平沼赳夫の発言 (憲法調査会)

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○平沼委員 自民党の平沼赳夫でございます。
 会長、本当にこの五年の間、この調査会、その運営に当たって大変御努力されたことを心から評価させていただきたいと思います。
 私は、限られた時間でございますので、基本的な私自身の認識を申し上げたいと思います。
 今の日本国憲法というのは、定着したからいいではないか、あるいはまた、この半世紀以上、日本は戦争に巻き込まれなくて、そして平和裏に来た、だからこの憲法は非常によかったんだ、こういう意見があるわけでありますけれども、法治国というのは、言うまでもなく、法が支配、運営する体系の国家、これが法治国であります。その法律で一番必要なことは、どれだけ強弁しようとも、けじめが必要だと私は思うんです。そのけじめ、法治国としてのけじめということを考えたときに、やはりこの日本国憲法の出自に関して、私は、非常に大きな問題があった、瑕疵があった、こう認めざるを得ないわけであります。
 これはもう委員の皆様方もよく御承知でございますし、五年前に憲法調査会が始まったときにも各学者の先生からもいろいろな御指摘がありましたけれども、あくまでもこれは強権を持って、そして、日本が占領下という特殊なそういう事情の中で強権を持って押しつけられたという事実は、これは何人も否定できません。
 したがって、この憲法の問題を調査しているその学者の方々が、まだそのとき生存しておりましたケーディス大佐、そういったところにじかに面談をして会われたときに、そのケーディス大佐自体が、まだこの憲法を使っているのか、こういうふうに言ったことが象徴的でありまして、私は、やはり戦いに勝った側というのは、古今東西の歴史を通じて、打ち負かした側に基本的に二つのことをすると思っています。これは例外がありません。日本の戦国武将もそうだったし、世界の歴史の中でもそういう事例は事実としてあるわけであります。
 どういうことをするかというと、打ち負かした相手を、当たり前のことですけれども、二度と再び立ち上がらせない、こういう目的が厳としてあるわけでありまして、二つ目は、でき得ることならば、未来永劫、友好的な属国として位置づける、こういう基本的な方針が必ずあるわけであります。残念ながら、やはり日本は敗戦国でありまして、そういう目的の中で、言論封殺もされていた中で強権を持って行われたということは事実であります。
 したがって、けじめを守る法治国としては、やはり原点に立ち返って、日本の伝統、文化、歴史、そういったものを加味して、そして英知を集めて憲法を新たに制定しなければならない。
 私は自由民主党に所属していますけれども、まさに自民党もそういう理念で立党政綱の中に入れているわけでありまして、そういう一つの原点の中で私どもは新たな憲法を制定する、このことが必要だと思っております。
 私からは以上であります。

発言情報

speech_id: 115904184X00820040610_013

発言者: 平沼赳夫

speaker_id: 2022

日付: 2004-06-10

院: 衆議院

会議名: 憲法調査会