小泉純一郎の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 宮本議員にお答えいたします。
 小泉改革が破綻しているではないかという御指摘でございますが、日本経済再生のためには、デフレを抑制しながら構造改革を推進して、経済情勢に応じては大胆かつ柔軟に対応する方針は一貫して変わりありません。
 平成十四年度補正予算につきましては、雇用、中小企業のセーフティーネット対策や構造改革推進型の公共投資に予算措置を講じることとしたところですが、その際、財政規律を維持する観点から、国債追加発行はできる限り抑制することとしたところであります。
 なお、不良債権処理については、平成十四年九月期においては、主要行の不良債権残高は前期に比べ一〇・六%の減少となるなど、不良債権処理は確実に進んでいるところであります。したがって、小泉改革が破綻したとの御指摘は全く当たらないものと考えております。
 社会保障や増税による負担増は経済に打撃を与えるものであり、再考すべきではないかとのお尋ねであります。
 急速な少子高齢化が進展する中で、今後、社会保障給付費は増大していく見込みであり、国民の安心を支える社会保障制度を将来にわたり持続可能なものとしていくためには、医療保険などの制度改革は不可欠なものと考えます。
 また、今般の税制改革については、現下の経済情勢を踏まえ、国、地方合わせて一兆八千億円程度の先行減税を実施するとともに、あるべき税制の構築に向けて、税制上のゆがみを是正するなどの観点から増収措置を講じるものであり、全体として経済活性化に資する改革であると考えております。
 共産党の主張される四兆円の負担増については、どのような試算によるものにせよ、十五年度における先行減税の実施や社会保障給付全体の拡大が今後とも見込まれるなどの事情を考慮せず、いたずらに負担増のみに着目しているなどの問題があり、これを基に経済に与える影響を議論すること自体、適切ではないと考えております。
 不良債権処理と中小企業金融の問題についてでございますが、不良債権処理の加速は、金融機関の収益力の改善や貸出し先企業の経営資源の有効活用などを通じて新たな成長分野への資金や資源の移動を促すことにつながるものであり、他の分野における構造改革と併せ実施することにより、日本経済の再生に不可欠なものと認識しております。
 政府としては、こうした認識に立って、先般、不良債権処理をこれまで以上に加速し、政策を強化することとしたところでありますが、併せて不良債権処理の加速に伴う影響にも細心の注意を払い、やる気と能力のある中小企業への円滑な資金供給を確保するためのセーフティーネット対策を取りまとめ、着実に実施に移しているところであります。
 平成十五年度の経済見通しにおける雇用の見通しと経済運営についてのお尋ねですが、平成十五年度の雇用の見通しについては、景気の緩やかな回復や政府の雇用対策の効果の発現が見込まれるものの、日本経済は構造改革の途上にあり、雇用情勢は引き続き厳しい情勢が続くのは避けられないと見込んでおりまして、完全失業率は十四年度実質見込みの五・四%から更に若干上昇し、五・六%程度となると見込んでおります。
 政府としては、平成十四年度補正予算におきましても、雇用等への影響に十分配慮し、セーフティーネットの拡充策を講じるなど、万全を期したところであります。
 いずれにせよ、政府としては、デフレを克服しながら、経済活性化に向け、構造改革の取組を更に加速し、民間需要主導の持続的な経済成長の実現を目指していく考えであります。
 消費税の免税点などの制度の見直しを撤回すべきとの御指摘であります。
 消費税は、世代間の公平確保、安定的な歳入構造の確保などの観点から、中長期的にはその役割は重要となっていくものと考えております。したがって、消費税をより一層国民から信頼される税制にしておくことが大切であると考えております。
 御指摘の免税点制度や簡易課税制度については、このような観点から、あるべき税制の構築に向けた平成十五年度改正において見直すこととしたものであり、消費税に対する国民の信頼性や制度の透明性の向上に資するものと考えております。
 いずれにせよ、消費税率について在任中は私は引き上げることは考えておりません。歳出の見直しを含めた徹底した行財政改革を行うことに専念したいと思います。
 公共事業についてのお尋ねですが、小泉内閣としては、公共事業について、都市の再生や環境問題への対応を始め、構造改革に資する分野への重点化を推進するなどの見直しを進めてきており、公共事業の中身が変わらないとの御指摘は当たらないものと考えております。
 御指摘の高速道路等の高規格幹線道路は個性と工夫に満ちた魅力ある都市、地方の形成につながるものであり、中部国際空港の整備も国際競争力の向上に必要なものであると考えております。また、関西空港第二期事業は今後の我が国の国際航空需要に適切に対応するため必要となる事業であり、その整備は着実に推進する必要があるものと考えております。
 具体的には、予定どおり用地造成事業を進めることとし、供用開始に必要な施設の整備については、今後の需要動向や関西国際空港株式会社の経営状況等を見つつ行うこととしているところであります。(拍手)
    ─────────────

発言情報

speech_id: 115615254X00220030122_020

発言者: 小泉純一郎

speaker_id: 9434

日付: 2003-01-22

院: 参議院

会議名: 本会議