福田康夫の発言 (本会議)
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○国務大臣(福田康夫君) ただいま議題となりました安全保障会議設置法の一部を改正する法律案及び武力攻撃事態における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律案について、その趣旨を御説明いたします。
初めに、安全保障会議設置法の一部を改正する法律案について御説明いたします。
この法律案は、武力攻撃事態等に際して、政府が事態の認定、対処に関する基本的な方針の策定等の重大な判断を行うに際しての安全保障会議の重要性にかんがみ、内閣総理大臣の諮問事項及び同会議の議員に関する規定を改めるとともに、会議に専門的な補佐組織を設けることにより、事態対処に係る安全保障会議の役割を明確にし、かつ、強化することを目的として提出するものであります。
以上がこの法律案の提案理由であります。
次に、この法律案の内容について、その概要を御説明いたします。
第一に、内閣総理大臣の諮問事項に武力攻撃事態等への対処に関する基本的な方針を加え、これに伴い、防衛出動の可否を諮問事項から除いております。また、諮問事項に内閣総理大臣が必要と認める武力攻撃事態等及び重大緊急事態への対処に関する重要事項を加えることを定めております。
第二に、会議の機動的な運営を図るため、議員の構成を見直すとともに、常置の議員以外の国務大臣を議員として臨時に会議に参加させることができるようにすること等としております。
第三に、事態対処に係る安全保障会議の審議及び意見具申に資するため、必要な事項に関する調査及び分析を行い、その結果に基づき、会議に進言する事態対処専門委員会を置くこととしております。
以上がこの法律案の趣旨でございます。
引き続きまして、武力攻撃事態における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律案について御説明いたします。
我が国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つため、我が国に対する外部からの武力攻撃に際して、我が国を防衛し、国土並びに国民の生命、身体及び財産を保護するために必要な法制を整えておくことは国としての責務であります。
この法律案は、こうした観点から、武力攻撃事態等への対処について、基本理念、国、地方公共団体等の責務、国民の協力その他の基本となる事項を定めることにより、対処のための態勢を整備し、併せて武力攻撃事態等への対処に関して必要となる法制の整備に関する事項を定め、もって我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に資することを目的とするものであります。
以上がこの法律案の提案理由であります。
次に、この法律案の内容について、その概要を御説明いたします。
第一に、武力攻撃事態等への対処に関する基本理念として、国、地方公共団体及び指定公共機関が、国民の協力を得つつ、相互に連携協力し、万全の措置が講じられなければならないこと、日本国憲法の保障する国民の自由と権利が尊重されなければならず、これに制限が加えられる場合にあっても、その制限は当該武力攻撃事態等に対処するため必要最小限のものに限られ、かつ、公正かつ適正な手続の下に行われなければならないこと、日米安保条約に基づいてアメリカ合衆国と緊密に協力しつつ、国際連合を始めとする国際社会の理解及び協調的行動が得られるようにしなければならないこと等を定めた上で、この基本理念にのっとり、国の責務等について所要の規定を置いております。
第二に、武力攻撃事態等への対処に関する基本的な方針、武力攻撃事態等対策本部の設置、組織、所掌事務及び同対策本部長の権限、内閣総理大臣の権限等について所要の規定を置いております。
第三に、政府は、武力攻撃事態等への対処に関して必要となる法制の整備について、武力攻撃から国民の生命、身体及び財産を保護するための措置、武力攻撃事態等を終結させるための措置等が適切かつ効果的に実施されるようにするとともに、その緊要性にかんがみ、総合的、計画的かつ速やかに実施しなければならないこと等を定めております。
第四に、政府は、武力攻撃事態等以外の国及び国民の安全に重大な影響を及ぼす緊急事態への対処を迅速かつ的確に実施するため、武装した不審船の出現、大規模なテロリズムの発生等の我が国を取り巻く諸情勢の変化を踏まえ、必要な施策を速やかに講ずるものとしております。
以上がこの法律案の趣旨でございます。
なお、この法律案は衆議院において一部修正されておりますが、その概要は次のとおりでございます。
第一は、武力攻撃事態からいわゆる予測を切り離して事態を二分し、それぞれの事態について、対処の基本理念を明らかにするとともに、対処基本方針に記載すべき重要事項を列記することとし、また、いわゆるおそれと予測の定義をそれぞれ分かりやすいものにするものであります。
第二は、武力攻撃事態等への対処における基本的人権の保障について、日本国憲法第十四条等の規定は最大限に尊重されなければならない旨の規定を盛り込むものであります。
第三は、武力攻撃事態等における政府による適時適切な国民への情報提供に関する規定を盛り込むものであります。
第四は、対処基本方針に定める事項として、武力攻撃事態等の認定に加え、当該認定の前提となった事実を対処基本方針に定める内容とするものであります。
第五は、内閣総理大臣が対処基本方針の廃止につき閣議の決定を求める場合として、「国会が対処措置を終了すべきことを議決したとき」を加えるものであります。
第六は、事態対処法制の整備を速やかに行う旨を規定し、これに関連して、武力攻撃事態等対策本部長の権限、内閣総理大臣の権限等を規定する法律案第十四条、第十五条及び第十六条について、別に法律で定める日から施行することとするものであります。
第七は、国民の保護のための法制に関し、広く国民の意見を求め、その整備を迅速かつ集中的に推進するため、内閣に国民保護法制整備本部を設置する等の規定を盛り込むものであります。
第八は、武力攻撃事態等以外の緊急事態対処のための措置について、一、武装不審船事案や大規模テロなどの新たな脅威への対処に取り組む旨、二、これらの事態に対処するために必要な施策の内容として、情報の集約、分析、評価のための体制の充実等、三、これらの事態への対処という課題の緊要性にかんがみ、速やかに必要な施策を講ずべき旨をそれぞれ明示するものであります。
第九は、附則に、国及び国民の安全に重大な影響を及ぼす緊急事態への迅速かつ的確な対処に資する組織の在り方について検討を行う旨の規定を盛り込むものであります。
以上がこの法律案の衆議院における一部修正の概要でございます。
何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。(拍手)
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