棚橋泰文の発言 (憲法調査会基本的人権の保障に関する調査小委員会)

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○棚橋小委員 ありがとうございました。
 まだ思想、良心の自由についてお伺いしたいことがございますが、限られた時間の中でございますので、もう一点、特にお伺いしたいのは、信教の自由といわゆる政教分離原則でございます。
 まさにこれは参考人のお話にもございましたように、ある意味では政教分離原則ということは、一般に誤解をされたり、あるいは意図的に誤解をして使われるケースが残念ながら少なくない憲法の規定の一つではないかと思いますが、参考人のお話にもございましたように、制度的な保障の概念という議論もございますが、基本的には最高裁の判例にもありますように、政教分離の原則というのは信教の自由の保障をより一層確実なものにするためのものである、まさに信教の自由を促進、補完する観点からのものであるということは私も全く同感でございます。
 そういう意味では、政教分離というよりも国家と宗教の分離という参考人からのお話がございましたが、まさにそこに本質があるわけでございまして、と同時に、さらに参考人のお話にあったように、宗教ないし宗教団体の活動あるいは布教活動等で社会とのかかわりを宗教が持つことは当然のことでございまして、その中で国家と宗教がいかに憲法の予想する形で分離されるかというのが、多分その政教分離原則の一番の問題ではないかと私は思っております。
 基本的には、政教分離原則の本質は、いわば宗教ないし宗教団体が国家権力の根幹にかかわる部分を直接に行使してはならないということであって、政治的な活動あるいはそれに類するような社会的な活動を宗教団体がしてはいけないということではないというふうに理解をしておりますが、その点について、まず第一に参考人はどうお考えなのかということ。
 それから、政教分離原則の基準に違反するか違反しないかということに関しての目的効果基準についてもお話がございましたが、あくまで政教分離原則というのは信教の自由をより確実に補完するための制度であって、それ自体に価値があるわけではなくて、その目的たる信教の自由を、現実の社会を前提にして、より確実に、一番ベターな形で保障するという、ある意味では目的と手段の関係に立つというふうに私は理解しておりますが、この二点について、参考人はいかがお考えでしょうか。

発言情報

speech_id: 115904186X00220040311_007

発言者: 棚橋泰文

speaker_id: 28065

日付: 2004-03-11

院: 衆議院

会議名: 憲法調査会基本的人権の保障に関する調査小委員会