田英夫の発言 (外交防衛委員会)

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○田英夫君 ちょうど、私事ですが、当時、新聞記者として参議院のクラブをたまたま持っていたものですから、私はこの本会議を鮮明に覚えておりますが、その当時の本当に空気は、憲法ができてまだ十年たっておりませんし、敗戦から九年ですか、そういう状況の中で、正に鶴見祐輔さんが言われたような、そういう気持ちが多数を占めていた。ところが、ここ、今日からさかのぼって十年ぐらいの間に、そうしたものが極めて意識的に崩されてきたんじゃないかという気がしてなりません。
 今、改めて、やはり原点に返って、自衛隊は海外には出さないんだということを私はあえて警告をしたいと思って取り上げたのですが、今回、イラクに自衛隊、特に陸上自衛隊が初めてPKO以外で戦場と言えるような、そういう状況の中に行くということ。そのことは大変問題が多いわけで、今日も同僚委員がいろいろ意見を言われたとおりなのでありますが、私は、やはりどうして今あのような状態のところに、しかも陸上自衛隊のかなりの数の人が行く、海上自衛隊で船の中にいて、インド洋ですね、あそこでいるのとはちょっと訳が違うと。現地の人に直接接触するというようなことを含めて、その現地の人たちは、元々イラクの人は、私も何度かイラクへ行ったことがありますが、日本人に対して好感を持っている。しかし、自衛隊という形のものがあそこに行くとどういう影響が、どういう受け止め方をされるだろうかということは本当に心配になります。これは本当に、アメリカ、イギリス軍を支援するということも、後方支援するということもはっきり任務の一つとして持っているわけでありますし、そのことは、イラクの人たちからすれば敵ですね、そういう感情になってしまう。
 イラクの現状についていろいろ話が出ましたが、私どもの仲間も最近行ってきた。その報告を聞くと、本当に自衛隊でいいのかという感じが強くいたします。むしろ、既にNGOの人たちが活躍、活動をしておられますね。日本ボランティアセンターとか、そういう人たちが主として医療とかイラクの国民の皆さんの生活のために活動をしておられますが。
 そういう報告も含めて、実はこれも私個人ですが、アフガニスタン戦争をきっかけに子ども平和基金というものを作って、私は責任者をしているものですからそうしたNGOの人たちとの接触もありますけれども、そういう人たちの中には、自衛隊に来てもらいたくないんだと、自衛隊という軍隊のような形のものが来れば、せっかくイラクの皆さんの気持ち、日本人が助けに来てくれているという気持ちが自衛隊という姿で消されてしまうんじゃないかという、率直なところ、そういう話をしている人が多いのです。
 本当にイラクの国民の多数に自衛隊が支持されると思われますか。どうぞ、どなたでも結構です。

発言情報

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発言者: 田英夫

speaker_id: 16046

日付: 2003-07-10

院: 参議院

会議名: 外交防衛委員会