小泉純一郎の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 平野議員にお答えいたします。
野党第一党の国対委員長を与党に迎え入れたことの責任についてのお尋ねでございます。
様々な意見は国会議員それぞれお持ちだと思います。しかし、私は、小泉内閣の方針を支持し協力している方々の勢力とは力を合わせて改革を推進していきたいと考えております。今後とも、この改革に対しまして協力してくれるという自民党、公明党、保守新党の与党三党は結束して改革に取り組んでくれるものと信じております。
政策が破綻し歴史観が欠如しているのではないかという御指摘でございますが、戦後の日本の目覚ましい経済発展は先人たちの知恵と工夫による優れた社会の仕組みによって支えられてきましたけれども、これが現在、必ずしも今後の経済社会にふさわしいかというと、なかなかそうでもないと思っております。持続的な経済成長を実現するためには、もろもろ成功したかもしれない構造もあえて改革しなきゃならない時期に来ておるのではないかと思っております。
こういう認識の下に、就任以来あらゆるいろいろな改革に取り組んでまいりましたが、今後も様々な考え方、意見、各政党、各会派によって違うと思いますが、できる限り多くの方が小泉内閣の方針に賛成してくれるよう期待しつつ、懸命に取り組んでまいりたいと思います。そして、我が国の経済と社会の再生に向けて、今後とも不断の努力をしていきたいと思っております。
日本経済の再生に向けた方針についてお尋ねがございました。
私は、デフレ克服を目指しながら構造改革を進める以外に今の日本の経済は再生できないという認識の下に政策運営に当たっております。経済情勢に応じては大胆かつ柔軟に対応するという一貫した方針の下に、この基本方針は全く変わっておりません。
政府としては、十五年度予算において、厳しい財政状況の中、セーフティーネットの充実に配慮し、雇用の創出や将来の発展の基盤となる分野に重点配分を行うとともに、国、地方合わせて一兆八千億円の減税を先行させるなど、先般成立した十四年度補正予算と併せ、経済活性化に向け両年度を通じて切れ目ない対応を図ることとしたところであります。また、都市再生や構造改革特区などの規制改革を積極的に推進し、その取組は目に見える形で動き出しているところであります。
今後とも、日銀と一体となってデフレ克服に取り組みつつ、金融、税制、歳出、規制、この四本の柱の改革を一体的かつ総合的に実施することにより、痛みを乗り越えながら民間需要主導の持続的な経済成長の実現を目指してまいります。
真の構造改革に着手して、不況、財政赤字、不良債権を解決すべきとのお尋ねでございます。
小泉内閣の構造改革が目指すのは、簡素で効率的な質の高い政府の下に、自助と自律の精神で、国民一人一人や企業、地域が持っている潜在力を自由に発揮できる、活力ある民間と個性ある地方が中心となった社会の実現であります。
このため、民間にできることは民間に、地方にできることは地方にとの方針の下に、公的部門の無駄を省き、将来世代の負担を抑制するため、歳出全般にわたる徹底した見直しを行う一方で、成長の見込まれる分野に重点的、効率的に資金を配分するとともに、あわせて、金融システム改革、構造改革特区を始めとした規制改革などを進めることにより、活力ある経済社会の実現を目指しているところであります。今後とも、活力ある経済社会の実現に全力を挙げて政府としては取り組んでいく考えであります。
教育改革についてでございますが、これからの教育におきましては、子供たちの確かな学力と豊かな心を育成し、勇気を持って新しい時代に立ち向かう人間を育てることが重要であり、このため、画一と受け身から自立と創造へと教育の在り方を転換し、教育改革の推進に努めてまいります。
義務教育は、憲法の要請により、すべての国民に対し必要な基礎的資質を培うものであり、その実施に当たっては、国と地方が適切に役割を分担しながら円滑に実施していくことが重要であると考えております。
また、教育が保護者や地域の期待にこたえ、地域の創意工夫を生かしたより良いものとなるよう、保護者の参加や情報公開の推進等による教育委員会の活性化に取り組むとともに、教えるプロとしての教師の育成のため、研修の充実や適切な評価と処遇への反映に努めてまいります。
自衛隊についてでございますが、自衛隊は自衛のための必要最小限度の実力組織として憲法上認められるものであるとの理解は、私は多くの国民に定着してきていると認識しております。
自殺はいずれの場合も本人及び御家族にとって大変不幸なことではありますが、生命を賭して侵略を排除する任務を有する自衛隊員が誇りを持つことができるよう、待遇その他良好な勤務環境を整備することが重要であると考えております。
イラクをめぐる米国との関係についてでございますが、重要なことは、イラクが査察を単に妨害しないだけでなく、自ら能動的に疑惑を解消し、大量破壊兵器の廃棄を始めとするすべての関連安保理決議を誠実に履行することであります。そのために、安保理を始め国際社会が協調して毅然たる態度を維持する必要があり、かねてより私はブッシュ大統領に対し、米国が構築してきた国際協調を維持することが引き続き重要であると述べております。
米国がイラクに対して武力を行使した場合のテロ対策特措法の適用についてでございますが、このテロ対策特措法は平成十三年九月十一日のテロ攻撃による脅威を除去するために活動する外国軍隊等を支援することを目的としております。
米国はイラクに対して武力を行使するとの決断はしていないと承知しております。その上で、あえて一般論で申し上げれば、米国を含めて国際社会はイラクに対して大量破壊兵器の完全廃棄を求めており、平成十三年九月十一日のテロ攻撃の関連が主たる問題とされているわけではございません。こうした観点から、イラクに対して武力を行使する場合にテロ特措法に基づいて我が国が支援を行うということは、状況に大きな変化がない限り考えにくいと認識しております。
イラク問題をめぐる我が国に対する要請についてでございますが、米国とはあらゆるレベルにおいて率直な対話を行っており、イラクが国連安保理決議を履行することを確保するため、国際的連帯の下、日米両国が緊密に連携していくことを確認してきています。しかし、米国は対イラク軍事行動を決定したとは言っておらず、また米国より具体的な支援要請は受けておりません。
朝鮮半島の混乱が我が国に及ぼす影響への対応についてでございますが、政府としては、我が国の安全に重大な影響を与える様々な緊急事態に的確に対応、対処することが必要であり、不断の注意を怠らないとともに、態勢の整備に一層努めてまいります。
残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手)
〔国務大臣竹中平蔵君登壇、拍手〕