小泉純一郎の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 高野議員にお答えいたします。
イラク問題の本質についてでございますが、イラク問題の本質は、イラクが長年にわたり関連安保理決議を履行せず、恐ろしい大量破壊兵器を廃棄してこなかったことだと思います。大量破壊兵器の問題は人ごとではなく、また、大量破壊兵器に対して厳しい態度を取り続けている我が国にとって重要な問題だと思います。
テロ特措法に基づいて行動する我が国がどのようにテロを防止するかというお尋ねでございますが、テロ特措法は、平成十三年九月十一日のテロ攻撃による脅威を除去するために活動する外国軍隊等を支援することを目的としており、イラクの大量破壊兵器の完全廃棄に関する支援を目的とするものではありません。こうした観点からは、米国等のイラクに対する武力行使に関して、テロ対策特措法に基づいて我が国が支援を行うことは考えにくいところであります。
他方、我が国は米国等の武力攻撃を支持する旨を明確に表明しており、現時点で具体的な情報はありませんが、今後の情勢によっては国内でテロが発生したり我が国がテロの標的となる可能性は否定できないと考えます。
このため、我が国では関係機関が一体となってテロ対策に万全を期しており、具体的には、出入国管理、テロ関連情報の収集・分析、ハイジャック対策、NBCテロ対策、重要施設の警戒警備を強化するなどの措置を講じております。
今後とも、テロを未然に防止するため、情勢の変化を踏まえて、必要に応じて警戒態勢を強化、徹底してまいります。
米国等の武力行使の法的根拠についてでございますが、イラクは義務の履行のための完全な協力を行っておらず、決議一四四一の規定に基づき更なる重大な違反が生じており、いわゆる湾岸戦争の停戦決議六八七の重大な違反が生じていることから、停戦の基礎が損なわれ、決議六七八に基づき武力行使が正当化されると考えます。米国等の対イラク軍事行動は、関連安保理決議の履行のためのものであり、先制攻撃や予防攻撃には当たらないと思います。
国連改革についてお尋ねでございますが、二十一世紀の国際社会の平和と安全の維持に引き続き主要な役割を果たすためには、国連、特に安保理を国際社会の現状を反映するよう改革し、その機能を強化することが必要であります。我が国としては、安保理改革を始めとする国連改革の実現に向けて今後とも積極的に取り組んでまいります。
北朝鮮問題との関係で、日米関係につきお尋ねがございました。
核問題やミサイル問題を始めとする北朝鮮に関する安全保障上の問題については、これを平和的に解決するため、アメリカ、韓国等の関係国や関係国際機関と緊密に協力しつつ、外交努力を行っているところであります。同時に、我が国及び国民の安全のため、日米安保条約に基づく抑止力が必要であり、その前提として日米間の信頼関係が重要であることは言うまでもないと思います。
難民支援、人道支援及び戦後復興支援についてでございますが、我が国は、このたびの武力行使によって難民、被災民が発生するのに応じて、国連、国際機関やNGOを通じた支援、周辺国に対する国際平和協力法に基づく自衛隊機による人道物資の輸送等を含む支援を行います。また、イラクが一日も早く再建され、人々が自由で豊かな社会の中で暮らしていけるよう、イラクの復旧・復興のため、できる限りの支援を行ってまいります。
中東和平への取組に一層尽力すべきとの御指摘でございますが、御指摘のとおり、我が国は中東地域の安定のかぎともいうべき中東和平問題について真剣な取組を続けます。そのため、我が国は、イスラエル・パレスチナ間の交渉再開のための働き掛け、パレスチナ改革支援等の取組を一層強化する考えであります。
米国等がイラクに対して武力攻撃を行ったことを踏まえ、政府は万全の危機管理体制を取るべきとの御指摘でございます。
国際的な安全保障にかかわる重要な情報については、友好国から提供される情報を含めて、関係機関が内閣の下で相互に緊密な関係を保ちつつ収集・分析に努めています。また、情報の管理については、伝達範囲の限定、施設面の情報保全機能の強化等により、その万全を図っているところであります。今月中に安全保障や大規模災害などへの対応といった危機管理に必要な情報の収集を目的とした情報収集衛星を打ち上げる予定にしており、内閣の情報の収集・分析及び管理体制の更なる強化に努めてまいります。(拍手)
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