魚住裕一郎の発言 (憲法調査会)
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○魚住裕一郎君 公明党の魚住裕一郎でございます。
参議院の憲法調査会が平和主義と安全保障のテーマに取り組んでいる最中でございますが、関係の深い国や国際機関を調査されたことは正に時宜にかなったものというふうに考えます。
二、三感想と、また質問をさせていただきたいと思いますが、国連とまずイラクの問題でございますが、先般、日本人外交官が殺害されるという悲惨な事件がございました。心からお悔やみ申し上げるものでございますが、このようにイラク情勢は一層混迷を増しているというふうに思います。
今、団長報告を聞き、また参考資料のインタビューを拝見いたしますと、国連における調査ではこのイラク問題が大きなポイントであったように思われます。この九月時点でもかなり国連側の憂慮が感じられる発言がありましたが、残念ながら、それから三か月後、事態は好転していないというふうに言わざるを得ません。ただ、国連側も、イラク情勢打開のための役割をしっかり担おうというような、積極的になったなというふうに思います。
例えば、フレシェット副事務総長、国連の最大の目標はイラクの主権回復であり、加盟国の一致した意見でもあると。問題はどのようなプロセスによるのが一番良いか、このような御発言があったというふうにございましたし、またプレンダガスト安全保障担当事務次長も、重要なのはイラク人が何を望んでいるかであるというような意見も述べられております。
私も、イラクの復興支援につきましては、国連が明確な役割を担い、また各国が協力をしていくということが大事ではないかと考える一人でございますが、実際に国連でお話を聞かれた御感想というものは、団長で結構でございますが、市川先生、どのような御感想だったでしょうか。これが一点目です。
二点目はカナダの関係でございますが、私は、日本は二十一世紀、人権大国を目指すべきであるというふうに考えておりましたし、また、議論に参加をさせていただいておりましたが、カナダにおいては一九八二年の憲法で権利章典が明確になったといいますか、制定されたと聞いて、ある意味ではびっくりをしているものでございますが、特に、この調査の中で、最高裁判事のコメントとして、平等の権利についてございました。この平等については、アメリカは個人の権利として見ているが、平等は個人のみならず集団の権利でもあるというようなことで、この集団の権利として宗教上の教育とか言語とか先住民についてのものがあるというようなお話だということでございます。
元々、人権というのは少数派のためにあるわけでありますが、このマイノリティーの人権確保という点について、個々人のみではなくて、個々人の集合体である団体といいますか、そういうものにも人権の主体性を認めていくということが大事ではないかなというふうに感ずるものでございます。弁護士でもある大脇先生にその点について御感想があればお伺いをしたいと思っております。
あと一点、感想でございますが、この憲法を論ずる際に、例えば環境権というのがかなり大きくクローズアップされました。このコスタリカでの環境権についてのいろいろなコメントがございましたけれども、ロドリゲス環境省大臣の、森林の持ち主の八〇%は、森林の存在意義、そしてその保護が国際的責任であることを知っているというようなこと、あるいは哲学やコンセプトがバックにないと環境権の議論には、最初が大事であるというような御発言があったというふうに伺っているところでございますが、それに対する、環境権に対する国民の意識あるいは共感というものは極めて大事だなというふうに思っております。
環境権を議論する本当に大事な視点がこの際得られたんではないかということを一言感想として申し上げるものであります。
以上です。