石破茂の発言 (外交防衛委員会)
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○国務大臣(石破茂君) 先生御指摘のような議論がございます。マスコミの論調の中にも武器使用基準を緩和せよというようなお話、あるいは国会における御議論でもそういう話があります。じゃ、どういうふうに緩和するんですかというふうにお尋ねしたときに、こういうふうに緩和せよというお答えがなぜかないのですね。
例えて言うと、じゃ警告射撃もせずに撃てと、こういう話なのですかというと、いやいやそうではないと。じゃ、一体何ですかということになるわけであります。
よく向こうが撃たなきゃこっちは撃ち返せないという、撃ち返すといいますかね、向こうが撃たなければ正当防衛で撃つこともできないという議論がありますが、それはうそです。きちんと戦後の最高裁の判決、判例を読んでいただきたい。その中に、昭和二十四年の判決、判例だったと思いますが、例えば撃とうとして懐に手を入れたとき、もうそこで急迫性を判断するというような判例があったと思います。向こうが撃たなければ正当防衛として危害射撃が危害許容要件として認められないのかと、それはそうではありません。要は、どの時点で、不正に決まっているわけですから、基本的にね、どの時点で急迫性を判断するかということであって、向こうが撃たなきゃ撃てないなぞということは日本の法律は言っておりません。判例でも言っておりません。そこのところは急迫性をどのようにきちんと判断するか、その練度の問題です。その点において不十分であるという御指摘は当たりません。
だとするならば、任務遂行を妨害する行為に対して武器の使用ができるのかというお話になります。しかしながら、我々がやりますのは治安維持活動ではありません。そういうことをやるわけではありません。基本的に人道支援ということが任務であります。人道支援をメーンに任務としているときに、それを妨害するような行為があったとして、それに対して武器を使用しなければいけないというような必然性があるとは私には考えられません。同時に、それが正当防衛でもなく緊急避難でもなく、かつまた武器等防護でもない場合に、そのような任務遂行を妨害している行為があって、それに対して武器を使わなきゃいけないというのは一体どういう場合ですかというふうにお尋ねした場合に、それはきちんとしたお答えはないわけであります。
それじゃ、政府復興職員、復興職員に対してどうなんだというお話ですが、基本的に、そのような職員の方は自衛隊ではございませんから、安全が確保されたという地域で行動されることに相なります。そういうところでそのような危険に遭遇するということは考えられないし、そういうところに派遣をするということはそもそもあってはならないことであります。そこでそういうような行為が行われた場合に、基本的には現地の治安機関といろんな御相談をしながら、どのようにしてその方の安全を確保していくのかと、そういう御議論をまず詰めるべきだと思っています。
それじゃ他国の、例えばオランダの部隊が攻撃されたときに助けに行けない、それはおかしいではないかという御議論があります。しかしながら、どの国も基本的に自分の部隊は自分で守るというのが当たり前のことであって、そのときに他国の支援を要請して自分の国の軍を出すなぞという無責任なことはどの国も当たり前の話やらないのです。
実際に現場において、そういうことになったらどの国は何をやるのだということをきちんと詰めて自分の国の安全を図っていきます。その中で、日本はこういうことですよということを御説明をし、そしてまた日本の場合には、何度も同じことを申し上げますが、人道支援という仕事に行くわけです。それに安全を確保するのにふさわしい装備を持っていくわけです。それが本当にオランダがそういうような要請があったときにできるかといえば、それは任務が違うのですから、実際にそのようなことは生じ得ない。軍の共同活動というのはそういうものだということでございます。
しかしながら、この条文を満たすような場合には自衛隊が活動するということもあり得ますが、条文はそのようなことを基本的に、オランダ軍がやられている、日本がそれを助けに行くというようなことは予定をしていない。それは実際に軍の活動において、そのようなことはあり得ないという基本的なことでございます。