べておられます。
 私も、正に参議院、良識の府としての参議院の在り方、つまり、衆議院は自衛隊を発足させるということだけで参議院にそれを送ってきた、それを受けて、自衛隊の創設を可決すると同時に、このような海外出動をなさざることの決議というのをしたということは、本当に二院制の参議院の役割をこれほどはっきりとさせたことはないと言ってもいいと思いますが。
 そして、それを受けて、木村篤太郎、初代防衛庁長官ですね、国務大臣木村篤太郎氏が政府としての態度を表明しておりますが、「申すまでもなく自衛隊は、我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、直接並びに間接の侵略に対して我が国を防衛することを任務とするものでありまして、海外派遣というような目的は持つていないのであります。」と、こういうことを政府として答えておられます。
 これが自衛隊発足の原点ですよ。このことを、防衛庁長官、どのように受け止められますか。

発言情報

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発言者: 田英夫

speaker_id: 16046

日付: 2003-07-10

院: 参議院

会議名: 外交防衛委員会