大島理森の発言 (農林水産委員会)

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○国務大臣(大島理森君) 一次改訂案は、一次案と同じように総体として受け入れ難いというふうな評価を私、いたしました。総体としてでございますから、評価が全くできないところが、評価するところが全くないのかと言われると、それはやっぱりハービンソン議長も、ミニ閣僚会議等々の議論を聞きながら若干評価できるところも私はあると思うのでございます。
 それは、第一点は、発展途上国向けの配慮に更に重点が置かれたなと。それは松山委員が先ほどお話しされたように、発展途上国は非常に大きな国々、数として多いわけでございます。そして、ドーハのマンデートは開発マンデートと言われるぐらいでございますから、開発途上国に対してどういうふうなルールを作るかということでございますから、私どもも今度の国会にもその開発途上国向けのいわゆる関税を緩やかにする税法のお願いをしておるわけでございますが、その第一点は、まず途上国向けへの配慮に重点が置かれている部分、第二点は、昨日も御議論がありましたが、輸出規制、輸出税の分野の規律強化に若干取り組んでいるなというところは、一部そういうふうな意味で評価はいたします。
 しかし、今先生がお話しされましたように、基本的な骨格は一次案でございますから、いわゆる輸出国側に立ったモダリティーになっている。それは、関税削減については、やはり高い関税はどんと下げなさいと、ここはもう全然変わっていないわけですね。これを称して私どもハーモナイゼーションと言うんですが、やはり高い関税は、昨日も御議論がありましたが、どんと下げなさいと。ここが変わっていないということであるならば、これは非貿易的関心事項というものが、たとえ改訂案では非貿易的関心事項には配慮を云々ということが書かれたとしても、それは言葉でございまして、全く受け入れ難いまず第一点であろう。
 さらに、ミニマムアクセスの拡大、それから先進国の特別セーフガードの一定期間後の廃止、それからAMSの削減の品目別要素を導入するというのは、これはもうとても我々自身耐えられないところでございます。
 それから、青の政策の削減。異なる形態の輸出補助金の間の規律の不均衡等があります。これは、もう御承知のように、アメリカのやっている輸出補助金的貸付制度があるわけです。このことには触れていないわけですね。もうEUの輸出補助金だけを対象にしたような規律の不均衡。そういうふうな意味での不均衡において、我が国の主張とは相入れない内容になっているということであります。
 よく野心的という言葉がこのWTOの世界で使われる議論なんですが、アメリカ側はもっと野心的になるべきだ、いや我々は野心的過ぎるという言葉を言うわけですが、いわゆる輸出国側のそういう意味では主張に偏重した内容であるというふうな評価。柔軟性、継続性、バランス、こういうふうなものが確保されていないということで、総体として受け入れ難いと、こうなったわけでございます。
 さて、そこで、今先生がお話しされた、それじゃ一体、非貿易的関心事項、こういうふうなものは日本としては具体的にどういうことを考えているのかというふうな御質問があったかと思いますが、まず第一点は、非貿易的関心事項といった場合に、食料安全保障という概念、それから国土と環境の保全という概念、こういうふうに、貿易のみで実現できない価値というものを私どもは非貿易的関心事項としてとらえております。
 じゃ、非貿易的関心事項を、どうすればこれをきちっと機能できるそのモダリティーになるのか、ルールとしてどのようなルールになればその非貿易的関心事項というふうなものができるのかというと、第一点は、やっぱりそれぞれの国において食料安全保障あるいは環境、文化、そういうふうな非経済的価値というふうなものを考えるとするならば、やっぱり品目ごとの柔軟性が取れるようにそのルールがなければならぬということが第一点だと思います。
 さらに、昨日もちょっとお答えしましたが、輸出規律。つまり、輸出どんどんしたいときはしていって、何かあったときにもう輸出国側サイドで勝手に止めちゃうとか、そういうふうな輸出規律の政策を強化する。さらに、国内支持におきましても、簡単に言えば補助金ですよ、補助金の問題。いい悪いといういろんな議論がありますけれども、少なくとも広い意味でこれを黄色、青、緑の三つのボックスに分けているわけでございますが、緑の政策をやっぱり維持すること、こういうふうなものが私どもがいわゆる非貿易的関心事項を担保する政策として大事だということを言っているわけです。
 さて、そこで、センシティブ品目は何か。今度の改訂版では戦略的品目から特別な品目と、こういうふうに名前を変えております。名前は変えましたが、言わばセンシティブな品目と、こう言っていいんでしょうね。
 日本はどういうものが考えているのかということを申し上げますと、米、小麦、乳製品、でん粉、雑豆、落花生、コンニャクイモ、生糸、豚肉と、これらを言わば日本としてはセンシティブ品目かなと。つまり、それはウルグアイ・ラウンドの合意の際に関税化した品目でございますわね。そういうふうなものを私どもとしてはその範囲の中に考えていると、こういうことでございます。

発言情報

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発言者: 大島理森

speaker_id: 1754

日付: 2003-03-26

院: 参議院

会議名: 農林水産委員会