福島瑞穂の発言 (法務委員会)

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○福島瑞穂君 社会民主党の福島瑞穂です。
 六月三日に行われた強行採決にきちっと抗議をし、この件についてきちっと認めていただき、できれば謝罪をしていただきたいというふうに強く要望いたします。
 ここの参議院法務委員会は、対決法案もありました。しかし、ともにいい法案を作ろうと頑張ってきたこともたくさんあります。最近では刑務所問題など、むしろ参議院の法務委員会が積極的に掘り起こし、資料を提出してもらい、頑張ってきたと、これは与野党問わずに様々なテーマで参議院法務委員会は頑張ってきたと心から思います。
 しかし、六月三日の強行採決は、この与野党間における、あるいは法務委員会における信頼関係を完全に壊してしまう、打ち崩してしまうものでした。この信頼関係が壊れたことをきちっと回復してくださるように心から本当にお願い申し上げます。
 六月三日の件につきましては、その日の朝の理事懇談会で、五日木曜日の委員会の日程をどうするのか、四日のうちに理事懇談会で決めましょうということで話が終わっております。初めは、三日の夕方に理事懇談会を入れるべきではないかという意見が出ましたが、皆さんの都合が合わずに、四日に必ず理事懇談会をやると。この日は憲法調査会があり、委員長、魚住委員長を始め平野理事、出席の方々もいるけれども、憲法調査会の合間を縫ってきちっと理事懇談会をやりましょうということできちっと話合いがあります。そして、千葉理事の方から、法案の審議についてという言葉があり、そこでははっきりと、ほかに法案がありませんから、この心神喪失者処遇法案について木曜日は審議があると、そのことを前提に四日の日に理事懇談会を必ず調整をして開くということで結論が出ております。それで、三日朝の理事懇談会が終わり、委員会が始まりました。私の質問が終わった後に動議が提出をされました。私は、一体何が起きたのか全く分かりませんでした。
 私は、本当に単純に、明日、理事懇談会があり、そして五日の日に審議がとにかくあると。もしかしたらあしたの理事懇談会で採決の提案が与党からあるかもしれないとは思いましたけれども、理事懇の、理事懇談会の約束をし、審議を木曜日にするということをはっきり言っておきながら、よもや本当にだまし討ちで強行採決がされるということは思っておりませんでした。
 これは全く人を油断させて、計画的詐欺ではないかと。やはり、人をだませば、だまされた人間が怒るのは当たり前です。それは、手続にのっとって例えば多数決で採決の日程を決める、残念ながらそういうことも理事会ではあります。個人情報保護法、有事立法に関しても理事会では採決が行われました。それは極めて残念ですが、私はだまし討ちとかだまされたという思いはありません。だまされた野党の人間が計画的詐欺として怒り狂うのは、これは当たり前のことではないでしょうか。それは手続にのっとらない、人間的に踏みにじったということだというふうに思います。これで怒らない人間がいたら、それはやっぱりおかしいのだというふうに思っております。こういう前代未聞の計画的詐欺を本当に委員会で絶対にないように、このことは申し訳ありませんがきちっと反省していただき、できればきちっと謝罪をしていただきたいというふうに思います。
 そして、二番目に、この法案はいわゆる少数者の人権を扱った法案です。社会的弱者という言葉は嫌いですけれども、間違いなく、精神を病んでいらっしゃる、あるいは精神的な障害を持っている人たちはいわゆる社会的弱者であることは間違いないかもしれません。そういう人たちをこういうだまし討ち的に、その人たちも含めて計画的詐欺としてこの法案を成立させようとしたと、それはやはりひどいのではないか。
 精神障害者を、法務委員会、委員長を始め、どういうふうにその精神障害者を扱っているのか、どういうふうに思っているのかということが、この計画的だまし討ち、強行採決の中に端的に表れてしまったのではないか。それは、どんな法律もだまし討ち的強行採決は良くないです。ただし、この法案は特別にやはりナイーブな、本当に私たちがこの法案は保安処分ではないかということで追及してきた法案ですので、こんな形で成立したことはとっても残念です。
 そして、第三番目に、この法案を推進して成立させようとする日精協、日本精神病院協議会からこの法案の成立に奔走してきた多くの自民党議員に対して政治献金がなされていたことがこの委員会の中で特に明らかになりました。病院経営者の利権のためにこの法案ができたのではないかということが明らかになりつつあったわけです。このことが中途半端のまま打ち切られたという思いで一杯です。
 日精協の理事長を呼ぼうという話が、来ていただこうという話がありました。しかし、一回目は都合が合わない、二回目は連絡が取れないということで、二回とも流れております。日精協の理事長をきちっと呼び、この疑惑究明をきちっとやることが国会の責務で明らかにあったはずです。疑惑隠しのための強行採決ではないかと言われても、それは弁解の余地がないのではないでしょうか。
 また、四つ目に、これは書類の要求も、民主党の委員を始め、たくさんの方から書類要求がされておりました。このことも途中で打ち切られたままの強行採決になっています。つまり、問題は、議論を始め、始まったけれども、きちっと解決をされないまま、中途半端のまま強行採決をされたと、こういうのも極めて問題です。
 最後に、この法案の非常な問題点についてもやはり触れざるを得ません。これは、参議院の審議で政府は法案は対象者に手厚い医療と社会復帰を促すものと開き直り続けました。医療を保障し社会復帰を促すのであれば、なぜ特別な法律が必要なのか、なぜ特別の施設なのか、なぜ退院は主治医だけで決められないのか、なぜ高い塀と、塀に囲まれた全室独房の病院が必要なのか。また、同種の犯罪を行うおそれということを本当に判断できないのではないか。裁判官と精神科医がどちらも判こを押さず、結局は永久的な保安処分になってしまうということについて、このような問題点が明らかになっている中での計画的強行採決は本当に納得がいきません。
 後で聞きましたら、お昼の議院運営委員会で次の日の本会議での採決でもう一本予定があるということが報告されたというふうに後で聞きました。そういうことは知る由もなく、でも、もしそうであれば、私たちが議論をしているその当日そのものに強行採決をし、あした本会議で採決をしようということがもうみんな、みんなというか分かっている人には分かっていたと。分かっている人には分かっているけれども、分かっていない人たちは全然分からずに、信じて審議を続けていたということは本当にひどいと思います。
 二度とこのようなことがないように、また起きたことについてきちっと反省をしてくださるよう、そしてできれば謝罪をしてくださるよう強く要求して、私の意見を終わります。

発言情報

speech_id: 115615206X01720030626_009

発言者: 福島瑞穂

speaker_id: 21055

日付: 2003-06-26

院: 参議院

会議名: 法務委員会