小泉純一郎の発言 (外交防衛委員会、内閣委員会連合審査会)

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○内閣総理大臣(小泉純一郎君) ホンジュラスにお嬢様が行かれているというお話でありますが、私は、日本にいても海外青年協力隊の話はよく聞いて、いつも感心しております。また、アフリカ等発展途上国に行った場合には、機会があれば実際に活動されている青年男女諸君と懇談をして、こういう、日本とは違う厳しい環境、常に病気の恐怖、あるいは食物の足りない、あるいは習慣、言葉の違いの中で、その国の国民のために自分たちが何をできるか、活躍している青年諸君を見まして本当に偉いなと感心しております。
 先日、今ホンジュラスの話が出ましたけれども、ホンジュラスでは米百俵の話が非常にいいと思い掛けない話を聞きました。宇宙飛行士の向井さんからお話がありまして、日本の米百俵の話、これに感動したホンジュラスの文化大臣が、是非ともホンジュラスでこれを公演したいと。そこで日本の実際に演劇をされている方も指導され、現地人の方がその米百俵の演劇の役者になって各地であの米百俵をホンジュラスでやっているそうです。
 これはやはり、私が発展途上国へ行きますと、貧困の解決も大事だと、しかし貧困解決よりももっと大事なことは教育なんだと。日本の明治以来、江戸時代からの米百俵の話をすることがあるんです。そして、あれはドナルド・キーンが英訳していますから、この英訳の本を渡す。そういうことによって、やはり自らの足で自らの国を作ろうと。人から援助してもらって貧困を解消するのではなくて、自分たちの努力によって貧困を解消しなきゃならないということで、非常に関心を持ってくれるんです。
 その一つの表れが、ホンジュラスで、各地でそういう米百俵の演劇を見て、国民の自らの力で自らの国を立ち上げなきゃならないと。文盲をなくさなきゃならないと。やはり教育というものは、職を手に付ける上においても、字を読むことができるためにも大事だということで、貧困解消と同時に大きな啓発活動ということで活用していただいていることはすばらしいことだなと。日本としても、私に一万円寄附してくれないかという話ですけれども、一万円よりも、日本として支援できることは支援しますからということで、できるだけの支援をして、その発展途上国が自らの国によって、教育を重視して、貧困を解消して、そして日本と同じように豊かな国になってみたいという意欲を持って自国の国づくりに励んでくれればいいなというふうに考えております。
 これからも日本としては、何で日本の財政状況が厳しいのに外国を援助するのかということでありますが、日本も苦しいときに各国からの援助を得て今日まで発展してまいりました。そして、今や発展途上国同士の中にも格差があります。一段発展段階上の国が経験を踏まえてもう一段発展しない国に援助するのも大事なんです。外国から援助を受けているから、国がまた援助、よその国に援助しているからおかしいじゃないかという議論も聞きますが、そうじゃなくて、やっぱり日本とは違った、その国の周辺だったらその国のことを知っている国もありますから、外国から援助を受けていても、さらにその国が若干より恵まれないところに援助をするという、いわゆる南南協力、これも大事だと思って、そういう考え方が今各国で進んでおりますので、日本としてもできるだけの支援をしていかなきゃならない。それはお金だけじゃありません、人の支援もあります、あるいは物資の支援もあると思います。人の支援においては、ある面においては、日本よりも経済的に進んでいない国が、お金は出せないけれども人の協力を出そうといってやっている国もあります。
 だから、そういう点も考えながら、日本は資金においてもあるいは物資においても人的貢献においても、多くの国が自力で発展できるような支援体制を今後とも日本の国力にふさわしい形でやっていかなきゃならない。それがひいては、日本が世界各国から、貿易、輸出にしても輸入にしてももう世界各国とのつながり深いわけでありますから、国際協調、それで世界が戦争なく平和なうちにこそ福祉の向上がなされるんだという観点からも、私は、今後とも国際協調、国際協力の在り方というのは大事であり、日本としてもふさわしい役割は何かということを自問自答しながら、世界の中で責任ある一員としての役割を果たしていかなきゃならないと思っております。

発言情報

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発言者: 小泉純一郎

speaker_id: 9434

日付: 2003-07-09

院: 参議院

会議名: 外交防衛委員会、内閣委員会連合審査会